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PRESS RELEASE

2007年9月19日
富士通株式会社
Denali Software, Inc.

メモリコントローラーのインターフェース仕様DFIに準拠したIPマクロを共同開発

~ DDRメモリのシステム設計を合理化 ~


図:DDRメモリシステム
拡大イメージ

富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:黒川博昭、以下 富士通)とDenali Software, Inc.(本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州、President, CEO:Sanjay K. Srivastava、以下、デナリソフトウエア)は、DDR PHY Interface(DFI)仕様バージョン1.0(2007年1月公開)に準拠したDDR PHY(物理層)(注1)のIPマクロを共同開発しました。

本DDR PHYマクロは、従来独自仕様であったDDRコントローラーとDDR PHY間の共通インターフェース仕様であるDFIに準拠しているため、DDRメモリを利用するシステム開発のコスト削減と、市場投入までの期間の短縮を実現します。

本DDR PHYマクロは、富士通が、富士通の90nm以降の先端プロセス・テクノロジーを利用されるお客様に提供します。また、今後、先端プロセス・テクノロジーに加えて、90nm以前の世代についても本IPマクロの提供を予定しています。

また、本DDR PHYマクロは、DFI仕様に準拠したデナリソフトウエアのDatabahn™ DDRコントローラーとの接続検証も完了しており、これらを統合したメモリシステムソリューションとしてお客様に提供することも可能です。

なお、本DDR PHYマクロは、富士通VLSI株式会社(注2)と共同で開発しました。


デナリソフトウエア IP製品部門担当副社長 Brian Gardnerのコメント

DDR DRAMメモリシステムの設計は、通信、コンピューティング、ネットワーク、および、デジタルAV機器などコンシューマー向け電子機器といった幅広いアプリケーションに影響を及ぼすため、システムLSI設計の重要な課題です。ソリューションの中核は、システム性能の要件によって左右されるDDRコントローラーのロジックの設計から、プロセスへの依存度が高くタイミングの影響を受けやすいDDR PHYの設計を分離することです。DFI仕様では、これらの2つのメモリシステムコンポーネント間に完全な境界が規定されているため、開発者は業界最高水準のPHY設計とメモリ・コントローラー設計をすることができます。富士通の新しいDFI準拠DDR PHY設計は、ASIC開発の最先端のソリューションを実証したものであり、DDRメモリシステム開発においてお客様に大きなメリットをもたらします。

富士通株式会社 電子デバイス事業本部 IP開発統括部長 渡部由夫のコメント

デナリソフトウエアは、DFI仕様の主要策定メンバーであり、また数多くの高品質なDDRコントローラーの提供実績を持っています。富士通のDDR PHYマクロとデナリソフトウエアのコントローラーとの接続検証をしたことは、お客様に高品質で互換性のあるDDRシステムを低リスクで提供できるという意味で大きな実績です。

DDR PHY Interface(DFI)仕様について

DFI仕様は、半導体、IP、および、EDA(Electronic Design Automation:電子機器設計自動化)業界で認められた有力企業によって開発されました。DFI仕様では、性能とデータ処理スループットの効率を高めながらもDDRメモリコントローラーのロジックとDDR PHYインターフェースの統合コストを削減することを目的に、メモリコントローラーロジックとPHYインターフェース間のインターフェース・プロトコルが定義されています。このプロトコルは、インターフェース間で効率よくデータをやりとりするために必要な信号やタイミング、機能を定義しています。これにより、メモリシステムを構成する個々のコンポーネントを再利用する可能性を高めながらも、設計と検証のコストを削減し、市場投入までの期間を短縮することが可能となります。DDR PHY Interface(DFI)バージョン1.0仕様は、2007年1月に公開されました。

提供時期

富士通の90nm以降の先端プロセス・テクノロジーをご利用のASICおよびCOTのお客様向けに次のように提供します。

  • DDR1(最大通信速度400Mbps)対応DDR PHYマクロ:2007年9月末より提供開始
  • DDR2(通信速度400Mbps以上)対応DDR PHYマクロ:2007年11月末より提供開始

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

  注1 DDR PHY:
DDR DRAM physical interfaceの略。DDRコントローラーとSSTL I/Oの間にあって、コントローラーからのパラレルデータをシリアルデータに変換しI/Oを経由してSDRAMに送信、また、SDRAMからI/Oを経由して受信したシリアルデータをパラレルデータに変換しコントローラーに送信する回路。
  注2 富士通VLSI株式会社:
代表取締役社長 高橋仁、住所 愛知県春日井市。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

[お客様お問い合わせ先]
富士通株式会社
電子デバイス事業本部 ASIC/COT事業部 ASICマーケティング部
電話: 03-5322-3328(直通)
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デナリソフトウエア株式会社
電話: 03-3511-2460(直通)
E-mail: japan@denali.com

[技術関連お問い合わせ先]
富士通株式会社
電子デバイス事業本部 IP開発統括部
電話: 042-532-1487(直通)
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