PRESS RELEASE(システムプロダクト)
2007-0089
2007年4月19日
富士通株式会社
~Linux、Windows Serverの基幹システム適用を加速~
当社は、基幹IAサーバ「PRIMEQUEST™(プライムクエスト)」において、「Red Hat® Enterprise Linux 5」のサポートとともに、同OSに含まれる仮想化ソフトウェアをベースとした「仮想マシン機能」の提供を本日より開始します。合わせて、Microsoft® Windows Server® の仮想マシンの運用性を向上するためのツールを提供開始します。
今回新たに提供する仮想マシン機能では、「PRIMEQUEST」1台で、Red Hat Enterprise Linux AS v.4、Red Hat Enterprise Linux 5、Microsoft Windows Server 2003 のシステム(仮想マシン)を合計で最大60システム稼働できます。また、業務の変化に合わせて仮想マシン間のリソース配分を柔軟に変更することも可能です。
仮想マシン機能を適用し、「PRIMEQUEST」の高処理能力を活かして多数のシステムを搭載することで、物理的なサーバ台数の削減、運用管理工数の軽減など、ITインフラの最適化とTCO(Total Cost of Ownership)の削減を実現します。
「PRIMEQUEST」は、インテル® Itanium® 2プロセッサー、Linux、Windows Serverといった標準のオープン・アーキテクチャーをベースに、当社独自のテクノロジー・イノベーション(注1)を結集した、オープン・ミッションクリティカルサーバです。オープン環境で高い信頼性と拡張性が求められるデータベース、ERPソリューション、基幹システム再構築、科学技術計算などのサーバ・プラットフォームとしてお客様から高い評価を得ており、2005年4月の販売開始以来、業種を問わず、世界15カ国、約600台の導入実績があります。
「PRIMEQUEST」では以前より、ハードウェアによるサーバ仮想化機能として、「物理パーティショニング(PPAR)」(注2)と、「拡張パーティショニング(XPAR)」(注3)を提供しています。最上位モデルの「PRIMEQUEST 580」の場合、PPARでは最大8パーティション、XPARでは最大16パーティションまで分割できます。
今回新たに提供するソフトウェアによる仮想マシン機能では、ハードウェア・リソースを仮想化し複数のシステムへ任意に割り当てられるため、PPARやXPARのハードウェア・パーティションをさらに最大60のシステム(仮想マシン)に分割できます。また、業務の昼夜、時節による負荷変動や新規業務追加などに応じて、仮想マシン間のリソース配分を柔軟に変更することも可能です。
システム同士の障害隔離性に優れたPPAR、XPARと、リソース配分の粒度(細かさ)や柔軟性に優れた仮想マシン機能を組み合わせて適用することで、用途や規模、求められる信頼性が異なる多数のシステムを、「PRIMEQUEST」の高処理能力を最大限に活用しながら効率良く搭載し、ITインフラの最適化、TCOの削減を図ることができます。
なお、5月17日(木曜日)、18日(金曜日)に開催予定の当社のイベント「富士通フォーラム2007」において、「PRIMEQUEST」の仮想マシン機能に関するデモンストレーションを行います。
「PRIMEQUEST」の仮想マシン機能では、Red Hat Enterprise Linux 5に含まれる仮想化ソフトウェアとインテル バーチャライゼーション・テクノロジー、および当社が開発した仮想I/Oドライバの連携によって、多数のLinux、Windows Serverのシステムを同時に効率良く動作させることができます。また、ハードウェア・トラブル時の影響局所化やソフトウェア・トラブル時の情報取得など、基幹システムに求められる信頼性、保守性を提供します。
「PRIMEQUEST」向けにラインナップしている当社製ミドルウェアは、仮想マシン上でも物理マシン上と同様に動作します。
当社はRed Hat Enterprise Linux 5に含まれる仮想化ソフトウェアの開発コミュニティーのメンバーとして開発に従事しており、機能拡張や修正に関する投稿数(当社集計)は、サーバ・ベンダー、OSベンダー、プロセッサ・ベンダーの中で世界第一位です。これらの活動を通じて仮想化ソフトウェアに関するソースレベルの高度な知識とサポート・ノウハウを蓄積していますので、お客様に安心して仮想マシン機能をご利用いただけます。
サーバ | PRIMEQUEST 500シリーズ |
管理OS | Red Hat Enterprise Linux 5 (for Intel Itanium) |
ゲストOS | Red Hat Enterprise Linux AS (v. 4 for Itanium) Red Hat Enterprise Linux 5 (for Intel Itanium) Microsoft Windows Server 2003, Enterprise Edition for Itanium-based systems Microsoft Windows Server 2003, Datacenter Edition for Itanium-based systems |
「PRIMEQUEST」の仮想マシン機能は、Red Hat Enterprise Linux向けの当社保守・運用支援サービス「SupportDesk Standard」をご契約いただくことで、ご利用いただけます。
「PRIMEQUEST」では、これまで、自社のハードウェア、ミドルウェアはもとより、OSについてもOSベンダーやLinux開発コミュニティーと協業しながら、ミッションクリティカル機能を提供してまいりました。今後とも、これらの取り組みを強化、継続し、「PRIMEQUEST」の基幹システム適用をワールドワイドで推進してまいります。
レッドハットは、富士通による基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」の仮想化機能強化の発表を歓迎いたします。ミッションクリティカルサーバとして高い処理能力を有する「PRIMEQUEST」とRed Hat®仮想化ソフトウェアとの融合は、エンタープライズユーザが待ち望むITインフラの最適化に大きく寄与することでしょう。富士通の基幹系システムで培った技術が、Red Hat® Enterprise Linux の信頼性向上に大きく貢献し、お客様に還元されることになるでしょう。両者の協業の成果が市場にさらに浸透してゆくよう、これからもレッドハットは力を尽くします。
レッドハット株式会社 代表取締役社長 藤田 祐治 様
マイクロソフトは、今般の「PRIMEQUEST」の仮想化機能の強化を歓迎します。「PRIMEQUEST」の仮想化機能と、Microsoft® Windows Server® 2003 および Microsoft® SQL Server™ 2005 の組み合わせにより、お客様のIT資産を有効かつ柔軟に活用できるシステムの構築が可能になります。マイクロソフトは、豊富なメインフレームの構築実績を持つ富士通との密接な開発協業を通して、お客様が基幹システムに求めるミッションクリティカルシステムの要件と、仮想化技術によるIT資産の有効活用を実現できると確信しています。
マイクロソフト株式会社 サーバープラットフォームビジネス本部 ディレクター 五十嵐 光喜 様
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