PRESS RELEASE (サービス)
2007-0041
2007年2月27日
富士通株式会社
当社は、このほど独立行政法人放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター病院(理事長:米倉 義晴、所在地:千葉県千葉市、以下、放医研病院)様より、非接触型手のひら静脈認証装置「PalmSecure」(パームセキュア)を搭載した電子カルテシステムを受注し、構築いたしました。
これにより、高度なセキュリティのもと簡単なログオン操作で電子カルテが利用でき、院内情報の漏洩防止に貢献します。
電子カルテシステムの認証に手のひら静脈認証技術を採用したのは、今回が初めてです。本システムは昨年の10月より稼働しています。
放医研病院様は、放射線診療を基礎に、がんの放射線診断、治療、核医学、被ばく医療など、幅広い分野に取り組み、日本の重粒子治療(注1)の中心的な役割を担う研究病院です。
放医研病院様では、さらなる診療業務および研究の充実・効率化や、患者への診療情報提供やEBM(注2)推進など患者満足度向上を図るとともに、近年の個人情報保護の高まりを受け、「なりすまし」などによる情報漏洩を防ぐ強固なセキュリティを施した電子カルテシステムを検討されていました。
今回稼働した電子カルテシステムでは、利用者がログオンする際に、あらかじめ自分の手のひら静脈パターン情報を登録したICカードを差し込み、装置に手のひらをかざします。ICカードに登録した静脈パターンと装置で読みとった静脈パターンを照合し、双方が一致した場合のみ電子カルテシステムにログオンすることができます。これにより、従来のID・パスワード入力に比べなりすましが困難となり、簡単なログオン操作で、院内情報のさらなるセキュリティ強化に貢献します。
また、IHE ITI(注3)のEUA(注4)に準拠した機能も実装し、シングルサインオンで、電子カルテシステム以外にも、医用画像管理システムやレポートシステムといった、他のシステムへも同時にログオンすることができます。
「PalmSecure」は、これまで金融機関や大学、自治体などへの導入実績があります。特長は以下のとおりです。
「手のひら静脈」は体内情報であり、偽造が困難です。また指や手の甲に比べ、複雑かつ安定しており、本人拒否率(注5)0.01%の時、他人受入率(注6)0.00008%以下という高い認証精度と合わせて、高信頼のセキュリティを実現しています。
指紋では表面の磨耗や乾燥などにより、登録・照合ができないことがありますが、「非接触型手のひら静脈認証装置」では、体表の影響はほとんど受けません。また、指先などと比べ、外気温の影響を受けにくいことが検証されています。
当社では、全世界で7万5千人、15万手での静脈データサンプルを収集し、認証精度と適用率の確認を行いました。このサンプルで適用できなかったケースはこれまでなく、適用率の高さが実証されています。
手をかざすだけで照合できることで、衛生的であるとともに、自然な操作性を実現しています。これにより、多くの利用者が同じ装置に触れる場合などの心理的な抵抗感が少ないものとなっています。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
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