PRESS RELEASE
2006年12月11日
株式会社日立製作所
株式会社インターネットイニシアティブ
株式会社KDDI研究所
KDDI株式会社
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
日本電気株式会社
富士通株式会社
6拠点で7社合同の一般消費者向け実証実験を実施
株式会社日立製作所(本社:東京都千代田区、執行役社長:古川 一夫、以下 日立)、株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 幸一、以下 IIJ)、株式会社KDDI研究所(本社:埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長:秋葉 重幸、以下 KDDI研究所)、KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼会長:小野寺 正、以下 KDDI)、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和才 博美、以下 NTT Com)、日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:矢野 薫、以下 NEC)、および富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:黒川 博昭、以下 富士通)は、2004年度から総務省の委託研究「高度ネットワーク認証基盤技術に関する研究開発-認証機能を具備するサービスプラットフォーム技術」を進めており、このたび、3年間の研究成果として安心・安全なインターネット環境を実現する技術Secure Service Platform(*1)を開発しました。
具体的には、ネットワーク側に認証をはじめとする高度なセキュリティ機能を持たせることで、従来インターネット利用者が個別に行っていたセキュリティ対策の手間を軽減し、煩雑な設定をすることなく安心・安全にインターネットを利用できる環境を提供するものです。
この成果による技術は、安心・安全インターネット推進協議会(*2)の協力のもとで、2007年1月15日~19日(17日を除きます)に、各社が設ける6箇所の会場で一般公開します。
近年、インターネットの普及とともに、悪意を持つ利用者による犯罪の被害も多発しています。また、なりすまし、フィッシングなどの脅威に取り囲まれているといっても過言ではなく、そのままでは安心・安全にインターネットを利用しにくい環境となっているのも事実です。このような状況の中、一般の利用者が煩雑な設定なしでセキュリティを確保でき、安心・安全にインターネットを利用できる環境が求められるようになりました。総務省では、安心・安全なインターネット環境を実現するための研究課題として、本技術の研究開発を2004年度から7社に委託しました。
従来、セキュリティ対策はサービス提供者や利用者などが個別に実施するのが一般的でしたが、本技術は認証をはじめとする高度なセキュリティ機能をネットワーク側に集中配置し、サービス提供者/利用者が容易かつ安心してサービスを提供/利用できるネットワーク環境を実現するものです。これにより、利用者のセキュリティ設定の手間やサービス提供者のセキュリティに関する設備負担を軽減することができます。主要な技術は以下のとおりです。
煩雑な設定をせずに利用者が誰であるかをネットワークが認証した上で、利用者のプライバシーを保護しながらサービスとの接続を確立する技術です。
不正アクセスを防止するため、ネットワークに許可されていない通信や権限のない通信を防止する技術です。
通信に使用するネットワーク回線をサービス提供者側/利用者側の要求と適合させるとともに、サービス提供者と利用者との間の通信状態を正確に記録・通知する技術です。
利用者が利用したサービスから個人を特定してプライバシーが侵害されることのないように個人情報を保護する技術です。
技術名 | 要素技術(その概要) | 担当 |
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ネットワーク 仲介型認証 技術 |
IPアドレス管理と仲介型認証技術 (利用者やサービス提供者の証明書と利用しているIPアドレスの対応を管理すると共に、基盤が信頼できる第三者として、利用者とサービス提供者の双方を認証する) |
日立 |
サービス対応ID生成管理技術 (利用するサービス毎に異なるIDを割り当てて利用者のプライバシーを保護する) |
KDDI研究所 | |
クライアント管理技術 (クライアント端末に必要なプログラムを自動的に配布/インストールする) |
IIJ | |
サービスプラットフォームにおけるWebサービス構築・運用技術 (サービス構築・運用APIを提供する) |
KDDI | |
リアルタイム 適応アクセス 技術 |
リアルタイム適応プロファイル管理・制御技術 (利用者の個人情報を管理して開示可否を判定する) |
NTT Com |
サービス利用権限の高度な管理・認証技術 (利用権限の付与・譲渡を管理し、権限によるアクセス制御を行う) |
NEC | |
通信コーディ ネーション 技術 |
通信セッション状態の検知技術 (通信状態を記録・管理する) |
日立 |
ネットワークサービスの管理技術 (通信相手やサービスごとに最適なネットワーク経路を選択する) |
富士通 | |
通信状態を適切に伝達するインタフェース技術 (通信セッションに関する情報を解りやすく伝達する) |
IIJ | |
個人情報 保護技術 |
上記の各要素技術において個人情報を保護する技術 | 各社 |
研究開発受託7社(日立、IIJ、KDDI研究所、KDDI、NTT Com、NEC、富士通)は、安心・安全インターネット推進協議会と協調しながら通信事業者・ISP(インターネット サービス プロバイダー)のサービスプラットフォーム等に本技術の展開や普及を推進することを通じて、サービス提供者/利用者にとって安心・安全なインターネット環境を提供できるように努めていきます。
7社は、共同で2004年から3年間にわたり本技術の研究開発に携わってきました。最終年度である今年度は、3年間の研究開発の成果を7社合同の実証実験で一般公開します。
実証実験は、研究開発受託7社と総務省が主催し、安心・安全インターネット推進協議会の協力のもと、インターネットの利用に興味がある一般の方々を対象に、Secure Service Platformで提供されるプラットフォーム上でのインターネットの利用を通して、利用者にとっての安心・安全なインターネットを体感していただきます。
(1) 実施期間 | : | 2007年1月15日~1月19日(17日を除きます) | |
(2) 時間帯 | : | (1)9:50~10:50、(2)11:00~12:00、(3)12:50~13:50、(4)14:00~15:00、 (5)15:10~16:10、(6)16:20~17:20 |
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(3) 実施内容 | : | デモシステム体験、プロモーションビデオ上映、パネル展示、アンケート。 | |
(4) 対象 | : | インターネット上でのサービス利用に興味があり、簡単なPC操作ができる一般の方。 | |
(5) 実施会場 | : | 6拠点のショールーム(7社のうち、KDDIとKDDI研究所は同じ会場で実施):
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(6) 実証実験の参加申し込み窓口URL:http://network.hitachi.co.jp/SSP.html
※予め日時/会場を予約する必要があります。希望者多数の場合は人数制限の可能性があります。 |
以上
E-mail: ssp-info@itg.hitachi.co.jp
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