ご参考
2006年10月27日
富士通株式会社
(本資料は、Yarg Biometrics Ltd.とFujitsu Europe Limited が発行したプレスリリースの抄訳です)
~スコットランド政府のプロジェクトの一環として、公立トッドホーム小学校の食堂でキャッシュレス精算を実現~
[英国ロンドン発10月26日]
Yarg Biometrics Ltd. (以下、Yarg)とFujitsu Europe Limited(以下、富士通ヨーロッパ)は、富士通の「PalmSecure」で知られる手のひら静脈認証技術を活用して、学校向けの先進的な生体認証システムを開発し、スコットランド・ペイズリーにある公立トッドホーム小学校に導入しました。
欧州初となる本システムは、これまでにない全く新しい食堂での料金精算の仕組みを実現しています。
これは、学校給食に着目してスコットランドの児童の健康と福祉の向上を図る政府プロジェクト「Hungry for Success」の一環として実施されるものです。
スコットランドのNicol Stephen副首席大臣は、今回の発表を歓迎し、次のようにコメントしています。
「これは、きわめて画期的かつ革新的なプロジェクトです。スコットランドと日本の企業がお互いの専門技術を結集し、学校給食の料金支払いに関する新システムを開発したことを大変喜ばしく思います。これにより給食の支払い手続きがよりスピーディかつ簡単になります。またここで使われている技術は、学校以外にも、企業における設備・従業員の保護、ホテルにおけるキーレスエントリーの実現など、積極的な応用が可能です。スコットランドの企業が、このような技術革新の最前線に位置していることを嬉しく思います。」
本システムは、富士通の非接触型手のひら静脈認証技術を活用したもので、近赤外線を照射する装置で手のひらの静脈パターンを読み取り、本人認証を行います。手のひらの静脈パターンは人によって異なり、また同じ人物の右手と左手でも異なります。静脈は人体の中にあるので、他人のものを偽造して悪用することは極めて困難です。加えて直接手のひらを装置に接触する必要がないため、衛生的であり、公共の場での利用にも適しています。
スコットランドの革新的なバイオメトリクス企業であるYarg社は、「PalmReader」の開発にあたり、富士通の手のひら静脈認証技術を活用するため、富士通ヨーロッパと協業しました。
Amey Groupにより小学校に導入された本装置は、食堂施設におけるトークン(代用貨幣)や現金が不要なPOSシステムの構築を可能にします。本システムは、課金にあたり、児童と教員、学校スタッフの登録済みの手のひらの静脈パターンを使用します。また「PalmReader」は柔軟に設計されており、バイオメトリクスを利用した最先端の入退室管理システムへの応用も可能です。これにより正確な出欠状況の把握、より適正な時間管理を支援します。
Yarg社のManaging DirectorであるAlan Cunningham氏は、次のように述べています。
「多目的な利用が可能な生体認証技術に関心を示す企業や行政機関が増加しています。『PalmReader』は、まず食堂での児童の現金支払いの煩雑さを解消するために使用されますが、これは第一ステップに過ぎません。」
富士通ヨーロッパのGeneral ManagerであるMike Nelson氏は、次のように述べています。「今回の教育現場へのシステム導入により、未来の学校の姿の一端を垣間見ることが出来ます。生体認証ソリューションは、キャッシュレス社会への移行を加速するものです。本プロジェクトは、革新的かつ実用的な同ソリューションの英国での最初の実例のひとつであり、今後欧州全域で数多く導入されることを確信しています。Yarg社のシステムアーキテクチャーや実績と、富士通の手のひら静脈認証技術とを組み合わせることで、広範囲に応用可能な柔軟かつセキュアな生体認証ソリューションを迅速に開発できるようになります。Yarg社の『PalmReader』により、POS同様、入退室管理、コンピュータ・セキュリティ分野でも拡張性が高いシステムの構築が実現します。」
Yarg社は、Strathclyde University Incubator、Scottish Enterprise and Gresham House plc、および多くの個人投資家の出資を受けています。また本社は、ストラスクライド大学のキャンパス内にあります。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
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