ご参考
2006年9月14日
株式会社富士通研究所
(本資料は、英文プレスリリースの抄訳です)
富士通研究所、QDレーザ社、東京大学
株式会社富士通研究所(注1)(以下、富士通研究所)は、株式会社QDレーザ(注2)(以下、QDレーザ社)、東京大学と共に、量子ドットレーザー技術で、Wall Street Journal紙(ウォールストリートジャーナル紙、以下WSJ)主催のTechnology Innovation Awards 2006 Semiconductors(半導体)分野でRunner-Up賞(優秀賞)を受賞しました。
本件は、WSJ米国版、欧州版、アジア版の9月11日付版で特集されました。
今回の受賞にあたり、富士通研究所ナノテクノロジー研究センター長代理であり、QDレーザ社の代表取締役社長の菅原充は、次のようにコメントしています。
「富士通、富士通研究所と東京大学が、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けて開発した量子ドットレーザー技術がこの栄誉ある賞をいただきましたことを大変光栄に思います。量子ドットレーザーは、光通信の高性能光源として今後の中核技術になると確信しています。我々は、1994年に光通信用量子ドット結晶を世界に先駆けて発見し、以来10年以上の研究開発を積み重ねて実用化レベルの性能を実現し、本年4月にQDレーザ社を設立しました。 今後、東京大学とともに量子ドット技術をさらに高度化するとともに、QDレーザ社はこの最先端の量子ドットレーザーを光通信市場に供給していきます。」
東京大学ナノエレクトロニクス連携研究センター長の荒川泰彦教授は、次のようにコメントしています。
「1982年に私どもが量子ドットの概念および量子ドットレーザーを提案してから25年が経とうとしています。今般、量子ドットレーザーの実用化に向けてQDレーザ社が設立され、光デバイス市場において新たなイノベーションを起こすことは、長年量子ドットレーザーの基礎研究に取り組んできた者にとって大変喜ばしいことです。今回の栄誉ある受賞は、東京大学と富士通研究所との共同研究開発の賜物です。御支援いただいた富士通及び東京大学関係各位、また文部科学省と経済産業省に感謝したいと思います。」
WSJ紙は米国に本社を置く大手英字経済紙として、米国版・欧州版・アジア版で合わせて世界に約200万人の読者がいます。
WSJが主催するTechnology Innovation Awardsは毎年、ワールドワイドの革新的な技術に与えられます。本年は、12分野に渡って24カ国以上から約600件以上の応募があり、日本企業・機関としては本件のみが受賞しました。
詳細:Technology Innovation Awards(英文)
量子ドット(Quantum Dot)とは、富士通株式会社、および富士通研究所が東京大学荒川研究室との産学連携、および独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援にもとづいて開発した、大きさがナノメートル(10億分の1メートル)サイズの半導体微粒子です。これを用いた量子ドットレーザーは、温度無依存・低消費電力・長距離伝送・高速などの点で従来の半導体レーザーを凌駕する特性を持つ画期的なレーザーで、情報トラフィックが飛躍的に増加している光通信において、今後高性能な光源を実現する中核技術となることが期待されます。
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