Fujitsu The Possibilities are Infinite

 

PRESS RELEASE

2006-0092
2006年5月30日
株式会社TKC
富士通株式会社

静岡県裾野市が、市民の個人情報などの保護・管理体制を強化
最新の「手のひら静脈認証装置」を整備へ

――新基幹システム「TASK.NET」導入を機に、全庁のパソコンへ配備――

静岡県裾野市(市長:大橋俊二、人口5万3583人)殿はこのほど、既存の基幹システムを株式会社TKC(代表取締役社長:飯塚真玄、本社:栃木県宇都宮市、以下、TKC)の総合行政情報システム「TASK.NET」へ切り替えるのに伴い、TASK.NETを含む庁内のネットワークに接続されるすべてのパソコンを対象に、富士通株式会社(代表取締役社長:黒川博昭、本社:東京都港区、以下、富士通)が開発・販売する「非接触型手のひら静脈認証装置」の一斉配備を決定しました。

これは、電子自治体の実現に向けて、保有する重要な行政情報の保護・管理体制の一層の強化を図ることを目的に取り組むもので、これにより登録されたシステム利用者以外はパソコンを操作することができなくなります。

導入の背景には、地方公共団体におけるIT依存率が急速に高まる一方で、市民の個人情報など情報資産の拡大や集中化に伴う情報流出・盗難、あるいはコンピュータウイルス被害などが大きな社会問題となっていることがあります。

コンピュータ室の入退室管理などで「静脈認証装置」を利用する地方公共団体は増えていますが、利用者の本人確認を行うために個々の職員が利用するパソコンへ一台ずつ認証装置を配備する例はまだ珍しく、市、県および国等の行政機関での一斉導入は全国でも初めてのケースです。

今回、裾野市殿が採用したのは、最新鋭の小型「非接触型手のひら静脈認証装置」で、今夏をめどに基幹系システムから順次配備を進め、最終的には全庁のパソコン500台へ装備される計画です。

「TASK.NET」シリーズでは、利用者の本人確認に富士通の非接触型手のひら静脈認証技術を標準機能として対応しており、本技術を採用した「TASK.NET」シリーズの受注は今回が初めてのケースです。

TKCでは、これからも物理的・技術的・人的の観点から「TASK.NET」「TKC行政ASP」それぞれのシステムにおいて、各種情報セキュリティ関連の機能の拡充や対策サービスを提供し、地方公共団体の〈より高度な情報セキュリティ対策の実現〉と〈便利で効率的な電子自治体の構築〉を支援していきます。

裾野市殿の情報セキュリティへの取り組みの現状

いま「個人情報の保護に関する法律」の全面施行に加え、行政機関や企業からの情報漏えいなどが相次いでいることを背景に、いま地方公共団体が保有する住民情報などの保護・管理体制の強化が強く求められています。

そうしたなか裾野市殿では、これまでにも基幹系システムにおいて「指紋認証システム」を採用し、職員の本人確認を行うなどして情報の保護・管理体制を整備してきました。しかし、申請・届出等手続きのオンラインサービスなど今後、電子自治体の実現に向けた取り組みが本格化する一方で、情報セキュリティ脅威の増大も懸念されることから、対象範囲を全庁へと拡げるとともに、「指紋認証」よりもさらに厳格で精度の高い本人確認が可能な「静脈認証装置」の一斉配備を決定されたものです。

また、裾野市殿では、現在、「第2次裾野市行政情報化計画」の重点項目として〈情報セキュリティ対策〉へ積極的に取り組んでおり、すでに個別パソコンのハードディスクへのデータ保存の制限なども実施。今後も、めまぐるしく変化する社会情勢に合わせて、万全な対策を講じ、市民の信頼確保に努めていくこととしています。

TASK.NETシリーズについて

TKCでは、より高い“信頼性”と“パフォーマンス”を保証する総合行政情報システム「TASK.NET」シリーズを開発し、2004年10月から提供しています。このうち基幹系システム(住民情報+税務情報)は、2006年4月1日現在で全国43団体において稼働しています。また、「.NETフレームワーク」など64ビットコンピューティングを実現する最新技術の採用で、電子自治体システムとの円滑なデータ連携はもちろん、セキュリティ面も大幅に機能強化・拡充を図り、安全で安心、安定したシステム環境を実現しています。

非接触型手のひら静脈認証技術について

非接触型手のひら静脈認証技術は、株式会社富士通研究所が開発し、2003年3月に発表しています。

手のひらの静脈は人によって異なり、大きさ以外は変わらないと言われています。

また、体内情報のため複製することが困難であり、偽造による「なりすまし」は現実には不可能と言えます。手のひらは、手の甲や指よりも静脈の本数が多く、静脈パターンが複雑なため、指に比べ約300倍の情報量を持ち、認証精度はバイオメトリクス認証技術の中でもトップクラスです。さらに寒さやケガ、手荒れなどの影響も受けにくく、認証にあたり外部環境の変化に強いのも大きな特長です。

また、非接触方式を採用しているため、認証時、装置との接触部分が少なく、手をかざすだけで照合することができます。これにより、多くの利用者が同じ装置に触れることへの心理的抵抗感を軽減しています。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


以上

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

株式会社TKC 地方公共団体事業部 営業企画本部

電話: 028-648-2111(代表)
E-mail: task@tkc.co.jp


富士通株式会社 ユビキタスシステム事業本部 バイオメトリクス認証システム部

電話: 044-754-3298(直通)


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