[ PRESS RELEASE ](プラットフォーム) |
2005-0178
2005年11月21日
富士通株式会社 |
ストレージシステム「ETERNUS」向けに ニアラインFCディスクドライブ新発売
〜アーカイブやバックアップのデータ保存コストを大幅に引き下げ〜
〜日本を皮切りに順次、全世界で販売活動を開始〜
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当社は、エンタープライズディスクアレイ「ETERNUS(エターナス)6000」、およびミッドレンジディスクアレイ「ETERNUS3000」をはじめとする6シリーズ計27モデル向けに、大容量かつ、高信頼で低価格な「ニアラインFCディスクドライブ」を開発し、本日より、日本を皮切りに順次、全世界で販売活動を開始します。(注1)
また、6シリーズのうち19モデルについては、サーバと接続するインターフェースに毎秒4ギガビット(以下、Gbps)のファイバーチャネルインターフェースをサポートします。(注2)
「ニアラインFCディスクドライブ」は、二重化されたファイバーチャネルインターフェースを採用した、高信頼なニアラインディスクドライブ(注3)です。二重化されたファイバーチャネルインターフェースをもつニアラインディスクドライブとしては初となる、ディスク容量500ギガバイト(以下、GB)を備えます。ファイバーチャネルディスクドライブと比較し、同一容量時のデータ保存コストを約50%(注4)削減できるため、比較的参照頻度の低いアーカイブやバックアップ用途に最適です。さらに、ディスクドライブにアクセスする時のみスピンドル回転を行うエコモード(注5)を搭載しており、消費電力の削減、ひいては環境負荷の低減が可能です。
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企業や行政機関における情報システムのデータ容量は増加を続けています。この増加するデータを限られた時間内で高速にバックアップするために、ディスクドライブを用いたディスクtoディスク(以下、D to D)のバックアップニーズが高まっています。
また、米国のSOX法や、日本の文書・帳票の電子保存に関する法律(e-文書法)の施行、およびeメールやログの長期保存が求められる中で、参照頻度が低いデータの保存用途として、低価格なディスクドライブが求められています。
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ETERNUS6000 |
当社は、このような要求に応えるために、「ETERNUS6000」、および「ETERNUS3000」をはじめとする6シリーズにおいて、低価格ながらも高信頼な「ニアラインFCディスクドライブ」を提供します。
「ニアラインFCディスクドライブ」は、新規のお客様に限らず既存のお客様にもご利用いただけます。(注6)
【本製品の特長】
大容量かつ高信頼、低価格な「ニアラインFCディスクドライブ」の提供
- (1)大容量
ディスク容量は、二重化されたファイバーチャネルインターフェースをもつニアラインディスクドライブとして初となる500GBと、400GBの2種です。
- (2)高信頼
ディスクドライブインターフェースに二重化されたファイバーチャネルを用い、高い信頼性を実現しています。
- (3)データ保存コストの削減
ファイバーチャネルディスクドライブと比較して、同一容量時のデータ保存コストを約50%削減します。ファイバーチャネルディスクドライブの性能を必要としない、参照頻度の低いアーカイブやバックアップ用途に最適です。
- (4)拡張性
本ディスクドライブを搭載する場合、「ETERNUS6000」では2.5テラバイト(テラは1兆、以下、TB)から最大500TBまで、「ETERNUS3000」では2.5TBから最大118TBまで記憶スペースを拡張することができます。
業務運用中のバックアップの効率化を実現
- (1)アドバンスト・コピー機能について
「ETERNUS6000」、および「ETERNUS3000」では、D to Dによるデータの高速なバックアップやリカバリを実現する機能として従来よりアドバンスト・コピー機能を提供し、多くのお客様にご利用いただいています。
アドバンスト・コピー機能には、業務領域に同期されている複製領域をバックアップが必要な時点で切り離して使用するEC (Equivalent Copy) 機能と、バックアップが必要になった時点で業務領域のデータを秒単位の短時間で複製領域にコピーするとともに、バックアップデータの複数世代管理が可能なOPC (One Point Copy) 機能の2種類があり、ケースに応じて使い分けることができます。
- (2)アドバンスト・コピー機能に差分One Point Copy機能を追加
「ETERNUS6000」、および「ETERNUS3000」において、OPC (One Point Copy) 機能に、差分データのみを書き換える差分One Point Copy機能を追加しました。本機能により、バックアップ時間の大幅な短縮が実現し、「ニアラインFCディスクドライブ」の提供とあわせ、業務運用中のD to Dのバックアップを容易にします。
データの価値に応じた最適なデータ保管
ファイバーチャネルディスクドライブと、「ニアラインFCディスクドライブ」は、「ETERNUS6000」、および「ETERNUS3000」内に混在して搭載できるため、柔軟なシステム構成が可能です。これにより、データのライフサイクルにより変化するデータの価値に応じて、最適なデータ保管領域を提供することが可能となり、管理コストの削減や最適なアクセススピードを実現します。
例えば、使用頻度の高いデータベースなどのデータは、高性能、高信頼なファイバーチャネルディスクに保管し、電子メールや、e-文書法に対応した財務、税務関連の書類、帳票の電子データおよび、CADや研究などの膨大なデータは、低価格な「ニアラインFCディスクドライブ」に保管することができます。
消費電力の削減による環境負荷の低減
「ETERNUS3000」に適用する「ニアラインFCディスクドライブ」では、お客様がRAIDグループごとに時間単位で、細かくディスクの回転をオン・オフするMAID技術(注7)を応用したエコモードを使用できます。
これにより、エコモードを使用していない場合と比較して、消費電力を約20%(注8)削減できるため、環境に対する負荷を低減できます。
高速ホストインターフェースの採用によるアクセススピードの向上
「ETERNUS6000」、および「ETERNUS3000 モデル700、500、300」のホストインターフェースに4Gbpsのファイバーチャネルを新規に採用し、ディスクアレイへのアクセススピードを従来の2倍に向上します。今後、本格的にサーバでの採用が始まる最先端技術をいち早く提供します。
なお、「ニアラインFCディスクドライブ」は、「ETERNUS6000」および「ETERNUS3000」だけでなく、自律バックアップ機能を搭載した「ETERNUS6000SP」および「ETERNUS3000SP」、自律ストレージシステム「ETERNUS3000 アーカイブストレージ」やバーチャルディスクコントローラー「ETERNUS VD800」においても提供します。
また、「ETERNUS3000 アーカイブストレージ」においては、電子メール監査システムのスピーディーな構築を実現する「メールアーカイブ機構」を新たに提供します。この機能は、社内の情報漏えい防止を目的としたもので、送受信される全ての電子メールを保存し、検索や閲覧を容易にします。
当社は、国内の外付けディスクストレージ市場において、金額シェアでNo.2(注9)の実績があります。今後もこの実績をもとに、長年にわたり培った高性能、高信頼技術を発展させ、お客様のニーズに応えるソリューションを全世界に提供してまいります。
【主な製品の販売価格、および出荷時期】販売価格は最小構成時の価格です。
製品名 |
販売価格(税別) |
サポートと出荷時期 |
「ETERNUS6000 モデル1100」 |
1億3,294万円より |
- ニアラインFCディスクドライブ
- 4Gbpsホストインターフェース
2005年12月22日より
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「ETERNUS6000 モデル900」 |
4,992万円より |
「ETERNUS6000 モデル700」 |
3,262万円より |
「ETERNUS6000 モデル500」 |
2,402万円より |
- 4Gbpsホストインターフェース
2005年12月22日より
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「ETERNUS3000 モデル700」 |
2,948万円より |
- ニアラインFCディスクドライブ
- 4Gbpsホストインターフェース
2005年12月22日より
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「ETERNUS3000 モデル500」 |
1,734万円より |
「ETERNUS3000 モデル300」 |
1,254万円より |
「ETERNUS3000 モデル100」 |
625万円より |
- ニアラインFCディスクドライブ
2005年12月22日より
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「ETERNUS3000 モデル80」 |
250万5,000円より |
【販売目標】
「ETERNUS6000」および「ETERNUS3000」全体で今後2年間に全世界で1万2,000台の販売を予定しています。
【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- (注1)全世界で販売開始:
- 日本市場以外での販売は「ETERNUS6000」「ETERNUS3000」のみ。
- (注2)毎秒4ギガビットのファイバーチャネルインターフェースをサポート:
- 日本市場以外では「ETERNUS6000」「ETERNUS3000」のみの販売。
- (注3)ニアラインディスクドライブ:
- 高いトランザクション性能が求められるオンラインストレージ領域と異なり、データのバックアップやアーカイブを行うための専用のディスクドライブ。オンラインストレージの高速性とテープなどのオフラインストレージの低価格を兼ね備える。
- (注4)約50%:
- 日本市場における、300GBのファイバーチャネルディスクドライブと、500GBのニアラインFCディスクドライブのメガバイト単価の比較値。
- (注5)エコモード:
- ニアラインディスクで構成されるRAIDグループへのデータアクセスのない期間(設定による指定)のディスクドライブのスピンドル回転を停止させることより消費電力を削減する動作モード。ETERNUS3000 モデル700、500、300で対応。
- (注6)既存のお客様にもご利用いただけます:
- 当社のカスタマーエンジニアの作業が必要。
- (注7)MAID技術:
- Massive Arrays of Inactive Disksの略。使用頻度の低いディスクドライブのスピンドル回転を停止させることで、消費電力を削減するとともに、ディスクドライブの寿命を延長する技術。
- (注8)約20%:
- ファイバーチャネルディスクドライブを業務用に6TB、ニアラインFCディスクドライブを3世代のバックアップ用に18TB搭載した構成時の値。
- (注9)No.2:
- 日本国内における2004年の外付型ディスクストレージシステムの売上金額シェアで、22.7%。[出典:IDC Japan, 6/2005「国内ディスクストレージシステム市場2004年の分析と2005年〜2009年の予測」(J5030105)]
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