当社は、加速度センサーや圧力センサー、各種計測機器向けに、微小な電圧の変化を検出・増幅・補正するプログラマブルセンスアンプ(注1)IC「MB42M102」「MB42M103」「MB42M104」を、富士通ヴィエルエスアイ株式会社(注2)と共同で開発し、8月3日より、順次サンプル出荷を開始します。 本製品は、温度変化によって生じるセンサーのオフセット電圧(注3)や感度のばらつきを、それぞれの温度にあわせて補正することができ、より高精度で高歩留まりなセンサーの製造を可能にします。

現在、車載機器、モバイル機器、ロボット、ゲーム、工業機器などさまざまな分野で、加速度や圧力を計測するセンサーの市場が拡がっています。特にMEMS(注4)などセンサーの小型化が進んでいるため、センサー出力を増幅するセンスアンプには、より正確なセンサー出力の検出と高い増幅率が求められています。さらに、製造ばらつきや温度変化によって生じるセンサーのオフセット電圧や感度を補正することも求められています。 このような背景をふまえ、より高精度に補正するプログラマブルセンスアンプICを開発しました。本ICは、温度変化によって生じるセンサーのオフセット電圧や感度のばらつきに対する補正係数を、内蔵フラッシュメモリに記憶させて補正します（アナログ傾斜補正）。これにより、より高精度なセンサー開発が可能となります。

MB42M102

【サンプル価格、および出荷時期】

【販売目標】

【本シリーズの特長】

1. 3次元変化にワンチップで対応

   センサーの微小な電圧変化を検出・増幅・補正して出力するセンスアンプを3回路独立して内蔵しています。X軸、Y軸、Z軸の3方向の動きに対する誤差をそれぞれに制御して調整することができます。

2. フラッシュメモリを内蔵

   1,280ビットのフラッシュメモリを内蔵しており、そのうち、ユーザーの書き込み領域を128ビットへ拡大しています。メモリには内蔵アンプの増幅設定、オフセット設定を格納します。また1ビットのメモリを2セルに格納し、高信頼性を確保している他、低消費電流で動作する特長を持っています。

3. 温度変化によるセンサーのオフセット電圧、感度を補正可能（アナログ傾斜補正）

   温度変化によって生じるセンサーのオフセット電圧や感度のばらつきに対する係数を、内蔵フラッシュメモリに記憶させて補正しています。

   オフセット電圧に対しては、マイナス20℃から55℃間の5℃ごとの任意の温度ポイントから、高温低温の両方向に係数を与えて補正します。

   感度のばらつきに対しては、温度変化を感知する抵抗回路に流す定電流(もしくは定電圧)に係数を与えて補正します。

4. 異常検出機能を内蔵

   センサー構成後の使用状態において、ICもしくはセンサー素子構造のいずれかに突発的異常が発生し、通常と著しく異なる動作状態となった場合にアラーム端子から信号を発します。そのため、早急に修理交換などを促すことが可能となります。

5. 温度センサー回路を内蔵

   アナログ電圧を出力する温度センサーを内蔵しており各種制御に使用することができます。

【商標について】

以上

注釈

関連リンク

• 富士通ヴィエルエスアイ株式会社：http://edevice.fujitsu.com/fvd/
• MB42M102 (JPEG: 64KB)
• 関連資料：主な仕様比較 (PDF: 97KB)

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