FUJITSU
Worldwide|サイトマップ
THE POSSIBIliTIES ARE INFINITE
Japan
元のページへ戻る
[ PRESS RELEASE ](電子デバイス)
2005-0094
2005年6月24日
富士通株式会社

国内初!次世代車載ネットワークFlexRayスタータキットを新発売

当社は、次世代の車載ネットワークとして、現在、標準化が進められているFlexRay(フレックスレイ)(注1)の評価用スタータキット「MB2005-01」を開発し、本日より国内で初めて販売開始します。本スタータキットによって、自動車メーカーや電装メーカーはFlexRayの通信評価を容易に開始することができ、安全性と快適性を高めた次世代の車載ネットワークの構築準備が可能となります。

現在、自動車のさまざまな制御を行う車載ネットワークはCAN (注2)およびLIN(注3)が世界標準規格として普及しており、ボディ制御、温度調整制御、ダッシュボード制御、ナビゲーション、各種センサー制御、モーター制御、シャシー制御などに用いられています。当社は1998年よりCAN内蔵マイクロコントローラーの製品展開を行い、16ビットCAN内蔵マイクロコントローラーの世界市場でトップレベルのシェアを獲得しています。

今後、自動車内におけるコントロールシステムでは、データ量の増加と複雑化が進むため、より高速かつ信頼性の高い方式が求められています。FlexRayは最大通信速度が毎秒10メガビットの高速なデータ転送レートをもった、次世代の車載ネットワークです。また、あらかじめ定義した送信時刻でデータを転送するタイムトリガ通信方式(注4)を採用しており、より高い信頼性を実現しています。


「MB2005-01」

このような背景をふまえ、当社はこのたび、FPGA(注5)を用いたFlexRayスタータキットを販売開始します。開発したFPGAは2005年1月にボッシュ社よりライセンスを取得したFlexRay IPをベースにしたものです。

今後、2005年中にはFlexRay IPを搭載したASSP(注6)を提供する予定です。さらに、2006年のはじめには、当社32ビットのFRコア(注7)にFlexRay IPを搭載したマイクロコントローラーのサンプル出荷を予定しています。

なお、当社は自動車分野の標準化団体である「AUTOSAR」(注8)および「JasPar」(注9)の会員です。これらの活動に積極的に参加し、FlexRay関連の商品開発に注力していきます。

【販売価格、および出荷時期】

製品名 販売価格(税込) 出荷時期
「MB2005-01」 315,000円 2005年6月24日

【販売目標】

2005年末までに100台

【FlexRayスタータキット「MB2005-01」の構成】

  1. CPU制御ボード(32ビットRISCマイクロコントローラー「MB91F369GA」)
  2. FlexRay IP搭載のFPGA評価ボード(FlexRay IP バージョン2.0を搭載)
  3. FlexRayプロトコル制御ソフトウェア

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

(注1)FlexRay:
次世代の車載ネットワークの一種。高信頼でより高度な制御に対応するもので(最大通信速度毎秒10メガビット)、機械制御を電子制御に置き換えるX-by-Wire向け次世代の高度な車載ネットワークとしての標準化がFlexRayコンソーシアムにおいて進められている。
(注2)CAN:
Controller Area Network。車載ネットワークの一種。車載ネットワークとして最も普及している。(最大通信速度毎秒1メガビット)
(注3)LIN:
Local Interconnect Network。車載ネットワークの一種。低コスト用の車載ネットワークとして利用されている。(最大通信速度毎秒20キロビット)
(注4)タイムトリガ通信方式:
各ノードはあらかじめ定められた期間(タイムスロット)で送信権が定義されており、周期的にタイムスロットで伝送を行う多重通信方式。
(注5)FPGA:
Field Programmable Gate Array。プログラミング可能なゲートアレイLSI。
(注6)ASSP:
Application Specific Standard Products。特定用途向け標準IC。
(注7)FRコア:
当社の組込み機器用途向け32ビットCPUコア。
(注8)「AUTOSAR」:
Automotive Open System Architecture。車載向け電子機器やソフトウェアに関するコンソーシアム。主としてヨーロッパで活動中。
(注9)「JasPar」:
Japan Automotive Software Platform and Architecture。車載ソフトウェアの仕様や評価方法の標準化、車載ネットワークの仕様の共通化、国際標準化団体による活動への技術的貢献に関するコンソーシアム。主として日本で活動中。

関連リンク

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。

元のページへ戻る ページの先頭へ

All Right Reserved, Copyright (C) FUJITSU