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[ PRESS RELEASE ](技術)
2005-0088
2005年6月22日
株式会社富士通研究所

複数部品を含む機械系図面の検索技術を開発

株式会社富士通研究所(注1)は、複数部品が描かれた機械系図面から、特定の部品を探し出す図面検索技術を開発しました。

今回開発した技術により、製造業などの設計業務で、既存の図面を用いた流用設計が容易となり、設計期間の短縮、設計コストの低減が可能となります。

本技術は、「第16回設計・製造ソリューション展(6月22日から24日、東京ビッグサイト)」に出展、デモンストレーションを行います。

図1
図1 図面を検索する様子

【開発の背景】

製造業などでは、競争力のある製品を低コストで開発して早期に市場投入するために、図面などの既存資産を有効活用することがよりいっそう求められています。そのためには、大量の図面から必要な情報を効率よく見つける図面検索技術が必要です。

従来、図面検索では、部品名などのキーワードによるテキスト検索や、一つの部品のみが描かれた図面の類似形状検索が行われていました。

【課題】

しかし、製造業では複数の部品が描かれた図面が多く用いられています。従来の類似形状検索は、図面全体の形状を用いて検索するため、複数部品が描かれていてもまとめてそれらを一つの形状とみなしてしまい、部品単位の検索ができないという問題がありました。

【開発した技術】

今回開発したのは、複数部品が描かれた図面から、特定の部品と似た形状の部品が一つでも含まれている図面を検索する技術です。

開発した技術の特長は、以下のとおりです。

  1. 図面からの部品の自動切り出し

    画像処理技術により、表やタイトルなどのテキスト部分を検索対象から外し、各部品の形状を抽出することで、部品ごとの自動切り出しを実現しました。さらに、部品の形を数値化することにより、部品の向きや大きさや位置が異なっていても形が似ていれば類似部品と判定できるようにしました。

  2. インタラクティブな検索インターフェースを装備

    当研究所で開発した「情報を眺めて選ぶクロスメディア検索技術」(注2)を複数の部品が描かれた図面の検索に適用しました。利用者が指定した部品と形状が類似した部品を一つでも含む図面が、仮想3次元空間に類似度順に一覧表示されます。また、類似部品がマーキングで強調され、必要な情報を効率よく探すことを可能としました。

【効果】

今回開発した技術により、複数の部品が描かれた図面から、指定した部品を含む図面を効率よく検索することが可能となります。実際の設計図面を用いた実験では、合計で約1万3,000部品が含まれる190枚の図面の中から、指定した部品と形状が類似した部品を含む図面を約1秒で検索することができました。(図1

【今後】

今後、富士通株式会社の設計情報管理システム「PLEMIA」の類似図面検索システム「VisualSearch」の拡張機能として製品化を予定しています。

以上

注釈

(注1)株式会社富士通研究所:
社長 村野和雄、本社 川崎市中原区。
(注2)クロスメディア検索技術:
大量のマルチメディア情報の中から必要な情報に効率よくアクセスするための情報検索技術。

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