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Japan
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[ PRESS RELEASE ]
2005年4月21日
ゾイジーン株式会社
富士通株式会社

ゾイジーンと富士通が、創薬に関する共同事業を開始

ゾイジーン株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:三津家正之、以下、ゾイジーン)と富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:黒川博昭、以下、富士通)は、2001年より実施してきたバイオIT分野での共同研究の成果を踏まえ、創薬に関する共同事業を開始しました。

本事業は、ゾイジーンの高度な蛋白発現(注1)・結晶解析(注2)・化合物合成などの化学技術と富士通の最新のITを駆使した独自の「de novo SBDD (注3)」創薬手法を中核技術として、新規性および活性の高い化合物の短期間の創出を目指すものです。直近のターゲットとしては、全世界で1,500万人以上の患者がいると推定され、病状の進行を阻止する有効な治療薬が見つからない「アルツハイマー病」の原因酵素と考えられる「BACE-1(beta-secretase)」(注4)の阻害化合物の創出を目指してまいります。

ゾイジーンと富士通は、2001年より炎症、神経変性疾患、糖尿病、癌などに関与する酵素JNK(Jun n-terminal kinase) (注5)を標的とし、これを阻害する低分子化合物(酵素阻害剤)の共同研究を進めてまいりました。この過程を通じて両社の連携による一連の高度な創薬システム、処理フローを確立することが出来ました。

今般、両社は、この関係を発展させ、創薬に関する共同事業を開始いたしました。

本事業は、ゾイジーンの高度な蛋白発現・結晶解析・化合物合成などの化学技術と富士通の最新のITを駆使した独自の「de novo SBDD」創薬手法を中核として、新規性および活性の高い化合物の短期間の創出を目指すものです。

直近では、全世界で1,500万人以上の患者がいると推定され、年々着実に患者数が増え続け、いまだに病状の進行を阻止する有効な治療薬が見つからない「アルツハイマー病」をターゲットとし、その原因酵素と考えられる「BACE-1(beta-secretase)」の阻害化合物の創出を目指します。両社は、同化合物については、現在医薬企業が主として実施しているHTSによる探索、ならびに基質誘導体からの従来の設計技術では実現が難しいと考え、今回の共同事業の対象に選定したものです。

また、医薬企業から提示された標的蛋白質に対する化合物設計、ヒット化合物の最適化についても、両社の連携による受託研究として実施してまいります。

両社は、今回の共同事業を通じて、これまで困難とされて来た難病の治療薬などの開発に貢献することで、人々が明るく健康に生活できる新しいライフサイエンス社会の創造を支えてまいります。

【共同事業の概要】

(1)期間 : 今後約1年間とし、その後は両社協議
(2)両社の役割格 :
ゾイジーン:蛋白構造解析、構造設計、合成、試験、マーケティング
富士通:構造設計、結合予測、マーケティング
(3)事業目標 : 2005年度内のヒット化合物の取得、受注

【ゾイジーンの概要】

設立 : 2001年12月
所在地 : 〒227-8502 横浜市青葉区鴨志田町1000番地
(三菱化学科学技術研究開発センター内)
代表者 : 代表取締役社長 三津家正之
資本金及び資本準備金 : 25億円(三菱化学100%)
事業内容 : 無細胞蛋白合成関連事業、蛋白質のX線結晶構造解析、蛋白質の核磁気共鳴(NMR)解析、無細胞蛋白質ディスプレー(CFPD)技術による相互作用解析、独自の化合物設計技術によるヒット化合物設計及び最適化等の自社研究及び受託

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

(注1)蛋白発現:
小麦胚芽抽出液を用いて、無細胞系で蛋白質を合成する独自技術で、高い蛋白合成能と安定性を有する。
(注2)結晶解析:
蛋白質を結晶化させる条件を迅速に探索し、短期間で良質な結晶構造を取得した後、X線等により高精度な立体構造解析を行う技術。
(注3)de novo SBDD:
de novoはラテン語で"新規"の意味。SBDD(Structure Based Drug Design)は、疾患を引き起こすと考えられる生体高分子(蛋白質)を標的とし、その3次元立体構造情報に基づき、標的の働きを阻害する低分子化合物(薬剤)をコンピュータ上のシミュレーション等を駆使して論理的に設計する創薬手法。
(注4)BACE-1 :
アルツハイマー病患者の脳に蓄積され、痴呆を引きおこすアミロイド斑とよばれる茶褐色の老人斑が生成する反応に直接関与している酵素。これの働きを阻害することで、アミロイド斑の蓄積を食い止め、病気の進行を抑えることが期待される。
(注5)JNK:
蛋白質をリン酸化するキナーゼと呼ばれる酵素の一種。JNK1,JNK2,JNK3等があり、多様な生理機能調節に関与している。

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