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[ PRESS RELEASE ]
2004年11月30日
富士通株式会社
IBMコーポレーション

富士通とIBM、自律型システム技術の標準化で協業

〜より高度な信頼性、柔軟性、使いやすさを備えた新世代の社会基盤システム実現へ〜

富士通(本社:東京都港区、代表取締役社長:黒川博昭)とIBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長兼CEO:サミュエル・J・パルミサーノ)は30日、自律型システム(自律型コンピューティング)の技術の標準化において協業することで合意しました。今回の協業は、新世代の社会基盤システムの実現に向けて行うものです。

今日のITシステムは、社会基盤としての重要性が増す一方で、技術や製品が複雑化する傾向があるために、平常時はもとより異常時や増設時においても、人手による管理に代わるものが強く求められています。自律型システム技術は、ITシステムの運用に関して人間の介在を極力減らして効率的かつ安定した運用・管理を実現し、社会基盤として求められる、より高度な信頼性や柔軟性、使いやすさを備えたシステム、すなわち新世代の社会基盤システムの構築と運用の実現に求められている技術です。

自律型システム技術は現在、各ベンダー内では実用化が進められていますが、異機種が混在しているITシステムにおいても自律運用が実現できるように、ベンダー間の壁を越えて自律型システムの技術の標準化を推進することが不可欠です。両社は、お客様の基幹業務(ミッション・クリティカル)システムを構築してきた技術の蓄積やこれまでの経験、実績に基づき、共同でオープン・スタンダードの策定を推進し、マルチベンダー環境で構築されるオープン・システムの運用が業界全体で実現できるように相互に協力していきます。

今回、両社は次の分野で協業を進めていく予定です。

  1. システム間でやり取りし自己管理を可能にするため、システム上で発生した故障や稼動状況、負荷等のさまざまな情報を同じ形式で記録し、記録情報の標準化を進めていきます。具体的には、IBMが標準化団体OASIS*に対して行った提案に基づく標準仕様「WSDM(Web Service Distributed Management)Event Format」の標準化を両社で推進します。
  2. 上記1.の情報をもとに、障害回避や負荷の変動に対応するためにハードウェア、ソフトウェアに対して必要な処理を指示する技術の標準化を推進していきます。これにより、マルチベンダー環境においても各社製品に対する自律的な対応を行うことができます。富士通、IBM両社が共同で仕様のドラフトを策定し、早期に標準化団体に提案する予定です。
  3. さらに、一度の操作で複数のサーバー等にソフトウェアを自動的かつ適切に導入し、効率的な運用を可能にする統合インストレーションおよび適用技術や、システム状況を一元的に把握できる統合コンソール技術等の標準化に向けて協業を進めていきます。

両社は標準化団体等を通じて、これらの技術がオープン・スタンダードとして業界全体で活用できるように推進していきます。業界全体にとっては、標準技術の採用により、少ない開発・検証コストで、相互運用可能な自律型ITシステムを構築することができるようになります。ITと経営、社会との関係がますます密接になる中で、両社は今回の協業により、さまざまな状況変化を迅速に感知し的確に対応できる、社会基盤としてふさわしい高度なITシステムの実現を加速していきます。

*OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards):
e-ビジネスの開発推進や適用などを推進する標準化協議会。

IBMは、IBM Corporationの商標。

その他の製品名および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

以上

お客様お問い合わせ先

富士通株式会社
ソフトウェア事業本部開発企画統括部
電話:045-476-4564(直通)
E-mail:hyoshida@jp.fujitsu.com


日本アイ・ビー・エム株式会社
ダイヤルIBM:0120-04-1992

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