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[ PRESS RELEASE ](電子デバイス)
2004-0208
2004年11月15日
富士通株式会社

FR-Vを用いたIPテレビ電話向け開発パッケージ販売開始

〜FR-Vソリューション・パッケージ第二弾〜

当社は、IPテレビ電話のシステム開発用に、VoIP(注1)制御、音声・動画処理、通信プロトコルといった基本機能を実現するためのソフトウェアをまとめ、「IPテレビ電話向けSPD(注2)ソフトウェアパッケージ」として2005年3月より販売を開始します。

本製品は、別途提供予定のFR-Vプロセッサ「MB93461(注3)」を搭載したリファレンスボード(注4)およびLinux OSと共に使用することにより、IPテレビ電話の開発用プラットフォームとしてご利用いただけ、お客様の商品システムの開発を支援し、市場への早期投入の実現に貢献します。

ブロードバンドの普及に伴い、IP電話を利用する一般家庭や企業が増えてきています。この動向に合わせ、IP電話にビデオ機能を付加したIPテレビ電話が市場に投入されはじめています。そしてIPテレビ電話の開発においては、音声に加えて動画の圧縮・復元・伝送などの複雑な技術を組み込んだシステム開発、検証の効率向上や開発・検証期間のさらなる短縮化が求められています。

このようなニーズに応えるため、IPテレビ電話のシステム開発に利用できる「IPテレビ電話向けSPDソフトウェアパッケージ」の販売を開始します。本製品は、VoIP制御、音声・動画処理、通信プロトコルといったIPテレビ電話の基本機能を実現するソフトウェアをまとめたパッケージ製品です。

本製品は、別途提供予定のFR-Vプロセッサ「MB93461」搭載のリファレンスボードおよびLinux OSと共に使用することにより、IPテレビ電話の開発用プラットフォームとして利用できます。この開発用プラットフォームでは、動画コーデックの組み替えや通信プロトコルの組み替えを行った上での評価、およびGUI(注5)のカスタマイズが可能であり、お客様の目的にあったIPテレビ電話システムの短期間、低コスト開発に貢献します。

本製品は、当社のFR-Vプロセッサ技術とFR-Vミドルウェア、Beijing UD Technology Co., Ltd.の中国での豊富なIP電話開発実績、Fujitsu Microelectronics (Shanghai) Co., Ltd.の強力なシステムインテグレーション技術を結集し、「IPテレビ電話向けSPDソフトウェアパッケージ」として提供するものです。また、お客様商品のシステム開発を支援するために、2003年11月にFR-Vソリューション・パッケージの第一弾として提供した「Personal Media Player SPD(注6)」に続くものです。

なお、本製品の試作版を用いたデモセットは、11月17日(水曜日)から3日間、パシフィコ横浜にて開催される「Embedded Technology 2004(組込み総合技術展)」でご覧いただけます。

【本製品の特長】

  1. IPテレビ電話に必要な基本機能をパッケージ化

    VoIP制御、音声・動画処理などの基本機能のほか、オンフック・オフフック制御、ダイヤルトーン・リングバックトーンなどの電話機固有の基本制御機能も含まれており、システム開発の効率化と開発期間の短縮化を図ることができます。

  2. 組み替えが容易なソフトウェアモジュールを提供

    動画コーデック(H.263とMPEG-4 SP)や通信プロトコル(SIP(注7)とH.323)などを組み替えて評価することが可能です。

  3. 機能追加や規格変更にも即時に対応

    当社独自のSPD共通API仕様に基づいたソフトウェア構成であるため、SPD間およびリファレンスボード間で、ソフトウェアの移植や相互流通が可能です。

【販売価格、および出荷時期】

パッケージ名 販売価格(税込) 出荷時期
IPテレビ電話向けSPDソフトウェアパッケージ 3,500,000円 2005年3月

【販売目標】

2005年度 50セット (当社の決算期は3月末日です。)

【Beijing UD Technology Co., Ltd.について】

北京を拠点とする、ブロードバンドネットワーク機器および関連応用製品に特化した専門の開発サービスプロバイダー、ソリューションプロバイダーです。長年のネットワーク通信製品の設計・開発の経験をベースに、日本のネットワーク通信機器メーカー、ネットワーク通信サービスプロバイダー、システムインテグレーターなどに対して、コンサルティング、ハードウェアとソフトウェアの設計・開発、ライセンス供給および量産製造など一連のサービスを提供しています。

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

(注1)VoIP:
Voice over IP 。IPネットワーク上で音声通話を実現する技術。
(注2)SPD:
Solution Package for Development。ソフトウェアパッケージ、リファレンスボード、Linux OSで構成される応用分野ごとの開発用プラットフォーム。
(注3)MB93461:
IPテレビ電話、テレビ、高機能プロジェクター、ポータブルメディアプレーヤーなどのデジタルAV機器に最適な、当社の高性能マイクロプロセッサ。
(注4)リファレンスボード:
アプリケーションシステムのハードウェアおよびソフトウェアの評価・開発を目的としたボード。
(注5)GUI:
Graphical User Interface。ユーザーに対する情報の表示や、ユーザーによる操作などにグラフィックを用いたユーザーインターフェース。
(注6)Personal Media Player SPD:
FR-Vソリューション・パッケージの第一弾。「シリコン・ビューワSPD」という名称を「Personal Media Player SPD」に変更。
(注7)SIP:
Session Initiation Protocol。VoIPを応用したインターネット電話などで用いられる、通話制御のプロトコルのひとつ。

関連リンク

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