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ちょっと気の利く同乗者
必要な時に必要な情報を音声で提供する
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本システムは、運転者が安全に車内情報サービスを利用するためのものです。
なお本システムは、10月19日からポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で開催される「第11回 ITS世界会議 愛知・名古屋2004」に参考出品します。
現在、自動車メーカー各社が、車で利用できる情報サービスを展開しています。ニュース、天気予報、飲食店の検索をはじめ、様々なサービスが展開されつつありますが、カーナビなどの情報端末の操作に慣れない人にはまだ利用が難しい場合があります。また、その利用については運転者が意識して行なわなければならず、タイムリーにサービスを受けられないケースも見受けられます。さらに、運転しながら操作を行なうことは安全性の面でも問題があります。法的にも運転中の携帯電話の使用に罰則が設けられる(2004年11月施行)など、運転中の情報機器の使用に関する安全対策は社会的にも求められています。
このような背景において、情報サービス利用時の操作負担の軽減や無駄な操作を削減することで、運転に集中でき、安全性を高めるような技術が求められています。
今回開発したシステムは、運転者の好みや車の走行状態などを自律的に判断し、その状況に応じたサービスを音声で提供するシステムです。その特長は以下の通りです。
運転者や車の状態に対応したシナリオ(サービスの流れ)を簡単に記述できるXML言語と、それを実行する処理エンジンを開発しました。
タッチパネルやボタン、音声によって入力された情報だけでなく、利用履歴に基づく運転者の好みに関する情報、車のセンサーなどの機器が取得する情報に基づいて動作を決定するシナリオを記述し、このシナリオをもとに、その時々の運転者の目的や車の位置などに合わせて必要な情報サービスを提供します。
目的地の設定、目的地の天気予報、周辺のレストラン案内など複数の情報サービスを柔軟に利用可能にするサービス制御技術を開発しました。
運転者の操作や状況の変化に応じて、複数のサービスを構成するシナリオがその優先度に従って自動的に切り替わります。これにより提供されるサービスが臨機応変に切り替わるため運転者がサービスを選択する必要はありません。サービス提供には個性を表現できる音声合成技術が使用されており、運転者は特徴のある音声によって個々のサービスを簡単に区別することができます。また、XML言語で記述されたシナリオは情報提供センターからインターネットを通じて受信することができるので、状況に応じて、新しいサービスがダウンロードされて切り替わることもあり、運転者は常に新しいサービスを利用することができます。
運転者が情報サービスを使えば使うほど、運転者の好みに合わせた情報サービスを提供するようになる自動パーソナライズ技術を開発しました。
運転者のサービスの利用履歴を記録し、その履歴データを参照してサービスの制御を行なうことにより、サービスの利用が進めば進むほど、より運転者の好みに合わせた情報サービスが提供されるようになります。
開発したシステムによって、運転者は煩わしい情報機器の操作を行うことなく、車の運転に集中したまま、必要な時に必要な情報を取得することができるようになります。
ドライブ中に、運転者の好みに合った飲食店が近づくと、そのお店の情報を自動的に取得し、その情報を音声による会話だけで簡単に確認した上で、カーナビの目的地として設定するなど、あたかも「気の利く同乗者」がいるかのように情報サービスを利用することができます。
本システムは、自動車メーカー、カーナビメーカーなどへ2005年度上期中の提供を目指し、製品化をすすめていきます。
また、本システムを電子マニュアルやe-Learningなどテレマティクス以外へ適用させることも検討していきます。
以上
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
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