3次元CADソフトウェア「SolidMX V1.2」提供開始

～マルチCAD運用とリアルタイム・プロトタイプ設計が容易に～

当社はこのほど、現場起点の発想で、各種機能強化を行った3次元CADソフトウェア「SolidMX（ソリッドエムエックス）V1.2」を8月31日より提供開始します。

今回のバージョンアップにより、ベンダーの異なる複数CADユーザー間での共同設計が容易になるとともに、別売りの当社製デジタルプロトタイピングソフトウェア(注1)「VPS（ブイピーエス）」(注2)とのシームレス連携により、設計作業中の部品が製品全体の機構動作・組立性・分解性などに与える影響をリアルタイムに確認しながら、設計することが可能になりました。

近年、製品開発に際しては、3次元CADの活用が進むとともに、特に大規模開発においては、部門間、企業間での共同作業が日常化しつつあります。また、市場投入までのトータルリードタイムを短縮する上で、極力試作レスを推進し、設計の短手番化を図る必要があり、そのためには、シミュレーションツールとの有機的連携を図ることが重要です。さらに、製品の小型化・高機能化などに対応していくためには、日本の設計文化を反映した、柔軟かつ効率的なツールの活用が不可欠です。

こうした背景を受け、今般、各種機能強化を行った3次元CADソフトウェア「SolidMX V1.2」の提供を開始します。本製品は、前身の「ICAD/MX（アイキャドエムエックス）」の発売以来、これまでに17,000ライセンス以上出荷されており、お客様の声をフィードバックすることで着実に進化を重ねて来ました。

今回のバージョンアップにより、マルチCAD運用による共同設計作業が容易になるとともに、「VPS」とシームレスに連携することで、設計作業中の部品が製品全体の機構動作・組立性・分解性などに与える影響をリアルタイムに確認しながら、設計することが可能になりました。さらに、現場起点の発想で、日本の優れた設計手法を反映し、設計者の思考を妨げないよう表示データのみを取り込み高速表示を行う機能など、様々な新機能を追加しています。

【販売価格、および出荷時期】

製品名	販売価格（税別）	出荷時期
SolidMX V1.2	119万円	8月31日

【販売目標】

今後、年間で5,000ライセンス

【本製品の特長】

マルチCAD運用が可能

「STEP」「IGES」など汎用CADフォーマットを標準サポートしたことで、他社製CADデータの取り込み、編集が容易になりました。また、ソフトウェア毎の微妙な表示差異を意識せず作業できる自動修正機能（ヒーリング機能）を備えています。これにより、ベンダーの異なる複数CAD使用時においても、共同設計作業が容易になります。
VPSデータの直接表示による設計作業の効率化

当社のデジタルプロトタイピングソフトウェア「VPS」と連携して、「SolidMX V1.2」から外部CADデータを直接参照できます。「VPS」の表示に特化した独自データ構造により、直接CADデータを取りこむ場合に比べて約20倍の高速度表示や、設計中のCADデータとの重畳表示が可能になりました。そのため、大規模アセンブリーなどで、全体の設計をリアルタイムに確認しながら、作業が進められます。
設計現場の要望を反映した各種設計支援機能を追加
日本の優れた設計手法にフォーカスし、これまでの数多くのお客様への提供を通して得られた現場の要望を、以下の機能として実現しました。
1. 表示データのみを取り込む機能により、表示速度を向上。
2. 部品配置条件を完全に指定していなくても、最低限必要な条件のみの設定で、意図する形状を素早く表現可能。
3. ナレッジをプログラムに組み込み可能。
4. 3次元構想図と3次元モデルの構成要素を組み合わせながら、新たな3次元モデルを直感的に作成していく3次元構想設計機能を実現。

【動作環境】

OS	：	Microsoft^®Windows^®2000、Microsoft^®Windows^®XP
ハードウェア	：	FMV、CELSIUSシリーズなどのAT互換機
CPU	：	Intel^®Pentium^®以上を搭載したコンピュータ
メインメモリ	：	最低 : 256MB以上推奨 : 512MB以上
ハードディスク	：	300MB(896MB)以上（括弧内はフルオプションインストール時の容量）

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

（注1）デジタルプロトタイピングソフトウェア：: 従来、モックアップなどの試作機上で行なっていた検証作業（機構動作や組立性、分解性など）を、コンピュータ内に生成した仮想の試作機上で可能したソフトウェア
（注2）VPS：: 当社開発のデジタルプロトタイピングソフトウェア。「バーチャルものづくり」を実現するシステムとして、組立性の評価、保守性の評価、環境負荷評価、ハーネス経路検証、制御ソフト検証など、豊富な機能を持つ。