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世界初、10Gbpsの上位レイヤー処理専用ポートを装備した
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今回開発したLSIは、IT基盤「TRIOLE(トリオーレ)」(注3)の主要製品である富士通の統合型ネットワークサーバ「IPCOM(アイピーコム) Sシリーズ」の、10Gbpsイーサネット対応に適用していく予定です。
なお、今回開発したLSIは、7月7日から9日の3日間、東京国際フォーラムで開催される「富士通ソリューションフォーラム2004」に展示します。
富士通は、ネットワークシステムの構築コストや保守・運用コストなどのTCO削減のため、個々のネットワーク機能を1つに統合した統合型ネットワークサーバ「IPCOM Sシリーズ」を提供しています。今後も、ルータ機能、帯域制御(注4)機能、ファイアーウォール機能、IPSec(注5)機能、サーバ負荷分散機能(注6)などで高いパフォーマンスの機器を提供する予定です。
セキュリティなどに加え、今後も増え続けることが予想されるネットワークの機能拡張に柔軟に対応していくためには、上位レイヤーのソフトウェア処理が不可欠です。一方、ADSLや光ファイバなどのブロードバンド・インフラは急激に広がっており、10ギガビットイーサなどのより高速ネットワークへの対応も必要になってきます。
このような要求に対し、現状のプロセッサやネットワークプロセッサによる処理だけでは、ルータとしての中継性能の維持、10Gbpsという高速なネットワーク速度への対応、上位レイヤーでの処理を同時に行うことが出来なくなりつつあります。
10Gbpsに対応するルータとしての中継性能を維持しつつ、パケット毎に必要な上位レイヤー処理を10Gbpsで行なうための上位レイヤー処理専用ポートを装備したLSIを1チップに実装しました。開発した技術の特長は、以下の通りです。
開発したLSIは、毎秒1億回以上の速度で、パケット毎にレイヤー4までの識別を行い、上位レイヤーでの処理が必要かハードウェアのみの中継処理を行うかを判別します。上位レイヤー処理向け10Gbpsポートと2つの中継用10Gbpsポートは、同時に並行動作可能な構成となっており、レイヤー2・レイヤー3のハードウェア中継性能を維持しつつ、上位レイヤー向けのパケット処理が可能です。
最小64Kbpsから最大10Gbpsまでの範囲でパケットの出力帯域を管理できます。誤差5パーセント以内の高精度なトラフィックマネジメントは、世界最高レベルです。また、1000以上の宛先やパケット種別ごとに帯域制御を行うことが可能です。これにより、広域イーサネットを用いたVPN(注7)の拠点間で、VoIP、重要な業務データの送信、e-learning向けストリーミング送信など、必要に応じた帯域保証が可能となります。
今回開発したLSIにより、高速性とソフトウェアの柔軟性とを融合した拡張性の高いハードウェアプラットフォームを小型化することが可能となります。
本チップを適用した「IPCOM Sシリーズ」の10ギガビット対応を予定しており、高速化・高機能化が求められるネットワークサーバの開発を加速してまいります。
以上
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
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