|
||
|
|
ICカードのセキュリティ機能を高めるRSA暗号処理技術を開発
今回開発した技術は、各種LSI やFRAMを用いたICカードのセキュリティ機能向上を目的としたものです。 なお、今回開発した技術の詳細は、6月にハワイで開催されたVLSIシンポジウムで発表しています。 【開発の背景】ユビキタス時代を迎え、セキュリティはますます重要になりつつあります。公開鍵暗号のデファクト・スタンダードであるRSA公開鍵暗号システムについても、セキュリティ機能向上のため、現在の1024ビット以上の鍵長(注3)への対応が求められはじめています。 【課題】RSA公開鍵暗号システムでは、鍵長を長くするほど安全性が高まります。しかし、鍵長を長くすることで計算処理が増え、ICカードのように処理性能に制限がある場合、実用的な時間で処理が終了できないという問題がありました。 【開発した技術】今回開発したのは、高速にRSA暗号処理を行うためのハードウェア・アーキテクチャーです。RSA暗号処理の中でも処理に時間がかかる乗算剰余演算(注4)を高速化する専用の積和演算回路(注5)を開発しました。従来、同じ長さで取り扱っていた積和データを、異なる長さのデータに分割することで、RSA暗号処理回路の高速化・小型化・低消費電力化を実現しました。 【効果】今回開発した技術をICカード用の専用コプロセッサ(注6)として応用することにより、2048ビットのRSA暗号処理を、1024ビットと同等レベルの1秒以内で実現することが可能となります。このときの回路規模は42kゲートと従来方式に比べて20%程度小さく、消費電力も20%程度削減できます。 また、今回開発した技術を高速なセキュリティ計算が求められるネットワーク用LSIに応用した場合、従来の要求性能の5倍に相当する毎秒5,000回の速度で、1024ビットのRSA演算処理を行うことが可能です。 【今後】FRAMを用いたICカードへの適用、セキュリティLSIへの応用など、2005年頃の実用化を目指し、開発を進めてまいります。 以上 注釈
関連リンク
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。 |
|