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遺伝子・化合物などを大量の細胞に注入する技術を開発〜細胞レベルの機能解析を加速し、遺伝子治療・再生医療の研究に貢献〜
なお、本技術を用いた自動マイクロインジェクション試作機を第3回国際バイオEXPO(5月19日から5月21日 東京ビッグサイト)に参考出展いたします。 【開発の背景】このような遺伝子機能解析では、細胞と導入分子の組み合わせを選ばずに、様々な物質を、大量の細胞に注入できることが必要となってきます。 【課題】細胞内へ物質を導入する方法としては、遺伝子などを脂質で包んで細胞に接触させる手法や、電気・超音波などの手段で細胞膜に穴をあける手法があります。これらの手法は、細胞によって注入効率が異なる、物理的ダメージが大きい、注入量を制御できないなどの問題があります。 一方、マイクロインジェクションと呼ばれる手法は、上記問題はありませんが、顕微鏡下で一つ一つの細胞に注射針を刺すため、熟練性を要し、1日当り100個程度の細胞しか処理できませんでした。そのため、例えば、遺伝子機能解析の一つであるDNAマイクロアレイ(注7)に代表される網羅的な解析に用いることは困難でした。 【開発した技術】今回開発した技術は、コンピュータ制御された注射針で連続的なマイクロインジェクションを可能にする技術です。開発技術の主な機能・特長は、以下の通りです。
【効果】開発した技術により、浮遊状態の直径10-30µmの細胞に対し、1細胞あたり約5秒のマイクロインジェクションが可能になったため、1日当たり5,000個以上の細胞が処理できるようになりました。人手を介さないことで、夜間の自動作業を行えば、より多くの処理も可能となります。また、蛍光体を用いて試行した結果、熟練者による人手と同じレベルの、注入率80%以上を実現する目処が得られました。 【今後】インジェクション処理速度の向上(目標1s/細胞)を図るとともに、本年度中に、今回開発した自動マイクロインジェクション技術のユーザ評価を進め、その結果をもとに製品化を検討してまいります。さらに、創薬研究におけるハイ・スループット・スクリーニング(注8) や、テーラーメイド医療、細胞治療(注9)への適用を視野にいれた技術開発を行っていきます。 なお、本技術を用いた自動マイクロインジェクション試作機の開発にあたっては、NEDO(注10)「バイオ・IT融合機器開発プロジェクト」の助成を受けています。 【商標について】記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。 以上 用語説明
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