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[ PRESS RELEASE ](製品・サービス)
2004-0052
2004年3月25日
富士通株式会社

8ビットマイコン「F2MC-8FXファミリー」新発売

〜8ビットマイコン市場でのビジネス拡大を目指し、新ラインナップを投入〜

当社は、富士通デバイス株式会社(本社:東京都品川区、社長:和田 邦彦)、フジツウ・マイクロエレクトロニクス・パシフィック・アジア・リミテッド(本社:シンガポール、社長:五十嵐 暁)と共同で、当社従来品比約5分の1の消費電力と、約5倍の処理能力を実現した8ビットマイコンの新ラインナップ「F2MC-8FX(エフスクウェア・エムシー 8エフエックス)ファミリー」を開発し、3月25日より販売活動を開始します。

本ファミリーの第1弾として、デジタルスチルカメラなどのデジタルAV機器における操作部の制御から、炊飯器などの家電製品の制御まで、幅広い用途で使用可能な「MB95F108」、「MB95F108H」を提供します。

近年、デジタル家電製品の高性能化に伴い、16ビット、32ビットマイコンだけでなく、高性能な8ビットマイコンに対するニーズが徐々に高まっています。

8ビットマイコンは、現在でも世界の汎用マイコン市場の約50%を占めており、そのニーズは中国の家電市場を中心に依然として衰えていません。

MB95FV100
MB95FV100

本ファミリー共通の特長として、回路線幅0.35マイクロメートル(以下、µm)での低リーク電流技術を新たに開発し、当社従来品比約5分の1の消費電流にあたる1マイクロアンペア(時計モード時 注1)を実現しています。これは、一般的な時計機能専用チップと同等の消費電流になります。

加えて、最大動作周波数を従来の3メガヘルツ(以下、MHz)から10MHzに高速化するとともに、アドレス(注2)とデータの並列処理を可能にする内部バスのパイプライン化や、処理命令を実行する前に蓄積しておくことで処理効率を高めるプリフェッチバッファの搭載により、処理性能を当社従来品比約5倍に向上(注3)しました。

本ファミリーの第1弾製品「MB95F108(動作電圧1.8V〜3.6V)」と「MB95F108H(動作電圧2.2V〜5.5V)」は、前述の共通の特長に加え、当社独自のデュアルオペレーションフラッシュメモリ(注4)を搭載しています。これにより、従来外付けしていたメモリ部品を削減でき、実装面積の縮小を実現可能となります。デジタルスチルカメラやビデオカメラなどのデジタルAV機器における操作部の制御から、給湯器や炊飯器などの家電製品の制御まで、幅広い用途で利用できます。

また、本ファミリー共通で使用可能な開発環境として、評価用チップ「MB95FV100-101(動作電圧2.7V〜3.6V)」、「MB95FV100-102(動作電圧3.0V〜5.5V)」、および重量55グラムとコンパクトな評価用ハードウェアツール「MB2146-09」を提供します。本製品を使用することで、今後提供予定の本ファミリー全製品のマイコン用プログラム開発を効率的に行うことが可能です。

当社は今後、中国の家電市場を中心に、8ビットマイコン市場におけるビジネス拡大を目指して本ファミリーを展開していきます。

【販売価格、および出荷時期】

製品名 販売価格(税別) 出荷時期
MB95F108 750円(サンプル価格) 7月下旬より
MB95F108H 750円(サンプル価格) 7月下旬より
MB95FV100-101 3万5,000円(サンプル価格) 5月下旬より
MB95FV100-102 3万5,000円(サンプル価格) 6月下旬より
MB2146-09 3万円 3月25日より

【販売目標】

「F2MC-8FXファミリー」全体で、月産1,000万個

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

用語説明

(注1)時計モード:
低消費電力動作の1つで、CPU停止状態で32.768kHzの発振クロックだけで時計カウントのみする動作モード。
(注2)アドレス:
メモリ領域において、データの書き込み先・読み出し先を示す情報。
(注3)当社従来品比約5倍に向上:
8ビットの加算、減算の処理時間は従来品では約1000ナノ秒(以下、ns)だったが、本ファミリーでは200nsで行うことが可能。
(注4)デュアルオペレーションフラッシュメモリ:
フラッシュメモリ部を2つの区画に分けて動作させることで、プログラムの実行中に書き換え処理をするなど、1つのフラッシュメモリ上で2つの動作をさせることが可能なフラッシュメモリ。

関連リンク

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