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世界初!毎秒50ギガビットで動作するCMOSセレクタICを開発
今回開発した技術は、毎秒40ギガビットの次世代通信用LSIを実現させるためのものです。 本技術の詳細は、米国サンフランシスコ市で開催されたISSCC 2004(International Solid-State Circuit Conference)で発表しました。 【開発の背景】近年、ブロードバンド・インターネットの普及に伴い、ネットワークの高速化・大容量化の要求が高まっています。現在は、毎秒10ギガビットの通信システムが商用化されていますが、次世代では、毎秒40ギガビットの通信システムが必要とされています。その実現のためには、毎秒40ギガビット以上で動作する超高速ICが必要となり、高速特性に優れた化合物半導体やシリコンゲルマニウムなどの材料を用いたデバイスの開発が進められています。 【課題】しかし、化合物半導体やシリコンゲルマニウムなどを用いたデバイスには、消費電力が大きく高集積化が難しい、価格が高いという問題がありました。一方、CMOSを用いたICでは、トランジスタの特性や配線容量の関係から、従来技術の延長では毎秒40ギガビットを超える高速動作は困難でした。 【開発した技術】今回開発したのは、CMOS回路を高速化する技術です。インダクタ(注3)を利用した新しい回路構成を採用し、最先端の90ナノメートルCMOSテクノロジを用いることにより、大幅な高速化を実現しました。開発した技術の特長は、以下の通りです。
【効果】今回開発した技術により、異なる回路構成をもつ2種類のセレクタICを開発し、それぞれ毎秒43ギガビット、毎秒50ギガビットの高速動作を確認しました(図1)(図2)。CMOSテクノロジを用いたICにおいて、毎秒40ギガビットを超える高速動作を実証したのは世界で初めてです。 毎秒50ギガビットで動作するセレクタICは、90ナノメートル世代のCMOS LSIの標準電圧である1.0ボルトで動作する回路構成となっており、大規模なシステムLSIへの展開も容易になっています。 【今後】今後、大規模なシステムLSIに搭載するための技術開発を進め、2006年から2007年ごろの実用化を目指します。 図1.毎秒43ギガビットで動作するセレクタIC 図2. 毎秒50ギガビットで動作するセレクタIC 【商標について】記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。 以上 用語説明関連リンク
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