FUJITSU
Worldwide|サイトマップ
THE POSSIBIliTIES ARE INFINITE
Japan
元のページへ戻る本件に関するお問い合わせ先
[ PRESS RELEASE ](製品・サービス)
2004-0005
2004年1月8日
富士通株式会社
株式会社富士通九州システムエンジニアリング
日本初の薬理活性・薬物動態・毒性スクリーニング統合システム

「ADMEWORKS」シリーズを発売

〜医薬品開発のスピードアップを支援〜

富士通株式会社(以下、富士通)と株式会社富士通九州システムエンジニアリング(注1)(以下、FQS)は、薬剤の候補となる化合物が体内でどのように挙動するかを予め検証するソフトウェア「ADMEWORKS(アドメワークス)」シリーズを1月8日より販売開始します。

本製品により、製薬会社、化学薬品会社、大学の医薬研究者などが、膨大な化合物の薬理活性(薬の効き目)、薬物動態(吸収・分布・代謝・排泄)、毒性を事前に検証でき、容易に薬剤候補を特定することで、医薬品開発のスピードアップを支援します。

創薬分野においては、数十万から数百万もの化合物から、薬剤の元となる候補化合物を探し出すことが重要であり、かつ、その薬剤候補化合物の体内での影響の検証を厳密におこなう必要があります。通常その検証手法は、具体的な生物を使った動物実験や、HTS(注2)などを使った大量実験による選別が主流となっています。

こうした検証は、膨大なコストが掛かるとともに、薬理活性と薬物動態、毒性をスクリーニングするには多くの時間を要するという課題がありました。

富士通およびFQSは、この課題解決にむけ、今般、コンピュータ上で大量の化合物を高速に検証できるソフトウェア「ADME(注3)WORKS」シリーズを開発いたしました。

同製品は、お客様が蓄積された大量の化合物データベースから抽出された候補化合物を予測機能によりさらに選別することで、合成実験の数を削減することができます。また、お客様が日々実施される大量実験により得られた化合物データを使って、モデル作成機能により、薬理活性、薬物動態、毒性の有無を予測するお客様専用のモデル式を自由に作成でき、多岐にわたるインシリコ(注4)スクリーニングを実現します。

さらに、化合物生産前の毒性の予測によるグリーンケミストリー(注5)にも貢献します。

製品としては、研究内容に応じて以下の2種類を用意いたしました。

ADMEWORKS大量の化合物をバッチ処理で一括検証する製品です。
ADMEWORKS/ModelBuilderお客様の化合物を元に新規モデル式を作成する製品です。

【販売価格および出荷時期】

製品名 販売価格(税別) 出荷時期
ADMEWORKS (一括契約) 1,200万円 1月8日
ADMEWORKS (年間契約) 400万円 1月8日
ADMEWORKS/ModelBuilder (一括契約) 600万円 3月
ADMEWORKS/ModelBuilder (年間契約) 200万円 3月

【販売目標】

2年間で2億円

本ソフトウェアは、富士通の「ゲノム創薬研究ソリューション」を構成するソフトウェアの一つです。

【各製品の特長】

「ADMEWORKS」
  1. 予測モデル式の標準提供

    導入直後から標準提供の予測モデル式を使って目的の薬効を持つ化合物の 薬理活性・薬物動態・毒性の予測検証が出来ます。

  2. Webベースのサーバシステム

    各所に分散した研究者がネットワークを活用して同時に利用することがで きます。クライアントはWebブラウザ上で稼働するので、システムインストールやパソコン管理などが不要です。

  3. 多彩な表示と機能

    予測した大量の結果を表として分かりやすく表示します。また, 絞り込み機能、予測完了メール通知機能、擬似化合物群の選択機能などを備え、利用者の作業負担を軽減します。

  4. 優れたデータ解析機能

    化学データ解析エンジンとして、構造−活性・毒性・物性相関研究などで著名なシステムである「ADAPT」を採用しています。

「ADMEWORKS/ModelBuilder」
  1. 豊富な計算モジュール

    解析で使う化合物パラメータを創出するモジュールを500種以上内蔵します。

  2. 多彩な特徴抽出手法

    予測モデル式作成で最も重要なパラメータ選択を様々な手法を用いて行います。

  3. 様々な解析手法

    化学データ解析に必要となる様々な解析、表示機能を備えています。

  4. ADMEWORKS連携

    作成した予測モデル式は、ADMEWORKSへ格納して検証に活用できます。

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

用語説明

(注1)
株式会社富士通九州システムエンジニアリング:社長:柴田善次郎 本社:福岡市早良区百道浜2-2-1
(注2)
HTS:ハイスループットスクリーニング。ロボット等の機器を利用し、大量の化合物の薬理評価を短時間で自動的にこなし、創薬資源となるリード化合物を選別す る技術。
(注3)
ADME:薬物動態
(注4)
インシリコ:生物実験分野で使われる[In Vivo:生体内で]、[In Vitro:試験管内で]と言う言葉に対し、コンピュータ上で行われる仮想試験を表す造語[In Silico:シリコン上で]。
(注5)
グリーンケミストリー:1990年代初頭に米国の環境保護局により提案された言葉。「生産優先の化学から、環境を守りつつ社会の発展に貢献する化学を目指す」という基本理念に基づく化学の新しい分野。

関連リンク

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。

元のページへ戻る ページの先頭へ

All Right Reserved, Copyright (C) FUJITSU