[ PRESS RELEASE ](製品・サービス) |
2003-0214
2003年11月26日
富士通株式会社 |
開発期間半減を実現し、お客様のビジネスのスピードアップに貢献
総合システム開発体系「SDAS」を刷新
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当社は、お客様の最優先課題の一つである「経営のスピードアップ」に貢献するとともに、より高度かつ安全な情報システムを構築することを目的として、総合システム開発体系「SDAS(エスダス)」(*1)を刷新いたします。
新しい「SDAS」は、「短期間・高品質」のシステム開発を実現するとともに、「オープン性・国際標準」「ライフサイクル全般でのシステム最適化」「エンジニアリングとマネジメントを両輪とするプロジェクト遂行」を特長としています。
これにより、システム開発期間を従来と比べ、概ね半減することが可能となり、ITの観点から、お客様のマーケットの動きを先取りしたビジネス展開を支援していくことで、競争優位確保に貢献してまいります。
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近年、経営のスピード化は、お客様の最優先課題の一つであり、日進月歩で変化するマーケット、ビジネスの動向に迅速に対応していく上で、その基盤となる情報システムの開発期間の短縮が強く求められています。一方、オープン化の進展により多種・多様なハードウェア、アプリケーションが混在し、複雑性が増したことで、必要なシステムを早期に立ち上げ、ビジネスを開始することが困難な現状があります。また、大規模なシステム開発を迅速かつ効率的に進めるためには、標準技術をベースに、幅広いソフトベンダー間での共同開発、さらには開発のグローバル化を視野に入れる必要があります。
当社では、今年はじめにその第一弾として業務アプリケーション部分と基盤システム部分を分離し、基盤部分をミドルウェア化したフレームワークであるB2.Sframeworkを提供し、実プロジェクトでの実践で、開発期間短縮、メンテナンス性の向上を実現しています。
今般、さらにアプリケーション開発の早期提供のニーズに応えるため、総合システム開発体系「SDAS」を刷新いたしました。新しい「SDAS」は、当社のメインフレームからWebベースに至るアプリケーション構築技術を集大成したもので、これまで当社が培ってきた、大規模システムの構築ノウハウに、Enterprise Architecture(*2)などの新しいシステム開発手法、国際標準であるUML(*3)、XMLなどの新しいツール・技術を統合し、これからのアプリケーション開発のガイドラインとして体系化したものです(図1)。
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図1 SDASが支えるサービスおよび製品 [クリックすると拡大表示されます] |
具体的には、システム開発を「要件定義」「設計」「構築」「テスティング」の4フェーズに分け、それぞれのフェーズを最短化する開発手法、標準技術に基づくツール群およびテンプレートを適用することで、トータルの期間短縮を実現するものです。順次、製品・サービスを提供してまいります(図2)。
先行プロジェクトへの試行においては確実に成果を挙げており、今後は「SDAS」で体系化された開発手法、ツール群を全社挙げて適用し、実績とノウハウの蓄積、効果の評価などを継続して実施することで、2005年度中には開発期間半減を達成いたします。
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図2 製品のロードマップ [クリックすると拡大表示されます] |
当社は、お客様起点の発想で、将来にわたり「SDAS」により、システム開発の効率性・オープン性を追及するとともに、その開発手法・ツールを継続的に発展させることで、ITの観点から、お客様の経営課題の解決に貢献してまいります。
【「SDAS」の特長】
- 短期間・高品質のシステム開発を実現
当社のこれまでのシステム開発ノウハウを結集し、「業務要件確定の早期化技術」「開発プロセスの並列化とマネジメント技術」「ソフトウェアの標準化・共通化技術」を確立し、適用します。
- オープン技術・国際標準に基づくマルチベンダ環境への対応
J2EE(*4)やEclipse(*5)、MDA(*6)などのオープンな開発技術を取り入れ、マルチベンダ環境に対応した開発を可能とします。
- 計画から保守までのライフサイクル全般でのシステム最適化
「Enterprise Architecture」「トランスマイグレーション」「リバースエンジニアリング」などにより、計画から保守までのライフサイクル全般を考慮したシステムの全体最適化を行います。
- エンジニアリングとマネジメントを両輪とするプロジェクト遂行
進捗・品質の可視化、構成管理・変更管理などの豊富な実績に加え、グローバルに通用する知識体系であるPMBOK(*7)・SWEBOK(*8)などを採用し、エンジニアリングとマネジメントを統合することで、開発プロジェクトのさらなる効率化を実現しました。
【商標について】
- 記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
用語説明
- (*1)
- SDAS:Systems Development Architecture & Support facilities。1987年に当社が発表した、情報システムの全業務を総合的にカバーするアプリケーション開発体系。従来は、主にメインフレーム、クライアントサーバシステムを対象としてきた。
- (*2)
- Enterprise Architecture:業務システムの体系的な整理(最適化)を行う手法。2002年2月に米国の行政管理予算局を始めとした政府主導の活動組織(FEA-PMO)が提唱。
- (*3)
- UML: Unified Modeling Language.OMG(Object Management Group)が提唱する、国際的に規定されたオブジェクト指向のソフトウェア開発におけるプログラム設計図の統一表記法。業務をそのまま視覚的に表現し、グローバルに共通の仕様で統一可能なため、海外企業のコラボレーションが容易。
- (*4)
- J2EE:Java2 Enterprise Edition. Sun Microsystemsが提唱するサーバサイドJavaの技術仕様。XMLやWebサービスなどの技術も取り入れられている。
- (*5)
- Eclipse:オープンソースの統合ソフトウェア開発環境の一つ。Java開発者を中心に急速に普及しており、ソフトウェア開発の共通プラットフォームの標準になると予測されている。
- (*6)
- MDA: Model Driven Architecture. OMGが提唱するUMLを利用したモデリング手法。
- (*7)
- PMBOK:Project Management Body Of Knowledge(プロジェクトマネジメント知識体系)。米国のプロジェクトマネジメント協会が作成したプロジェクトマネジメントの実行に必要な、業務の統合、スコープ、時間、コスト、品質、ヒューマンリソース、コミュニケーション、リスク、調達の9項目に関する知識。
- (*8)
- SWEBOK:SoftWare Engineering Body Of Knowledge. IEEEが中心に進めているソフトウェア工学の知識体系。
関連リンク
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