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SoCの品質向上と設計期間短縮を実現する
SoC設計コンサルティングサービスを共同で提供開始
SoC設計には論理設計と物理設計がありますが、従来独立しておこなわれていました。今回、シノプシスと富士通が連携することで、論理設計と物理設計を相互に考慮しながら設計できるようになり、これまで課題であった、論理設計と物理設計の情報のずれや大規模SoC開発時の設計見積りのあやふやさによる、設計の手戻りを解決できます。 SoC設計コンサルティングサービスでは、シノプシスの物理設計を考慮した論理設計技術と、富士通の大規模物理設計技術およびASICテクノロジといった両社のノウハウを活用することで、お客様製品におけるSoC仕様の検討から論理設計、物理設計にいたるまで両社が一貫してサポートします。 設計受け渡しデータ(ハンドオフデータ)に関しては、従来のゲート配線を記述したネットリストに限定せずに、レジスタ間の論理を記述したRTL(Register Transfer Level)からゲート配置済みデータまで拡大したことで、お客様が設計に関わる自由度が飛躍的に向上します。 お客様は本サービスを利用することで、SoCの品質を向上できるとともに、設計期間の短縮が可能となり、品質の高い製品を早期に提供できます。 本サービスでは、シノプシスが設計の基礎となるフロントエンド設計、機能検証、Physical Compiler (フィジカル・コンパイラ *3)を用いたフィジカル・シンセシス(*4)などの各スキルを活用します。これらを通じてお客様が要求する設計基準(チップ面積、タイミング、消費電力など)を満たした論理設計のためのコンサルティングを提供します。 また、富士通は、1,000万ゲートを超える大規模チップ開発で培った先進の物理設計技術を活用し、バックエンド設計で発生しうる問題点を未然に特定、防止した、チップ全体のレイアウトイメージ作成(フロアプラン)のためのコンサルティング・サービスの提供や、物理設計を実施します。 本サービスを先行導入された宇宙機器システム向け部品の専門サプライヤである高信頼性部品株式会社様では、設計の品質向上、開発期間の短縮といった効果をあげています。 高信頼性部品株式会社 技術部 主任技師 土屋義久氏は、「シノプシスと富士通の専門的設計サービスの協力により、従来のネットリスト・ハンドオフにて起きていたタイミングの収束問題を回避し、お客様に納品する人工衛星向けSoC設計をより迅速にテープアウト(*5)できました。チームワークで作業をおこなうことより、この設計に関する制約は、設計サイクルのフロントエンドから、レイアウトが保証されているネットリストに至るまで、全設計工程において持続されていると確信しました。我々はテープアウトスケジュールの予想を変えることなく性能目標に到達することができました。」と述べています。 シノプシスの上級副社長兼、ソリューション事業部長 ジョン・チルトンは「シノプシスと富士通は、お客様が両社のEDA(Electronic Design Automation)とASICテクノロジが持つ最新の強みを活かして製品を実現されることをお約束します。お客様と共に実績のあるフィジカル・シンセシス設計フローを用い、お客様のRTLやゲート配置済みデータによるハンドオフをサポートします。この結果、論理段階と物理段階の間に生じる多くの手戻り工数をお客様が避けるためのお手伝いができます。これにより、設計サイクルを数週間から数ヶ月削減できます。」と述べています。 富士通 第一システムLSI事業部長 日野陽司は、「シノプシスとのSoC設計コンサルティングサービスでは、当社の物理設計のサポート技術を、デザインの初期の検討段階から反映させることが可能になります。そのため、飛躍的にデザインの見通しと問題の予防性が増し、成功率を向上させることが可能です。お客様にとって設計手戻り工数がほとんどないチップ開発を実現させてくれる大きな味方となります。」と述べています。 【商標について】
以上 用語説明関連リンク
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