当社は、富士通ヴィエルエスアイ株式会社(*1)と共同で、CRT、LCD、PDPなどのテレビ画面向けに、文字表示を制御する、32ビットRISC(*2)マイコン「MB91F312」を開発し、7月3日から販売活動を開始します。本製品は、高品位OSDC(*3)と USB(*4)ホストを同時に搭載しており、お客様は、テレビシステムの高品位化、高性能化を実現できます。

テレビの大画面化に伴い、テレビの画面モード、DVDプレーヤなど外部接続機器の情報を、より高品位で多彩に表現できるOSDCが求められています。また、AV機器やテレビに外部記録媒体を接続するなど、通信インタフェースの充実が必要となります。 このため当社は、高品位OSDC とUSBホストを同時に搭載し、40メガヘルツ(以下、MHz)の高速動作が可能な本製品を開発しました。本製品の利用により、高品位なテレビの文字表示を高速に処理でき、USBマウスやUSBキーボードなどと、テレビやセットトップボックスを直接接続できるようになります。

今回開発した「MB91F312」

【サンプル販売価格および出荷時期】

【販売目標】

20万個/月

【「MB91F312」の主な特長】

1. 最大動作周波数40MHz（52ミップス 以下、MIPS(*5)）
   本製品のマイコンコアとしては、最大動作周波数 40MHzで52MIPSの高速処理ができます。
2. 42文字×16行の表示領域および1文字あたり24×32ドットの高品位な文字表示
   表示領域が42文字×16行と広く、フォントも1文字あたり24×32ドットと高品位なため、大画面のテレビにも、拡大文字を使用せずに高品位な文字で表示することができます。
3. 業界最大1,792文字種のフォントメモリを搭載
   豊富な文字種を使用できるため、フォントのデザインの制限が軽減されます。これにより、多彩なデザインのフォントを利用したメニュー表示などが可能になります。
4. USBホスト機能を搭載
   USB通信のホスト機能をもったUSBマクロを搭載しています。たとえば、本製品を組み込んだセットトップボックスと、USBマウスやUSBキーボードを接続することができます。またUSBプリンタに接続することで表示画面を印刷することができます。

【「MB91F312」の主な仕様】

【用語説明】

(*1)

本社：愛知県春日井市、社長：武田 宏史

(*2)

RISC(Reduced Instruction Set Computer)：命令セットを簡略化することで高速処理を可能にするマイクロプロセッサです。

(*3)

OSDC(On Screen Display Controller)：ディスプレイなどの画面上に、文字などを重ね合わせて表示させる機能です。

(*4)

USB(Universal Serial Bus)：パソコンなどに、キーボードやプリンタなどの周辺機器を接続するシリアルインタフェースの規格です。

(*5)

ミップス（MIPS；Million Instructions Per Seconds）：1秒間に百万回の単位で処理できる命令数です。

(*6)

UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)：調歩同期式シリアル通信機能マクロです。本マクロはクロック同期通信も可能です。

(*7)

LQFP(Low-profile Quad Flat Package)：取り付け高さが1.7ミリメートル以下の表面実装型プラスチックパッケージの一種です。

【商標について】

製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

関連リンク

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