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英語ホームページの翻訳効率約3倍の翻訳支援システムを開発株式会社富士通研究所(社長:藤崎道雄、本社:川崎市)は、株式会社十印(社長:石川諭、本社:港区)と共同で、自動翻訳とフレーズ単位のあいまい検索技術(*1)を融合することで、翻訳者の作業効率をおよそ3から4倍に高められる翻訳支援システムを開発しました。 開発した技術を用いると高速高品質のオンライン翻訳や遠隔地間をネットワークで結んだグループ翻訳が可能になります。 なお、本技術の詳細は、2003年3月18日から横浜国立大学で行われる言語処理学会第9回年次大会にて発表する予定です。 【開発の背景】産業分野における文章の翻訳を効率化するためのシステムとして、自動翻訳と翻訳メモリ(*2)システムがこれまで開発されてきました。自動翻訳は翻訳を全自動で行うものですが、まだ精度的に十分ではなく、機械が訳した文書を人間が修正して仕上げる必要があります。そのうえ、この機械の後処理を人間が行うという機械優位の作業方法が、特にプロの翻訳家の間で、根強い抵抗感を生んでいます。また、翻訳メモリシステムは過去の翻訳例を人間が文単位で検索して再利用するもので、マニュアルの改版などによく用いられていますが、過去に訳した文との重複度が高くないと使えないという欠点がありました。 【開発した技術】今回開発したのは、自動翻訳と訳例あいまい検索を統合した翻訳支援技術です。翻訳者はGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)を通して、自動翻訳サーバおよび訳例あいまい検索サーバにアクセスし、自動翻訳結果の提示と訳文への挿入、訳例あいまい検索結果の提示と挿入、および訳文スタイルのユーザカスタマイゼーションなどを効率的に行えます。 開発したシステムを用いると、過去の翻訳例をデータベース化し共有することで、マニュアルの改版やホームページのアップデートなど、過去の翻訳文の繰り返しを多く含む文書の翻訳が、最小限の手間で行えるほか、過去の翻訳例と一部のみ共通な表現についてもフレーズのあいまい検索技術により翻訳文の再利用が効率的に行えます。さらに全く新規の文章に対しても、自動翻訳とあいまい検索技術を融合することにより効率化を実現しました。 特長は、以下の通りです。
開発したシステムを用いて翻訳効率の評価実験を行ったところ、ホームページの英日翻訳で従来の約3倍、特許文書の日英翻訳で約4倍の効率化を実現しました。このシステムは、ニュース速報や企業内文書の翻訳などスピードと品質の両方が求められる翻訳需要に特に有効なため、新しい翻訳市場の開拓に貢献できるものと期待されます。 開発した翻訳支援システムは、一般翻訳者や企業内での利用者に対し、ASP(Application Service Provider)型あるいはSI(System Integration)型での提供を予定しています。 【用語解説】【商標について】
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