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[ PRESS RELEASE ]
2002-0209
平成14年10月3日
富士通株式会社

三次元モデルでハーネスの設計検証を実現した「VPS/Harness」新発売

当社は、三次元仮想設計支援シミュレータ「VPS(Virtual Product Simulator)」の新オプションとして、三次元モデルを利用したハーネス(*1)設計を実現するソフトウェア「VPS/Harness(ハーネス)」を、本日から販売開始します。また、基本モジュール「VPS/Digital Mockup(デジタルモックアップ) V10L15」 を始めとする全オプションモジュール(*2)も、VPSデータを効率的に利用できるよう機能強化して販売いたします。

従来、ハーネスなどの柔軟物は、剛体しか扱えない三次元CADでは設計検証できず、試作品による現物合わせに頼っていました。

今回、株式会社富士通研究所(社長:藤崎道雄、本社:川崎市)で開発した柔軟物モデリング技術をVPSに組込み、デジタルモックアップ(*3)としては世界で初めて剛体と柔軟物の協調的な設計検証を可能にしました。

「VPS/Harness」を用いると、三次元モデル上でハーネスの経路が検討でき、実際に動かしているようにハーネスの干渉をチェックできます。したがって、従来のように試作品を作ってから検証する開発スタイルに比べて、問題発見が前倒しでき試作品の数を減らすことも可能になります。

VPSは、従来ご提供している、環境負荷検証、組立性評価、制御ソフト検証に加え、柔軟物の表現が行えるようになり、製品を総合的に仮想環境で検証する世界で唯一のソフトウェアになりました。

今回販売する製品の特長は以下の通りです。

(1) ハーネス経路検討 (VPS/Harness : Digital Mockupのオプションモジュール)
コネクタや通過点を設定して三次元モデル上にハーネス経路を表現し、ハーネスの長さや曲率の確認ができます。さらに、マウスで部品を動かしながら、「ハーネスが邪魔にならないか」、「外すスペースがあるか」 など組立/分解時の作業性を、干渉を見ながらリアルタイムに検証できます。
(2) 設計変更対応機能 (VPS/Digital Mockup : 基本モジュール)
設計変更が発生した場合、従来はVPSデータの再定義をする必要がありました。今回の製品では、変更後のデータとVPSデータを比較し自動的に部品の置き換えを行います。 三次元CADの変更に伴うVPSデータの同期処理を行うことで、検証作業を効率的に行えます。
(3) パス編集機能 (VPS/Digital Mockup:基本モジュール)
組立経路/組立順番の入れ替えやコピーが編集画面上で容易に行えるため、既存アニメーション(*4)の修正や再利用性が向上します。これにより、手順検討作業や類似製品の手順作成が効率的に行えます。
(4) デザインレビュー機能のXML(*5)対応 (VPS/Digital Mockup : 基本モジュール)
デザインレビュー結果がXML形式で出力できるので、検証結果の記録や問題点、指摘事項をお客様のフォーマット(書式)に合わせたり、外部のデータベースで管理しやすくなります。

【価格(税別)】

(1)VPS/Harness   1本 - 70万円、 5本 - 280万円
(2)VPS/Digital Mockup   1本 - 250万円、 5本 - 1000万円

【動作環境】

  • FMV、CELSIUS(FMV-PRO)などのAT互換機
  • Windows2000(ServicePack2以降)、WindowsXP
  • CPU PentiumII266MHz以上(CPU PentiumII400MHz以上推奨)
  • 物理メモリ96MB以上、ハードディスク100MB以上
  • ビデオメモリ8MB以上(推奨)
  • OpenGLアクセラレータ(推奨)

【販売目標】

「VPS/Harness」は「VPS/Digital Mockup」のオプションとして、今後1年間で100本の販売を目指します。

【用語解説または注釈】

(*1)ハーネス(Harness):
自動車、機器などの中に組み込まれる電線を束にしたもの。
(*2)各オプションモジュール:
・Eco Design環境負荷検証
・Manufacturing組立性評価
・DirectShareコラボレーション
・IOConnector制御ソフト連携
・ImageRenderプレゼンテーション
・PlayerDMUデータ閲覧
・Viewer形状確認
(*3)デジタルモックアップ:
コンピュータ上で仮想的に検証するための試作品
(*4)アニメーション:
組立や分解の作業手順、またはデザインレビューなどの検証記録
(*5)XML:
eXtensible Markup Language。拡張可能なマーク付け言語。SGMLの規格をベースに、インターネットで利用しやすいように決められたもの。

【商標について】

  • 記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以 上

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