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| [ PRESS RELEASE ] |
2002-0134
平成14年6月6日
株式会社富士通研究所 |
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利用者ごとにピッタリの情報をわかりやすく提示、
プロファイル・マッチング技術を開発
株式会社富士通研究所(社長:藤崎道雄、本社:川崎市)は、Webページや商品情報などに関する特徴(コンテンツプロファイル)と、個人の年齢、職業などの利用者(ユーザ)に関する特徴(ユーザプロファイル)、さらにWebページへのアクセス履歴や購買履歴などに関する過去の事例情報の3種類の情報から、個人の特性にあった情報をわかりやすく表示するプロファイル・マッチング技術を開発いたしました。
同時に、この技術を用いた病院や地域サークルなどの情報を推薦する地域情報推薦システムを試作いたしました。このシステムは、地域情報のポータルサービスを利用する際に蓄積される事例を使って、ユーザプロファイルとコンテンツプロファイルをマッチングし、ユーザごとにピッタリのコンテンツをわかりやすく提示できます。
なお、開発した技術の一部は、富士通から今年度出荷予定の次期INTERSTAGEにて製品化する予定です。
【開発の背景】
近年、インターネットが普及し、膨大なデジタル情報が公開されています。その膨大な情報から、自分が欲しい情報を探すには検索ツールを用いるのが一般的です。しかし、検索するのに適切なキーワード選択が難しかったり、検索結果が膨大になりすぎたり、また検索結果を見ても、どれが自分に合っている情報なのかわからなかったりといった問題があります。
それを解決するために、コンテンツや利用者の特徴を使って、適切な情報を推薦するパーソナライゼーション技術があります。たとえば、ユーザの好みを入力し、それに沿った商品を推薦する方法や、商品Aと商品Bを両方購入した人が多いという事例を使って、商品Aを購入した人に商品Bも推薦する方法などがあります。
しかし、ルールを記述するのが大変だったり、なぜそれが自分に推薦されたのかわからなかったりといった欠点がありました。
一方、Webページなどのコンテンツに、その特徴を表すプロファイルを付加し、内容に基づいたコンピュータ処理を可能とするセマンティックウェブの標準化も進められています。
【開発した技術】
今回開発したプロファイル・マッチング技術は、次の3つの情報を利用して、ユーザとコンテンツ、事例の関係を学習し、ユーザごとに最適な情報を、マッチする度合いに応じて推薦するものです。
| (1) | ユーザプロファイル: | 基本情報(年齢、職業、住所)などのユーザの特徴を表したもの。 |
| (2) | コンテンツプロファイル: | Webページや商品などのコンテンツの特徴を表したもの。 |
| (3) | 事例: | ユーザの過去の行動(Webページアクセスや商品の購入)などに基づき、ユーザプロファイルとコンテンツプロファイルの関係を表したもの。 |
上記の3つの情報を最新のXML技術を使って表現し、ユーザ自身の事例や類似ユーザの事例に基づいて、ユーザとコンテンツの関係をダイナミックに学習し、コンテンツがユーザごとにマッチする度合いを算出します。そして、この度合いにより推薦する順番を決定します。
これらの事例は、自動的にシステム内部に格納されるため、事例が増えれば増えるほどユーザにマッチする度合いが向上するとともに、ルールを作成する手間も削減できます。
さらに、上記手法を用いることにより、次のようなユーザにわかりやすい結果を提示できます。
- 観点別の情報推薦:コンテンツの複数の特徴からひとつを選び、それをそのコンテンツの観点として推薦する。
- 推薦理由の提示 :その情報を推薦する際に決め手となったコンテンツの特徴を提示する。
【開発したシステム】
開発した技術を用いて、引越元でのユーザプロファイルや事例から、引越先の地域コミュニティや施設を推薦するシステムを試作しました。試作システムでは、開発したプロファイル・マッチング技術に加え、次の2つの機能を開発し、利用しています。
- ユーザプロファイルと事例を入手する機能
オンラインコミュニティツールを通して、引越元でのユーザプロファイルや事例を収集します。このツールは、ユーザが参加している地域のコミュニティ内での交流や、ユーザが日頃利用している施設との連絡を支援します。ユーザが入力した基本情報を管理するほか、ユーザの嗜好情報をコミュニティや施設とのやりとりから事例を収集します。さらに、コミュニティの登録情報や施設の予約情報からも事例を収集します。
- コンテンツを収集し、コンテンツプロファイルを作成する機能
インターネットから収集したコンテンツを、自然言語処理技術およびWebリンク解析技術を用いて分析し、ジャンルや地域カテゴリなどのコンテンツの特徴を抽出します。そして、抽出した特徴をもとにコンテンツプロファイルを作成します。
開発したシステムの構成を 図1に、テニスサークルの観点別(この場合は年齢別)推薦結果を 図2に、幼稚園の推薦理由付きの結果を 図3に示します。
(クリックすると拡大表示されます)
図1 システム構成
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図2 テニスサークルの観点別推薦結果
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図3 幼稚園の推薦理由付きの結果
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- 【商標について】
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以 上
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