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[ PRESS RELEASE ] 2002-0073
平成14年3月27日
富士通株式会社
株式会社富士通プライムソフトテクノロジ

広域ホットスポットエリアを対象とする
P2Pコミュニティサービスの実験を開始


富士通株式会社と株式会社富士通プライムソフトテクノロジ(社長:毛利 良男、本社:名古屋市)は、九州大学(大学院システム情報科学研究院雨宮研究室)と共同で、PDAと無線LANを使用した広域ホットスポットエリア内でのP2P(*1)コミュニティサービス実験を、3月16日から開始しました。
今回の実験では、名古屋セントラルパーク地下街の協力で、各店舗から発信される店舗情報を無線LANを通じて、ホットスポット(*2)エリア内のPDA向けに発信する実験や、PDAで受信した情報をPDA同士で交換するなどの実験を行うことによって、システム検証とフィールド調査を行います。
なお、本実験は、通信・放送機構(TAO)からの研究委託「相互接続時のセキュリティポリシの管理技術に関する研究開発」(平成13年度より3年間)に基づくものです。


【実験の背景】

現在、さまざまな場所でホットスポットサービスの実験が行われていますが、インターネット接続サービスが中心であり、エリアコミュニティサービスを実現するものは、まだこれからの段階にあります。またパーソナルコンピュータ同士のP2Pサービスは存在しますが、コミュニティサービスの一環として、無線LANとPDAや携帯電話を利用するものは存在しません。
今回の実証実験は、複数の無線LAN環境が存在する広域ホットスポットエリア内でのP2Pコミュニティサービスを、PDAと無線LANを使用して行う世界初の試みです。P2Pコミュニティサービスとは、ホットスポットエリアに集まった人々同士で、情報を交換しながら、コミュニティを形成していくようなサービスで、店舗から配信された情報が集まった人々同士の間で口コミ的に広がっていくようなサービスをめざしています。


【実験概要】

今回の実証実験は、平成14年度・平成15年度に行う本格実験の予備実験となるもので、名古屋セントラルパーク地下街の協力で、以下のような内容の実験を行っています。

  1. 実験内容
    各店舗のおすすめ情報を複数の無線LANを通じて、実験参加者(モニタ)のPDAに配信します。無線LANの対応範囲やモニタの性別などによって、各PDAが受けとる情報が変わるなどの実験を通じ、広域ホットスポット向けサービスのシステム検証とフィールド調査を行います。
  2. 実験規模
    PDA数十台、一般モニタ千数百人、参加店舗百数十
  3. LAN構成
    セントラルパーク地下街の店舗を、IEEE 802.11b(*3)無線LANで繋ぎ、広域ホットスポットエリアを構成します。

【本格実験の詳細】

平成14年度・平成15年度の本格実験では、インターネットと接続したり、携帯電話やICカードを用いて実際のe-commerceと連携したりといった実験を、約10倍の規模で行う予定です。

本格実験の詳細は、以下の通りです。
  1. 広域ホットスポットエリアを形成し、場所や利用者の属性によってサービスを切り替えるといったサービスそのものの利便性を検証する。
  2. 個人や中小商店の「創意」によって、エリア内の中小店舗やそこを訪れた人同士が、それぞれ情報の送受信を行い、そこに形成される「寄り集り(コミュニティ)」が、その地域の活性化に寄与することを検証する。それぞれのコミュニティは異なったセキュリティポリシで運用される。
  3. コミュニティの定義情報をカプセル化する技術を利用し、安全で信頼性のあるP2P情報配信の方式および相互運用に関する手法を検証する。具体的には、次の手法について検証する。
  • コミュニティ内での流通情報・個人情報の保護
    流通する情報と消費者の端末とが相互に認証し合って安全確認すると同時に、消費者属性によって端末内で情報を選択し(パーソナライズ)、プライバシを守りながら最適な情報配信を行う。
  • コミュニティの動的な生成と相互運用
    配信情報を安全にその周辺の端末に行きわたらせ、自分発のコミュニティが動的に生成する様子を実証する。またこれらコミュニティの相互運用に関する方式を検証する。

【用語解説または注釈】
*1: P2P
ピアツーピア(Peer to Peer)の略称。個人間での直接的な情報交換を伴うインターネットの利用形態を指す。「Napster型」「Gnutella型」などいくつかの方式が存在しますが、安全性・信頼性・相互接続性を確保するための統一的な規約は定まっていません。
*2: ホットスポット
駅・空港・ホテル・喫茶店・公共施設など外出先において無線LAN等を用いてイン ターネット接続を可能にする場所や施設、およびサービスを受けられる場所のこと。
*3: IEEE802.11b
家庭用無線LANで広く利用されている無線LAN仕様。最大11Mbpsの転送速度を持っていますので、有線(10BASE)に比べても遜色ない高速なLAN環境を構築することができます。

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以 上

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。

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