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43ギガビット/秒光通信用4 : 1マルチプレクサICを開発株式会社富士通研究所(社長 : 藤崎道雄、本社 : 川崎市)は、43ギガビット/秒の光通信を可能にする4 : 1多重化回路(マルチプレクサIC)の開発に成功いたしました。
開発したICは実用化の近い40ギガビット/秒のWDM光通信システムのキーコンポーネントとして利用できるものと期待されています。
なお、本技術の詳細は、2月3日から米国サンフランシスコで開催されているISSCC2002にて発表いたしました。
【開発の背景】 近年、インターネットの爆発的な普及に伴い、複数の波長の光信号を多重するWDM方式(*1)やDWDM方式(*1)といった伝送技術を用いたテラビット級の超高速・大容量光通信システムが、世界中で研究開発されています。
しかし、信号伝送速度が40ギガビット/秒にまで達すると、IC内部の配線の損失等により伝送されるパルス波形が劣化するという問題がありました。
この問題を解決するために、通常は波形整形回路(*2)を信号の最終出力段に設けて伝送波形を整形しています。このとき、従来の波形整形回路ではクロック信号とのタイミング調整が固定されていたため、温度や電源変動に伴うタイミングのズレや伝送レートの変化に追従させることが困難でした。そこで、40ギガビット/秒という高い伝送速度でクロックとのタイミング調整を可能とする波形整形機能をもつ多重化回路が望まれていました。
【開発した技術】 今回開発した43ギガビット/秒動作4 : 1マルチプレクサICは、0.13μm InP-HEMT(*3)技術を用い、波形整形機能を組込んだフルレート動作を実現した超高速電子回路で、その特長は、以下の通りです。
そのほか、IC内部での信号干渉を減らすためのトランジスタ・配線配置技術の採用とマイクロ波・ミリ波技術による内部増幅器の高利得化を図っています。
この技術によって、より高品質な43ギガビット/秒の信号処理が可能となり、さらに波形整形回路でのクロックとデータとのタイミングが温度や電源電圧により変動することによる動作不良を防止し、従来の4倍以上の動作マージンを実現できました。
以 上 40Gbps MUX ICs [クリックすると拡大表示されます] プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。 |
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