富士通製プロセッサ「FR-Vファミリ」向け
Embedded(組込み)リアルタイムOSと開発環境を提供開始
〜ブロードバンド・インターネット時代の画像処理機器に最適〜
富士通株式会社(以下 富士通)とウインドリバー株式会社(以下 ウインドリバー、本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤吉 実知和)は、富士通製マイクロプロセッサ『FR-Vファミリ (*1)』に最適化したEmbedded(組込み)リアルタイムOS「VxWorks5.4® (*2)」と、アプリケーション開発環境「Tornado2.1 TM (*3)」を開発し、11月8日より、ウインドリバーから提供を開始いたします。
今回の開発において、富士通は、『FR-Vファミリ』の上位シリーズ「FR500シリーズ」に関する機能情報と変更部に関する情報をウインドリバーに提供し、ウインドリバーは、当該情報に基づいて「FR500シリーズ」向けに「VxWorks5.4」と「Tornado2.1」を開発し、販売、技術サポート等を行います。
近年、モバイル機器、ネットワーク機器、周辺機器、デジタルAV機器等の高機能化の要求に伴い、搭載されるプロセッサにも画像処理の高性能化が要求されています。
このような市場ニーズに対し、音声と画像処理において世界最高速(532MIPS *4)の性能と低消費電力性を兼ね備えた「FR500シリーズ」に、今回提供する「Tornado 2.1」を利用して「VxWorks5.4」を組み込むことにより、お客様は、高速処理を要求される機器を容易に短期間で開発できます。
両社は、「VxWorks5.4」と「Tornado2.1」を高性能化とネットワーク接続機能の活用が進む画像処理機器市場に展開してまいります。
「VxWorks5.4」は、さまざまな分野の機器に対応可能な信頼性の高いリアルタイムOSです。マルチメディア向けに最適化された高速マルチタスク機能や、ネットワーク接続機能に対応しております。
「Tornado2.1」は、組込みアプリケーション開発用に高度に統合された開発環境で、アプリケーション開発用GNUコンパイラバージョン2.96と、FR-Vデザインキット(MB93090)用「BSP(ボードサポートパッケージ)」等で構成されています。
今後も、急速に成長する画像処理市場に向けて、富士通は、プロセッサの高速性と小型軽量性、低消費電力性を、ウインドリバーは、組込みソフトウェアの高信頼性や多機能化をさらに追及してまいります。
【販売時期】 2001年11月8日より
【販売目標】 50ライセンス/年
【ウインドリバー株式会社について】
-
社名 | :ウインドリバー株式会社 |
代表取締役社長 | :藤吉 実知和 |
日本法人本社所在地 | :東京都渋谷区広尾1-1-39 恵比寿プライムスクェアタワー |
設立 | :1989年9月 |
会社概要: |
Wind River(www.windriver.com)は、スマートデバイスに搭載するエンベデッドソフトウェア、およびサービスの提供をワールドワイドに展開しているリーディングカンパニーです。インターネット、テレコム/データコム、デジタルイメージング、デジタルコンシューマ機器、ネットワーク、医療、コンピュータ周辺機器、自動車、FA、および航空宇宙/防衛など幅広い産業の製品に組み込まれるリアルタイムOS、ソフトウェア開発ツール、および最先端のネットワークソリューションを提供し、smart thingsがどのように思考するかを示します。
1983年設立、カリフォルニア州アラメダ(Alameda)に本社(Wind River Systems, Inc.)を置き、世界16カ国で事業を展開しています。日本においては、ウインドリバー株式会社(www.windriver.co.jp)を置き、Wind Riverの製品/サービスを日本市場へ提供しています。
ホームページアドレス: http://www.windriver.co.jp/
|
【用語説明】
-
- *1 FR-Vファミリ:
-
VLIWアーキテクチャを採用した、アプリケーションに柔軟に対応できる富士通の最新マイクロプロセッサです。平成12年6月に、4並列VLIWアーキテクチャを採用した高性能モデルとして「FR500シリーズ」を、平成13年3月に、2並列VLIWアーキテクチャを採用し低価格化、低消費電力化を図った普及モデルとして「FR400シリーズ」を発売し、さらに高性能モデルを開発中です。富士通は、「FR-V」コアをベースに、デジタル家電、モバイル製品等のアプリケーションニーズに対応したシステム・オン・チップ(*5)を提供してまいります。
- *2 VxWorks5.4:
-
ウインドリバーが、組込み機器向けに開発したTornado開発環境の基盤となるリアルタイムOSです。VxWorksは、優れた柔軟性、スケーラビリティ、信頼性を提供します。
- *3 Tornado2.1:
-
ウインドリバーの組込み機器用のアプリケーション開発環境です。VxWorksリアルタイムOS上で動くアプリケーションを、短期間で容易に開発できるよう、GUI(*6)化、自動化され、高度に統合化された組込み機器向けアプリケーション開発環境です。
- *4 MIPS(Million Instruction Per Second):
-
1秒間に実行できる命令の百万単位の数です。プロセッサの一般的な処理性能指標に用いられます。
- *5 システム オン チップ(System on a Chip):
-
検証済のメガセルなどを組み合わせて設計した大規模LSIです。従来のボードや装置(システム)に相当する機能を1チップに集約したと言う意味でSystem on a ChipあるいはシステムLSI と呼ばれます。
- *6 GUI(Graphical User Interface):
-
グラフィカル・ユーザ・インタフェースの略です。ユーザ・インタフェースは、ユーザとコンピュータの接点のことです。なかでもユーザとディスプレイとの接点をさすのがGUIです。
【商標について】
- Wind River、VxWorks、Tornadoは、Wind River Systems, Inc.の登録商標または商標です。
- の他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
以 上

|