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[ PRESS RELEASE ] |
2001-0241 平成13年11月19日 株式会社富士通研究所 |
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大量の画像から知識を発見するイメージマイニング技術を開発株式会社富士通研究所(社長 : 藤崎道雄、本社 : 川崎市)は、仮想3次元空間内に大量の画像を分類・配置することにより、画像群からの知識発見を支援するイメージマイニング技術を開発いたしました。
この技術を用いると、商品の細かなデザインの違いのような、人間であれば画像を見れば気づくようなものでも、数値化するのは難しい画像の視覚的な特徴に関する知識を発見することができます。例えば、商品マーケティングの分野において「どのようなデザインの商品がどのような顧客に売れているか」といった知識を、画像から発見することが可能になると期待されます。
なお、本技術は、11月12日から公立はこだて未来大学で開催された人工知能学会研究会(*)にて発表いたしました。
【開発の背景】 近年、インターネットやイントラネットを通じてアクセス可能な大量のデータを分析し、企業経営、商品企画や研究開発などに役立つ知識を抽出して活用することが重要になっております。現在、このような目的のためには、統計分析技術やデータマイニング技術が用いられています。しかし、これらの技術では文字や数値で表されたデータしか扱うことができません。
一方、図や写真などの画像データの中にも有用な知識が隠れており、画像からも知識を発見するための技術が求められています。
【開発した技術】 今回、商品の色や形状のような画像で表される視覚的な特徴と、商品の売上高のような数値で表される属性データとの間に、どのような関連性があるのかを発見するためのイメージマイニング技術とその技術を用いた知識発見支援システムを開発しました。また、本技術では、商品画像の視覚的特徴と商品の説明文のようなテキストとの関連性を発見することも可能です。本技術は、以下の3つのフェーズから構成されています。
本技術をアパレル商品の市場調査に適用し、商品のデザインと売上などの属性データとの関連性を発見する実証実験を行いました。図1は、配置結果の画面例です。この例では、左上の部分に"夏場、若い男性に売上が多い"商品が、自動的に集められて配置されました。この部分の画像を見ると、"オレンジ色"の商品が多いことがわかるため、「オレンジ色の商品は夏場、若い男性によく売れる」という知識が発見できました。
一方、図1の右下には、"冬場、関東の女性に売上が多い"商品が集まりました。これらの画像を手前に拡大表示し、より詳しく見てみると、図2のように"白いチェック柄が入った"商品が多いことがわかります。このことから「白いチェック柄の商品は、冬場、関東の女性によく売れる」という知識が発見できました。また、このようにして発見された知識がどの程度確からしいかを定量的に検証する作業も、本システムを用いて行うことができます。
本技術は、企業の商品企画部門におけるマーケティングや新商品のデザイン、製造部門や研究開発部門における画像を含む実験データの分析をはじめ、教育分野、医療分野などで幅広く利用できます。今後は実用化を進め、2002年に企業内のコンテンツサービスやインターネット上の情報サービス向けの製品に適用する予定です。
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以 上 |
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。 |
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