新光マイクロエレクトロニクス・アイルランドの閉鎖について
新光電気工業株式会社(以下新光電気)と富士通株式会社(以下富士通)はこのほど、アイルランドにおける合弁事業(出資比率:新光電気51.1%、富士通48.9%)でICの受託組立事業を展開する新光マイクロエレクトロニクス・アイルランド(本社:アイルランドダブリン,以下SMIL)の生産活動を停止し、11月上旬に工場を閉鎖する方向で労働組合との協議を開始することといたしました。
SMILは、1980年8月に富士通の全額出資子会社として設立され(旧社名 富士通マイクロエレクトロニクス・アイルランド)、以来、DRAM組立・試験を主要事業とし、欧州の顧客を中心に製品供給を行ってまいりました。その後、1998年に新光電気が資本参加、子会社化して以降は、新光電気の欧州顧客向けのロジックICの受託組立工場に転換する一方、需要の活発な携帯電話関連製品(フラッシュメモリ、SAWフィルター)の組立事業を展開するなど、欧州におけるIC組立拠点として新光電気および富士通グループの半導体生産体制の一翼を担ってまいりました。
しかしながら、ロジックICの受託組立は受注が伸び悩む一方、価格の下落が継続しております。また昨年後半以降のIT関連機器市場の急速な悪化、特に携帯電話市場の急激な落ち込みは、生産体制の整備を終えて収穫期を迎えたSAWフィルターおよびフラッシュメモリの所要低下を招いております。今後も、半導体市場が全世界的に不透明さを増す状況下、市況低迷の長期化が懸念され、SMILの収益体質への転換は困難な状況にあると判断いたしました。また、富士通グループにおいては、この8月20日に『構造改革と新たな成長戦略』として発表した通り、電子デバイス部門の製造力強化に向けた工場の再編成を検討しており、今回の決定はその一環でもあります。
同社の従業員につきましては、再雇用の支援等十分な対応をとる予定です。
以 上
【新光マイクロエレクトロニクス・アイルランド(SMIL)の概要】
・社名 | : |
SHINKO MICROELECTRONICS IRELAND LIMITED |
・所在地 | : |
アイルランド ダブリン市 |
・代表者 | : |
取締役社長 村石 博明 |
・従業員 | : |
338名(2001年8月末現在) |
・沿革 | : |
1980年8月 | 富士通全額出資子会社 Fujitsu Microelectronics Ireland Limitedとして設立 |
1998年11月 | 新光電気子会社化 |
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・資本金 | : |
22,176,000ユーロ |
・出資比率 | : |
新光電気 | | 51.1% |
富士通 | 48.9% |
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・事業内容 | : |
半導体IC(ロジックIC,フラッシュメモリ,SAWフィルター)の受託組立 |
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