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[ PRESS RELEASE ] |
2001-0161 平成13年8月3日 株式会社富士通研究所 |
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IPトラヒックエンジニアリングソフト無償配布開始株式会社富士通研究所(本社:川崎市、代表取締役社長:藤崎道雄)は、インターネット上で特定経路に集中して流れているデータを、複数の経路に自動的に分散させ、ネットワーク資源の有効利用を図るIP(Internet Protocol)トラヒックエンジニアリング技術と、同技術の有効性を検証するためのプロトタイプソフト(Linux版)を世界で初めて開発し、当社のWebサイト(http://www.labs.fujitsu.com/free/)にて、8月6日から無償配布いたします。
今回開発したIPトラヒックエンジニアリングソフトを用いれば、ネットワーク資源を効率的に利用することができます(図1)。たとえば、インターネット内のある特定経路の通信量が多すぎて、データ転送や接続の遅れが生じている場合に、自動的に通信量の少ない別の経路にデータを振り分けて、データ転送の遅れを少なくすることが可能です。
【開発の背景】 道路が渋滞するように、ブロードバンド・インターネットの世界でもライブ中継や人気ソフトのダウンロード開始などのイベントによって、トラヒック(データの流れ)がネットワークの特定部分に集中し、通信量の増大によるデータ転送の遅れを招くことがあります。このネットワークが混雑した状態を「輻輳」といい、利用者がデータを待つ時間が長くなってしまいます。
このような問題は、ルーティングプロトコルというデータの流れる経路を決定するシステムが、最短となる経路を選択するのみで、ネットワーク内の負荷状態に応じた経路制御を行っていないために起こります。この問題を解決する方法として、トラヒックをネットワーク内に分散させ、ネットワーク資源を有効に利用するIPトラヒックエンジニアリング技術が注目されています。
【開発した技術】 今回無償配布するIPトラヒックエンジニアリングソフトは、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)(*1)ネットワーク上で有効に動作するLinux上のソフトで、各ルータ上で、以下に列挙するような機能をもち、これらが自律的な動作を行うことで、ネットワークの負荷をバランスさせることができます。
本ソフトウェアの有効性を検証するために、小規模ネットワークでの定量的評価を行いました。その結果、ネットワーク全体のスループットが、ほぼ理論上の限界値に達することが確認でき、本技術の有効性が確認できました。
当社は、今後、Linuxのオープンソースコミュニティと協力し、本ソフトウェアの安定化と機能拡張を図っていくと共に、2002年度を目標に本技術の実用化を予定しております。
IPトラヒックエンジニアリング技術 [クリックすると拡大表示されます] 以 上 |
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