国内初!! 指紋センサデバイス事業に本格参入
〜高信頼の認証機能を実現〜
富士通株式会社(以下 富士通)は、半導体指紋センサデバイス (*1)(以下指紋センサデバイス) 事業に本格参入し、10月より量産を開始いたします。
富士通と フジツウ・マイクロエレクトロニクス・インク(以下FMI、本社 : 米国カリフォルニア州サンノゼ市、社長/CEO : 飯田 一雄)は、指紋センサデバイス技術、および指紋認証ソフトウエア (*2)技術について、米国ベリディコム社 (*3)から、本年5月にライセンスを取得いたしました。同時に、FMIに指紋センサ専用の開発拠点を設立いたしました。
今後、富士通とFMIは、本技術と十年以上の実績がある株式会社富士通研究所の指紋認証技術を融合し、多機能ICカードや携帯機器などに向けて指紋センサデバイス、および指紋認証ソフトウエア商品群の開発、製造、販売を行ってまいります。
電子商取引、データベースへのアクセス管理等においてプライバシーの保護を行う際には、本人認証機能が必要となります。現在、高い認証機能が必要な分野には、指紋センサデバイスが用いられており、ブロードバンド・インターネット時代を迎え、多機能ICカードや携帯機器などにも広く普及すると考えられております。
指紋センサデバイスの市場は、現在20億円で、2004年には1,000億円に拡大すると予想されております。指紋センサデバイスには、静電容量型、光学型、感熱型がありますが、2004年には、高信頼の認証機能を実現でき高解像度で小型化が可能なことから、静電容量型がその95%以上を占めると予想されております。富士通とFMIは、この静電容量型指紋センサデバイスの開発、製造、販売に取り組むものです。
今後、富士通は、指紋センサデバイスと、既に実績があるFRAM (*4)を搭載した多機能ICカード用LSIを組み合わせ、最も信頼性の高いセキュリティのソリューションを実現し、ブロードバンド・インターネットの時代に要求される商品群を提供してまいります。
富士通とFMIは、世界市場40%のシェア獲得を目指して、指紋センサデバイス事業に積極的に取り組んでまいります。
【静電容量型半導体指紋センサデバイスの特長】
- 非光学式で安定した動作のシリコン系半導体デバイス。
- 汎用シリコン系半導体であるため、各種制御回路、メモリ、インタフェース等のインテグレーションが容易。また低消費電力化も実績ある技術を適用。
- 用途に応じ多様なセンサー面積を実現。
- 半導体製造技術を選ぶことで最適な指紋像の分解能を実現。
- 高硬質保護膜により高耐久性を実現。
【認証ソフトウエアの特長】
- 指紋データから指紋像の復元が不可能な方法を採用しプライバシーを保護。
- 指紋像の回転、ずれ等を吸収し、高認証精度を実現。
- 指紋一つ当たりのデータ量が、300〜600バイト程度と極めて小さいため、データの取り扱いが容易。
- 組み込み用ソフトウエア開発環境を提供。
【用語説明】
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- *1 : 半導体指紋センサデバイス
- 本人認証を行うために像を採取するデバイスです。指紋センサには、光学型、感熱型、静電容量型があります。静電容量型は、高信頼の認証機能を実現でき、高解像度で小型化が可能です。
- *2 : 認証ソフトウエア
- あらかじめ登録された指紋データと、採取した指紋データを比較して本人認証を行うソフトウエアです。
- *3 : 米国ベリディコム(Veridicom)社
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本社 | : | 米国カリフォルニア州サンタクララ市 |
社長 | : | マイケル ドュモア(Michael D'Amour) |
- *4 : FRAM(Ferroelectric Random Access Memory)
- 強誘電体材料を利用した、電源を切ってもデータが消えない不揮発性メモリです。低消費電力で、高速書込み、高頻度書き換えが行えます。
【商標】
- FRAMはラムトロン社の登録商標です。
- その他の製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以 上
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