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[ PRESS RELEASE ] |
平成13年7月16日 富士通株式会社 Avanex Corporation |
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光通信システム用VIPA型分散補償器の共通仕様に合意〜両社が協力し、分散補償器のデファクトスタンダードを目指す〜富士通株式会社(以下 富士通、代表取締役社長 : 秋草直之、本社 : 東京都千代田区)とAvanex Corporation(以下 アバネックス、CEO : Paul Engle、本社 : 米国カリフォルニア州)は、次世代の高速光通信システム(毎秒40ギガビット*1)の実現に必要不可欠な、可変型の分散補償器の一種である、VIPA(*2、バイパ)型分散補償器の仕様を共通化することで合意しました。本合意に基く商品提供により、両社は、分散補償器のデファクトスタンダードの確立を目指します。
[分散補償器について] 光通信システムでは、光信号が光ファイバを通る間に波形の歪み(波長分散)が発生します。波長分散を修正し、元の光信号に戻すためには、分散補償器が必要です。
従来の光通信システム(毎秒10ギガビット)では、分散補償ファイバ(DCF : Dispersion Compensating Fiber)を用いて波長分散を修正していました。しかし、波長分散は、光ファイバの種類や長さ、温度等の環境変化によって変化するため、より高性能な分散補償が必要とされる次世代の高速光通信システムでは、精緻な波長分散の修正が可能な、可変型の分散補償器が必要とされています。
また、可変型の分散補償器を利用すれば、従来の光通信システム(毎秒10ギガビット)の敷設工事の際に経済性を高めることが可能になります。
光通信システムは、ブロードバンド・インターネットの普及に伴う通信トラフィックの増大に対応するため、大容量化の一途をたどっています。次世代の光通信システムは、毎秒40ギガビットのシステムが考えられています。このシステムの実現には、いくつかの解決できていない技術的問題点があります。分散補償器は、この技術的解決の一つであり、次世代の光通信システムの実現を飛躍的に前進させるものです。
富士通とアバネックスは、1998年よりVIPA技術を応用した新しい可変型の分散補償器を各々開発してきました。今回の合意により、VIPA型分散補償器の基本特性である、分散可変レンジ、挿入損失等の光学特性/モジュールサイズ、実装方法等の機械特性及び駆動電圧、制御方法等の統一を行います。さらに、分散補償マネジメント方式(*3)の共通化を行います。
今後、装置サプライヤと伝送キャリアの利便性を図るべく、MSA(*4)の締結を行う予定です。
米国の市場調査会社であるRHK社によると、分散補償器の市場は2000年のUS177M$(約200億円)から、2004年には、US433M$(約500億円)へと成長すると予測されています。2000年では、この市場の多くが、DCFで占められてもいますが、高性能な分散補償を必要とする高速光通信システムの普及に連れて、可変型の分散補償器のシェアが高まっていくと予想されています。
富士通は、次世代の高速光通信システム向けVIPA型分散補償器を開発中であり、7月16日より開催されるInterOpto2001(R)(幕張メッセ/千葉県千葉市)にて、試作品を出展します。さらに、2002年度より商品出荷を開始する予定です。
なお、毎秒10ギガビットの光通信システム向けのVIPA型分散補償器については、すでにサンプル供給中であり、2001年度末より商用出荷を予定しています。
アバネックスは、VIPA型分散補償器を「PowerShaper(TM)」という商品名で展開中です。次世代の高速光通信システム向けVIPA型分散補償器は、すでに数多くのフィールドトライアルを行っており、2001年の第二四半期には、サンプル出荷を開始する予定です。なお、毎秒10ギガビットの光通信システム向けVIPA型分散補償器は、すでに2000年よりサンプル出荷を行っております。
VIPA型分散補償器概念図 [クリックすると拡大表示されます]
以 上 |
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