FUJITSU FUJITSU PR
ホームプレスリリース投資家の皆様へ会社概要総合索引 English
Quick Search help
ホーム > プレスリリース > 本文
お問い合わせ先 | 製品情報
[ PRESS RELEASE ] 2001-0110
平成13年6月7日
日本SGI株式会社
富士通株式会社

航空宇宙技術研究所にて国内最大規模の可視化システムが稼働
日本SGIが富士通と共同で航空宇宙分野の設計や解析における先進的な
可視化環境を実現


日本SGI株式会社(以下 日本SGI、社長 : 和泉法夫、本社 : 渋谷区恵比寿)は、ハイパフォーマンス・グラフィックスコンピュータシステム「SGI Onyx(オニキス)3400」を中核とする可視化(ビジュアライゼーション)システムを、富士通株式会社(以下 富士通、社長 : 秋草直之、本社 : 千代田区丸の内)と共同で、独立行政法人航空宇宙技術研究所(以下 NAL、理事長 : 戸田勧、東京都調布市)に納入し、新システムが運用開始いたしました。

今回導入されたのは、日本SGIの最新のハイパフォーマンス・グラフィックス・システム「SGI Onyx3000シリーズ」の上位機種であるSGI Onyx3400(6PIPE/32CPU)です。グラフィックス・エンジンとしてInfinite Reality3、またメモリは次世代の大規模シミュレーションに合わせて64GB(ギガ・バイト)の大容量を搭載しています。さらに、表示装置として3面の大型スクリーンを採用し、他の表示方式では実現困難な高解像度(3,300ドット×1,000ドット)、リアリティ(4.7m×1.5m画面)、没入感(ステレオ表示)を実現しています。この可視化システムにより、10億格子点を超える燃焼現象の大規模シミュレーションのボリュームレンダリング可視化や、1000以上の格子ブロックから成る実機の超複雑形状シミュレーションに対する可視化(ビジュアルエンジニアリング)を実現することを目指しています。

NALでは、NALと富士通が共同で開発した並列スーパーコンピュータシステム「数値風洞(NWT)」を用いて航空機やロケット、宇宙往還機などの航空宇宙分野の風洞試験や飛行実験に係わる流体を中心とした数値シミュレーションを行っていますが、解析技術の進歩によるシミュレーションの大規模化、複雑化、多様化に伴って、従来のワークステーションを用いた完全後処理型の可視化方法にはいずれ限界が来ると考えていました。そうした中、「可視化(ビジュアライゼーション)」を単なる後処理ではなく、一連のシミュレーションプロセスの一部として捉え、解析と可視化の処理をシームレスに一体化するアイデアが提起されました。シミュレーションの規模や複雑さに応じた高速画像処理能力と高度な表示方法を備え、かつ、インタラクティブな処理を可能とする次世代高性能可視化システムが模索されて来ました。NALでは、他の研究施設に先駆けてSGIのOnyxを導入、「数値風洞(NWT)」との接続検証などのインテグレーション部分を富士通と協力し、国内最大規模の高性能可視化システムを稼働させたものです。

同可視化システムは、「数値風洞(NWT)」によって得られた航空機やロケットなどに関する大規模流体数値シミュレーション結果を可視化する先進的なシステムです。航空宇宙分野の可視化システムとしては国内最大、また世界でも最大クラスの大規模システムであり、航空宇宙分野の設計や解析における大規模な可視化環境を実現しています。

日本SGIが納入した可視化システムは、今後、飛躍的に増大することが予想されるデータ量や多様な可視化の処理要求にも十分対応可能なシステムとなっています。また、「SGI Onyx3000シリーズ」は、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、ブロードバンド、ビジュアライゼーションの分野に優れた機能を発揮する高性能並列サーバーシステムであり、従来からのOnyx シリーズでのSGIの実績が高く評価されました。

NALは、航空および宇宙の両分野にわたって200を越える研究テーマのもとに活動を行っている元文部科学省の研究機関であり、国内の航空・宇宙産業の先進技術の開発をリードしています。航空分野では、次世代超音速輸送機(SST)と成層圏プラットフォーム飛行船、宇宙分野では、宇宙往還機やスペースプレーンに関するプロジェクト研究に特に力を注いでいます。導入した可視化システムは、本来の可視化処理だけでなく、そういったプロジェクト研究においても、シミュレーション・実験結果・設計構想の同一大画面上でのコラボレーションによる開発力/生産性及びコミュニケーションの向上に資することが期待されています。また、この可視化システムにより作成した画像やアニメーションの配信を通じて、研究開発成果をより多くの人にわかりやすく効果的に伝えることができるものと考えられています。また、共同研究による人材育成や教育用としての利用にも期待されています。

「SGI Onyx3000シリーズ」は、科学技術計算、設計・開発のエンジニアリング、エンターテインメント、トレーニングなどの幅広い分野の大規模データの可視化に最適な最新のハイエンド・グラフィックス・コンピュータです。その高い可視化処理性能によって、超リアリティ画像の作成やリアルタイムシミュレーション、ダイナミックなレンダリング、高度なコラボレーション環境を実現することが可能です。

以 上

ページの先頭へ
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
お問い合わせ著作権とリンクについて jp.fujitsu.com
All Rights Reserved, Copyright © FUJITSU LTD. 2001