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[ PRESS RELEASE ] 2001-0103
平成13年5月31日
富士通株式会社
ブロードバンド・インターネットを支える富士通No.015
サービス


複数のIAサーバを結合

「Linuxハイエンドクラスタ構築サービス」提供開始


当社は、複数台のIAサーバを結合して、小規模システムからスーパコンピュータクラスの大規模システムまで、柔軟なシステム構成を可能にするSCore(エスコア)クラスタシステムソフトウェア(*1)を使用した、「Linuxハイエンドクラスタ構築サービス」を、本年7月から提供開始いたします。
本サービスをご利用いただきますと、当社の世界統一ブランドIAサーバ「PRIMERGY」シリーズなどを複数組み合わせた並列分散コンピューティング環境が、Linux上で構築できます。またその環境を効率的に利用できるよう、お客様のアプリケーションをチューニングするサービスも同時に提供開始いたします。

ブロードバンド・インターネットの時代には、WEB検索エンジン、データマイニング、高度医療情報処理、自然現象のシミュレーションなど、高速なネットワークを背景にした大量の情報処理が必要となります。また、多くのコンピュータがネットワークに接続され、並列分散コンピューティング環境が容易に実現できる環境がそろっています。

Linuxは、Linus Torvalds氏が開発したUNIX系OSです。オープンソースソフトウェアとして、世界中の研究者やソフト開発者による改良が行われ、発展し続けています。当社および富士通研究所(代表取締役社長 : 藤崎道雄、本社 : 川崎市)は、以前から、この開発者のコミュニティに積極的に参加し、技術の還元に貢献してまいりました。

Linux上で動作するSCoreクラスタシステムソフトウェアは、世界中の並列分散コンピューティングユーザに高く評価され、既に、国内外の研究施設などで多くの稼動実績があります。当社は、SCoreクラスタシステムソフトウェアの維持、改良、配布などを目的に設立が予定されているPCクラスタコンソーシアム(*2)の設立準備委員会に幹事会社として参加しており、同コンソーシアムの設立と、SCoreクラスタシステムの発展に協力、貢献しています。

当社では、お客様のアプリケーション開発・移植・検証を支援するため、本年4月に新宿に開設した富士通IAソリューションセンタ(*3)を用意しております。お客様のアプリケーションを高速ネットワークに接続されたPRIMERGYサーバ上で検証いただくとともに、当社のHigh Performance Computingの専門技術者がアプリケーションの開発・移植・検証などのチューニングサービスを行います。

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今回ご提供するサービスは次のとおりです。なお、各サービスの価格につきましては、個別見積りとさせていただきます。
  • クラスタシステム構築支援サービス

    • クラスタシステムスタートアップサービス
      お客様のシステム構成に合わせて、LinuxおよびSCoreのシステム設計と導入を行います。
    • クラスタシステムチューニング/コンサルティングサービス
      お客様のご要望に合わせて、システム構成の変更やRAID/バックアップなどの特殊装置のサポート、チューニング作業を行います。
    • クラスタシステム教育サービス
      クラスタシステムの構築方法やチューニング、デバッグ方法などについて教育を実施します。
    • クラスタシステムサポートサービス
      LinuxおよびSCoreに関する質問/トラブルへの対応と障害/セキュリティ情報などについて定期的な情報提供を行います。

  • HPC(High Performance Computing)ユーザプログラムチューニングサービス

    • ユーザプログラムチューニングサービス
      並列プログラミング等により、ユーザプログラムのソースコードを改良して性能を向上させる(チューニング)サービスを承ります。
    • ユーザプログラムヘルプデスク
      並列プログラミング技法を使った性能向上手法について質問・相談をお受けします。
    • ユーザプログラムチューニング教育サービス
      プログラムの性能改善を目的とした並列プログラミング等の教育を実施します。
    • Parallel Fortran & C Packageサポートサービス
      Parallel Fortran & C Packageに関する質問/トラブルの対応を承ります。

今後も、当社は、富士通研究所とともに、大規模高性能クラスタシステムを支える高性能インターコネクト(*4)などの基盤技術を研究開発し、さらに、本Linuxクラスタシステムのインターネット環境での適用拡大を狙った応用研究を推進して参ります。


【用語説明】
(*1) SCoreクラスタシステムソフトウェア
経済産業省のReal World Computing(RWC)プロジェクトを推進する技術研究組合「新情報処理開発機構」の開発成果物で、同開発機構のつくば研究センタで開発されたソフトウェア。
SCoreクラスタシステムソフトウェア : http://pdswww.rwcp.or.jp/home-j.html
新情報処理開発機構 : http://www.rwcp.or.jp/
(*2) PC Cluster コンソーシアム
技術研究組合「新情報処理開発機構」が開発したSCoreクラスタシステムソフトウェアおよびOmni OpenMPコンパイラを中核としたPCクラスタシステムソフトウエアの維持、発展、普及を通して、PCクラスタ市場育成に貢献することを目的として設立が予定されているコンソーシアム。
URL: http://www.pccluster.org/
(*3) 富士通IAソリューションセンター
4月にインテルコーポレーションと協調して新宿に設立した施設で、100台規模のPRIMERGYを揃え、IAサーバ用のお客様アプリケーションの検証を行うセンター。
(*4) インターコネクト
プロセッサ間または、サーバ間を高速に接続する技術です。 LAN/WANに対して、インターコネクト技術で構築したネットワークを、SAN(System Area Network)と称します。

以 上

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