当社は、2001年1月18日(木)に、 マイクロソフト株式会社(代表取締役社長:阿多 親市、本社:東京都渋谷区笹塚)とXML *1ベースの企業間取引の標準仕様であるSOAP(ソープ) *2を利用したアプリケーション・サーバソフトウェアの接続に世界で初めて成功いたしました。
成功したのは、当社のソフトウェア・プラットフォーム「INTERSTAGE(インターステージ)」とマイクロソフト株式会社の「.NET プラットフォーム(ドットネット プラットフォーム)」間でのアプリケーション・サーバソフトウェアの接続です。
また同時に、電子商取引におけるXMLベースのディレクトリ情報の標準仕様であるUDDI(ユー・ディー・ディー・アイ) *3を使用したシステム接続にも成功いたしました。
昨今、インターネットを利用した企業間取引は益々増大し、単なる決済業務だけではなく、調達・販売・物流まで含めたe-Marketplace *4の実現による企業活動の変革が求められています。
一方、企業間のシステム同士を接続・統合する効率的な手段がなかったため、これまでは、異なるハードウェアやソフトウェア上に存在する企業システムを円滑に接続・統合し、新たなビジネスプロセスを構築するには、企業システムを構成するアプリケーションの違いを意識して開発する必要があり、多くのコストがかかりました。
このSOAP、UDDIを使用した「INTERSTAGE」と「.NET プラットフォーム」との接続により、様々なハードウェアやソフトウェアが存在するe-Marketplaceにおいて、アプリケーションの違いを意識することなく、企業間の新たなビジネスプロセスを容易に構築することができます。
これにより、激動するインターネット市場に向けて、企業システムをダイナミックに接続・統合し、最適な企業間連携システムを迅速に構築することができます。
当社の「INTERSTAGE」はこれまで、国内トップレベルの出荷実績(2000年11月時点、4,000サーバ)を達成しております。高性能・高信頼であるとともに、世界最初のCORBA *5認定、Java最新仕様の早期製品化など、グローバルな業界標準仕様に対する積極的な取り組みを高く評価され、企業間取引のシステムを始めとした様々な分野で採用されております。
インターネットを利用した企業情報システムの先進技術は、e-Marketplaceを中心に日々刻々進化していますが、当社のINTERSTAGEは、今後とも、お客様の多様なニーズに応えてまいります。
なお、当機能を取り入れた「INTERSTAGE」のご提供は、2001年第3四半期を予定しております。
【用語説明】
- *1 :XML
- eXtended Markup Language、文書にタグを付与することにより文書の内容をアプリケーションからも処理できるようにした文書形式。
- *2 :SOAP
- Simple Object Access Protocol、分散ネットワーク環境においてXMLベースの情報を交換するための通信プロトコル。
- *3 :UDDI
- Universal Description, Discovery and Integration、e-MarketplaceにおけるXMLベースの企業情報(社名、提供製品、対象市場など)を得るためのディレクトリ。
- *4 :e-Marketplace
- インターネットを用いた電子商取引市場全般の名称、特に企業間の取引に用いる。
- *5 :CORBA
- Common Object Request Broker Architecture、分散オブジェクト技術の仕様。異機種分散環境上のオブジェクト(プログラム部品)間でメッセージを交換するためのソフトウェア(ORBと呼ばれる)の仕様を定めている。
【マイクロソフト株式会社様からのコメント】
-
マイクロソフト株式会社は、富士通株式会社のSOAP接続実験の成功を嬉しく思います。本接続実験の成功により様々なシステムを繋げるという.NET及びWebサービスのコンセプトが実現するものと確信しております。弊社は富士通株式会社との協力の下、Web サービスを推進し、.NETコンセプトである相互接続性が高く、拡張性の高いソリューションを低コストにて実現してゆきます。これら活動のキーとなる.NETプラットフォームとINTERSTAGEの連携により、マイクロソフトのエンタープライズ市場の拡大が加速されることを期待しています。
マイクロソフト株式会社 取締役 マーケティングサービス担当 東 貴彦
【商標について】
- 製品名等の固有名詞は、各社の登録商標または商標です。
以 上
|