当社はこのほど、次世代携帯電話向けに、低消費電力型16メガビットFCRAM ®*1「MB82D01171A」を開発し、12月6日より発売いたします。
近年、携帯電話市場は急速に拡大しており、2000年度の携帯電話ワールドワイド出荷台数は約4億台と大幅な伸びが見込まれています。携帯電話は、通話機能に加え、電子メールやインターネット、音楽配信などさまざまな機能が付加されており、今後ますます高機能化が予想されており、搭載されるメモリにも大容量化が求められています。
携帯電話には、フラッシュメモリと低消費電力型SRAM *2の2種類のメモリが搭載されておりますが、現在使用されている低消費電力型SRAMの単体容量は最大でも8メガビットです。
当社は次世代携帯電話向けに、独自開発の高速・低消費電力メモリFCRAMをコアに、携帯電話向けRAMとして世界最大容量の16メガビットFCRAM「MB82D01160/MB82D01161」を開発し、本年6月より既に提供開始しております。
新製品「MB82D01171A」は、FCRAMコアの低消費電力性を活かし、アクティブ電流20ミリアンペア(従来比66%)、スタンバイ電流最大70マイクロアンペア(従来比70%)、パワーダウン電流10マイクロアンペアと低消費電流化を実現いたしました。
また、携帯電話用の標準メモリインタフェースである非同期SRAM型インタフェースを採用しており、システム設計者は従来のシステム構成を変更することなく本製品を搭載できます。
パッケージには、小型表面実装タイプのFBGA *348ピンを採用しております。
当社は、この他にもグラフィックス・マルチメディア処理向けや、民生機器向けに64メガビットFCRAMを製品化しております。今後もFCRAMコア技術、高速インタフェース技術、小型パッケージ技術をもとに、お客様のアプリケーションに最適なASM(Application Specific Memory)として、高付加価値FCRAMシリーズを提供してまいります。また、FCRAMコアを搭載したシステムメモリの開発・提供を積極的に行ってまいります。
【サンプル価格】
3,000円
【サンプル出荷時期】
平成13年2月
【販売目標】
400万個/月(平成13年6月〜)
【主な仕様】
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・ | プロセス技術 | : | 0.2ミクロンプロセス ポリシリコン3層メタル3層 |
・ | 電源電圧 | : | 2.3V〜2.7V または 2.7V〜3.1V |
・ | 動作温度範囲 | : | -25℃〜+85℃ |
・ | サイクルタイム | : | 90ナノ秒 MB82D01171A-90/90L/90LL |
・ | アクティブ電流 | : | 20ミリアンペア |
・ | スタンバイ電流 | : | 200マイクロアンペア MB82D01171A-90 100マイクロアンペア MB82D01171A-90L 70マイクロアンペア MB82D01171A-90LL |
・ | パワーダウン電流 | : | 10マイクロアンペア |
・ | バス幅 | : | x16 ビットI/O構成 |
・ | パッケージ | : | プラスチックFBGA-48ピン |
【用語説明】
- *1 FCRAM(Fast Cycle Random Access Memory):
- 富士通独自開発の次世代メモリコア技術。
- *2 低消費電力型SRAM (Static Random Access Memory):
- 現在携帯電話に広く使用されている非同期(Asynchronous:クロックに同期しないコントロール)SRAM。
- *3 FBGA(Fine Pitch Ball Grid Array):
- ボール端子間隔が0.8ミリメートル以下の表面実装型パッケージの一種。
【商標】
以 上
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