当社は、このほど業界で初めて、JTRON *12.1仕様に準拠したJTRONサポートパッケージ「J-REALOS(TM)/PJ(ジェイ-リアロス/ピージェイ)」を開発し、11月9日より発売いたします。「J-REALOS/PJ」は、Java アプリケーションを最適に実行するためのJavaチップ専用リアルタイムOSやミドルウェア、各種ドライバをパッケージ化したものです。
近年、携帯電話や携帯情報端末などのネットワーク機器や、自動販売機などの産業機器では、Javaアプリケーションによるさまざまなサービスが行われております。今後急成長が見込まれる次世代携帯電話では、サービスの質・量の拡大に伴い、情報処理の負荷がますます高まるため、ネットワークとの親和性が高いJavaを用いた、堅牢かつ、高速なデータ処理が求められています。
当社は「組み込みJavaソリューション」として、平成12年4月より、JTRON1.0に準拠した「J-REALOS/PJ」を開発し、Java評価キット「J-StarterKit for the picoJava *2(TM)-II Architecture」に搭載し提供しております。
新パッケージ「J-REALOS/PJ」は、平成12年11月1日にトロン協会より公開されたJTRON2.1仕様に準拠し、リアルタイムOS「REALOS/PJ」や、ミドルウェアJavaAPI *3の機能を強化いたしました。「REALOS/PJ」は、Java言語のネイティブインタフェースであるJNI(Java Native Interface)をサポートし、また、JavaAPIはPersonalJava *4のバージョン3.1に対応いたしました。それにより、「J-REALOS/PJ」が対応可能な言語の充実化を図りました。
当社は、今後も、携帯電話・携帯ゲーム機・携帯情報端末・車載端末向けに、JTRON仕様実装の経験を活かし、組み込みJavaに要求されるコンパクトかつ高速なJava実行を実現するための「Javaソリューション」を提供してまいります。また、「Everything on the Internet」を事業戦略に、Java技術を活用したインターネット関連製品の提供を積極的に推進してまいります。
【価格】
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・ | JTRONサポートパッケージ「J-REALOS/PJ」個別見積もり |
・ | 評価キット「J-StarterKit for the picoJava-II Architecture」 34万8千円 |
| 評価キットは製品に組み込むことはできません。また、評価キット1セットに付き1評価ライセンスを付属し、製品化には、製品化ライセンスが別途必要です。 |
【出荷時期】
平成12年11月9日より
【販売目標】
JTRONサポートパッケージ
平成13年度50万セット、平成14年度300万セット
【用語説明】
- *1 JTRON仕様:
- トロン協会により策定されたITRON仕様*5のリアルタイムOS上にJava実行環境を実装する場合のインタフェース仕様です。
なお、トロン(TRON: The Real-time Operating-system Nucleus)は東京大学・坂村 健博士によって提唱されたコンピュータアーキテクチャです。トロン協会はトロンに関する普及啓発、調査研究、規格の作成、標準化の推進、検定事業などの業務を行う社団法人です。
- *2 picoJava-II:
- 米国 Sun Microsystems,Inc.の開発したJavaバイトコード*6を機械命令とするマイクロプロセサのコアです。
- *3 JavaAPI:
- Javaアプリケーションをコーディングするプログラマがクラスやオブジェクトの動作および状態にアクセスする方法を規定した仕様及び実装です。
- *4 PersonalJava:
- 家庭、オフィス、およびモバイル用途の機器上で稼動するネットワーク接続の可能なアプリケーション向けの Java実行環境です。
- *5 ITRON仕様:
- トロン協会により策定された民生機器に代表される小規模な組み込みシステム向けに標準化したリアルタイムカーネルの仕様です。
- *6 Javaバイトコード:
- Javaコンパイラにより生成されるプロセッサに依存しないコードです。
【商標】
- Java、PersonalJava、EmbeddedJava 、picoJava、およびすべてのJava関連の商標およびロゴは、米国およびその他の国における米国 Sun Microsystems,Inc.の商標または登録商標です。
- JREALOSは富士通株式会社の商標です。
以 上
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