当社はこのほど、株式会社九州富士通エレクトロニクス(本社:鹿児島県薩摩郡 社長:泉 忠博)と共同で、システム制御用マイコン「F2MC®(富士通フレキシブルマイクロコントローラ)」シリーズの新製品として、ホームオーディオやカーオーディオ機器などの蛍光表示管の制御用ICと駆動用ICをワンパッケージ化した16ビットマイコン3製品(「MB90M407」,「MB90M408」,「MB90MF408」)を開発し、11月6日より順次発売いたします。
近年、ホームオーディオやカーオーディオの表示画面は、表示情報量の増加に伴い、大画面蛍光表示管を採用する比率が高まっております。また、実装面積を小さくするために蛍光表示管制御用マイコンにも部品点数の削減や、多機能化が求められています。
新製品は、蛍光表示管制御用ICと駆動用ICのワンパッケージマイコンとして、蛍光表示管駆動高耐圧出力端子を、最大60本と業界最多搭載しております。それにより、最大896画素の大画面制御が可能になり、システム設計者のパネルデザインにおける表現自由度が高まり、ワンパッケージ化により、小型化とシステムの簡略化が図れます。さらに、「MB90MF408」は、フラッシュメモリを内蔵しているため、プログラム変更に柔軟に対応できます。
当社は、今後も、システムLSI化技術で、実装面積の小型化、部品点数の削減、プリント板設計簡略化に向けて、デジタルAV機器やカーオーディオなどのシステム制御用マイコン「F2MC」のラインナップを強化してまいります。
【サンプル価格】
MB90M407:1,200円、MB90M408:1,500円、MB90MF408:2,400円
【サンプル提供時期】
平成12年12月より順次
【販売目標】
20万個/月(3製品合計)
【品種構成と主な仕様】
品種名 | MB90MF408 | MB90M407 | MB90M408 |
分類 | FLASH type | 量産品(MASK type) |
ROM容量 | 128Kバイト | 96Kバイト | 128Kバイト |
RAM容量 | 4Kバイト |
最小命令実行時間 | 62.5ns/4MHz(PLL4逓倍使用時) |
ポート | 入出力ポート(CMOS) 26本(最大) |
FL*1-制御回路 |
高耐圧出力端子60本
・蛍光管自動表示機能とLED自動表示機能をサポート
・蛍光管自動表示機能
=>デジットとして最大32本、デジットセグメント合わせて最大60本の自動表示可能。
=>デジットのディマー制御は7段階の設定可能。(全てのデジットにディマー設定可能)
=>表示用データRAMは、32×60bit搭載。
=>表示タイミングを1〜32まで設定可能。
=>任意タイミングのセグメント出力にセグメントディマー(階調表示)設定が可能。
=>セグメント出力は最大59本の出力が可能。
・LED自動表示機能
=>LED00端子をコモン出力とし、最大16本を1/2ディュティーで出力可能。
=>LED端子はデジット指定をしていない端子に設定可能。
・出力端子仕様
=>出力電圧範囲(最小Vcc-43(V),最大Vcc+0.3(V))
=>出力駆動電流(-23mA:FIP00-33(FL/LED)/-12mA:FIP34-59(FL))
=> Pull Down抵抗値(120KΩ:Typ) オプション切り替え可能(量産品のみ)
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データ 通信 機能 | UART*2 | チャネル数:2チャネル,全二重ダブルバッファ付き。クロック同期/非同期の選択可能。 |
I/O拡張シリアル インタフェース | チャネル数:2チャネル LSB/MSB転送方向切り替え可能。 |
I2C®バス インタフェース | チャネル数:1チャネル 7bit 100K/400Kbpsタイプ。 Philips社規定準拠。 |
タイマ 機能 | 16ビット リロードタイマ*3 | チャネル数:2チャネル |
16ビット フリーランタイマ | チャネル数:1チャネル |
16ビット アウト プットコンペア | チャネル数:1チャネル |
16ビット イン プットキャプチャ | チャネル数:2チャネル |
8/10ビットA/Dコンバータ | 入力端子数:16本 分解能:8ビット/10ビット切り替え可能。 |
外部割込み | 入力端子数:4本(4チャネル独立) |
動作電源電圧 | 3.0V〜3.6V(ただし高耐圧端子は除きます) |
内部動作周波数 | 1〜16MHz(ただし、PLL回路を使用する場合は、発振周波数3MHz以上) |
製造プロセス | CMOS |
パッケージ | FPT*4-100P-M06(0.65mmピンピッチ) |
【用語説明】
- *1 FL(FLuorescent Display/Fluorescent):
- 蛍光表示または蛍光素子のことです。本文中のFLDDは、FL Display Driverの略です。
- *2 UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter):
- 調歩同期式シリアル通信機能マクロ。
- *3 リロードタイマ:
- タイマがカウントオーバーした場合に、あらかじめ設定されたレジスタ値をタイマに再度ロード(Reload)して動作を継続でき、タイマカウントオーバーした場合に、イベントを発生できる。
- *4 FPT(Flat Package Type):
- 表面実装型パッケージの一種です。
【商標】
- I2Cは、Philips社の登録商標です。
- F2MCは、富士通株式会社の登録商標です。
以 上
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