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[ PRESS RELEASE ] 富士通
2000-0138
平成12年6月13日
富士通株式会社
株式会社くいんと
株式会社富士通長野システムエンジニアリング

イメージベースト構造解析システム『VOXELCON V4』新発売

〜製品開発の期間短縮・コスト削減を支援〜

大幅に機能を強化したイメージベースト構造解析システム『VOXELCON V4』を、富士通株式会社(以下、富士通)、株式会社くいんと(以下、くいんと)、株式会社富士通長野システムエンジニアリング(以下、FNS)の3社が、6月13日より販売を開始いたします。

『VOXELCON V4』は、従来、くいんとが開発してきたVOXELCON(ボクセルコン)をベースにFNSが、通商産業省「平成10年度新規産業創造技術開発費補助金」による研究開発をくいんとの協力を得て行い、その成果をFNSとくいんとが商品化したものです。

なお、本製品は、第11回設計・製造ソリューション展(平成12年6月14日〜16日、会場:東京ビッグサイト)に出展いたします。

【従来の問題点】

製造業の設計工程において、設計(CAD)データから解析(CAE)データを作成する作業は、手作業または半自動処理のため、多大な時間を費やしていました。
例えば、エンジン・シリンダ・ブロックなどの大規模解析では、3か月程度の処理時間が必要でした。

【本システムの導入効果】

解析データ作成作業を自動化し、人的負荷を大幅に軽減いたします。標準的な例では、要素分割に数秒程度、拘束・荷重などの解析条件入力を含めた作業が1時間程度になりました。
さらに、富士通が約20年間、開発・販売を継続してきた構造解析システム「POPLAS/FEM5」の要素ライブラリを組み込むことにより、解析に対して、より高い信頼性を実現しました。
これにより、製造業における製品開発の期間短縮・コスト削減が可能となります。

【VOXELCON V4の主な特長】
  1. 強力な解析モデル生成能力

    形状をサイコロ状の微小6面体(ボクセル)の集まりで表現することにより、複雑な形状の設計(CAD)データでも、解析に必要な要素を数十秒で生成できます。

  2. パソコンで高速処理

    解析機能として、線形弾性応力解析、定常熱伝導解析および熱応力解析を提供します。これらのソルバー(*1)部に並列化技術を組み込むことにより、パソコン上で実用的な処理速度を実現しました。この結果、従来3カ月程度要していた自動車のエンジン・シリンダ・ブロックの応力解析が、データ作成時間を含めて5時間程度で完了します。
    (ボクセル数:約4百万、マシン:PentiumIII 866MHz, 2プロセッサによる並列処理)

  3. CAD連携

    STL(*2)形式ファイルの入力に加えて、3次元CAD「I-DEAS」、および「Parasolid」をカーネルに採用する「UNIGRAPHICS」、「Solid Edge」、「ICAD」などと密な連携を実現しました。(別売のVFIオプション、または「XT/VOXELCON」を利用)
    特に、「XT/VOXELCON」においては、ウィザード(*3)形式のユーザインタフェースを採用することにより、設計者が気軽に使えるツールとしました。また今後は、「CATIA」、「Pro/ENGINEER」などとの連携も進めていきます。

  4. イメージ処理を利用した構造解析・製造検証

    イメージ処理技術を用いることにより、実物をCT装置(*4)などで断層撮影した画像データから、もとの3次元形状を再現できます。これにより、寸法・重心などの計測を含む構造解析や、CADデータと比較する製造検証を可能とします。今後、ラピッドプロトタイピング装置(*5)への出力機能も開発してまいります。
【標準価格(税別)】
4百万円より
【販売目標】
3年間で400システム
【動作環境】
  • 対応OS : WindowsNT 4.0(対応済), Windows 2000 Professional(対応予定)
  • CPU : Intel PentiumII以上
  • メモリー : 128MB以上、ディスク : 200MB以上(ボクセル数100万を想定)
  • ディスプレイ解像度 : 1024×768以上
【ボクセル技術】
  1. 1988年から、米国ミシガン大学の菊池 昇教授を中心にして開発された技術で、物体に直交座標を当てはめ、多数の同じ大きさの6面体で分割します。物体のイメージをそのまま表現することから、イメージベース法とも呼ばれます。

  2. VOXELCONは、ボクセルをもとに生成されたモデルの構造解析を行うソフトウェアで、くいんとが、米国Psiphics Technologies, Inc. と共同で開発・商品化してまいりました。

  3. 1997年から、富士通製のスパコン上にVOXELCONを移植し、動作保証をしてまいりました。

  4. 今回の『VOXELCON V4』は、FNSとくいんとがパソコン上で共同開発いたしました。

  5. 適用分野は、機械系の製造業の設計部門、および生産技術部門が中心ですが、今後、生体医工学(骨の強度解析、血管の中を流れる血流の解析など)、流動解析(樹脂など)に広がる可能性が出てきております。
【3社の会社概要】
  • 富士通株式会社
    代表取締役社長 : 秋草 直之
    本社 : 東京都千代田区
    主な業務内容 : 通信システム、情報処理システムおよび電子デバイスの製造・販売、ならびにこれらに関するサービスの提供

  • 株式会社くいんと
    代表取締役社長 : 石井 惠三
    本社 : 東京都府中市
    主な業務内容 : 最適化を中心とする構造解析分野のソフトウェアの製造および販売

  • 株式会社富士通長野システムエンジニアリング
    代表取締役社長 : 河北 英夫
    本社 : 長野県長野市
    主な業務内容 : コンピュータソフトウェアの製造・販売、関連サービスの提供

【用語説明】
*1ソルバー:
構造解析の計算を行うプログラム
*2STL (STereo Lithography):
光造形装置に入力するためのデータの標準フォーマット
*3ウィザード:
さまざまな設定が必要な作業を、対話形式の質問に答えるだけで簡単に 行えるようにした機能
*4CT(Computed Tomography)装置:
X線の透過映像により、いろいろな物の断層を見る装置で、応用分野は医療用から産業用に広がりつつある
*5ラピッドプロトタイピング装置:
光造形などの原理を用いて、短時間で試作品を作る装置で、製造前にいろいろな物の形を確認できる
【商標】
  • VOXELCONは、米国Psiphics Technologies, Inc. の商標です。
  • Windows, Windows NTは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標です。
  • Intel, Pentiumは、Intel Corporationの登録商標です。
  • 記載されている製品名、会社名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

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製品紹介ホームページ:
富士通株式会社
http://www.fujitsu.co.jp/hypertext/Products/ccce/

株式会社くいんと
http://www.quint.co.jp/Products/Voxelcon/voxelcon.htm

株式会社富士通長野システムエンジニアリング
http://www.fns.co.jp/caelab/CAE/VOXELCON/

以 上

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
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