当社はこのほど、1台で運行記録計と運行管理端末の機能を実現した、新車載ステーション『MBCD(エムビーシーディ)』を開発し、5月10日より販売開始いたします。
本製品は、運輸省のデジタル式運行記録計の型式指定を取得しております。
- ( MBCD : Mobile Business Computer, Digital Tachograph )
輸配送業務を担う物流業界では、車両運行管理端末を活用した運行管理システムや車両動態把握システムを導入し、電子化による業務効率を推進しつつあります。しかしながら、5トン以上の大型トラックなど、法定データ(速度/時間/距離)の記録を義務付けられている車両では、アナログ式運行記録計によるチャート紙でのデータ保存/管理が行われており、運行管理端末と運行記録計を搭載しているのが現状です。このようななか、法定データの有効活用が図れる運行記録計のデジタル化へのニーズが高まってきております。
今回提供する新製品は、デジタル式運行記録計機能を搭載することにより、1台で運行記録計と運行管理端末の機能を実現しました。これにより、アナログ式運行記録計と運行管理端末の併設が不要となるだけでなく、運行データを電子データとしてメモリーカードに保存できるため、チャート紙の交換や管理が不要となり、煩わしい作業がなくなります。この記録されたデータは、検索や分析により、安全性の向上や業務の効率化に活用可能となります。
また、法定データと同時に、GPSレシーバによる位置情報やドライバーの作業状況、荷室の温度データなど、お客さまのニーズにあったさまざまな運行情報も同時に記録することができ、位置情報を含めた運転日報や、温度報告書など、業務や運行の効率化を実現するさまざまな帳票もあわせて出力可能となります。
さらに、NTT DoCoMo殿のパケット通信サービス『DoPa』などの通信インフラへの対応や、ハンディターミナルとの連携などの拡張性を有しており、動態管理や荷物管理などと融合したシステムにも柔軟に対応可能です。
当社では、本製品を、当社のロジスティック・トータルシステム・ソリューション『@LOGISTICSVISION』のキーコンポーネントと位置付け、今後3年間で5万台の販売を予定しております。
【本体価格】 | 14万7千円(税別) |
【出荷時期】 | 平成12年5月10日より |
【「MBCD」の主な特長】
- デジタル式運行記録計の型式指定を取得
- アナログ式運行記録計との併設が不要。
- 運行記録をデータとして保存可能となり、チャート紙の交換や記録済チャート紙の管理が不要。
- 記録された法定データの分析により安全運行や業務の効率化を推進。
- GPSレシーバ、音声出力機能などの高機能を実現
- 荷積、荷卸などのボタンを押すだけで、位置を自動記録。当社の運行管理パッケージ『TRIAS-TR/D』との連携により、荷積地、荷卸地、経由地などを日報に自動出力可能。
- 走行ルートを自動記録し、経済的な走行ルートの見直しなどの効率化を実現。
- 音声ガイダンス機能により、誰でも簡単に操作可能。
- 操作パッドの表示や、記録するデータ型式などを、お客さまのご要望に合わせて自由にカスタマイズ可能。
- 動態管理システムや荷物管理システムなどとの複合システムに柔軟に対応
- NTT DoCoMo殿によるパケット通信サービス『DoPa』に対応(オプション)し、車両位置把握システムを低コストで構築可能。
- ハンディターミナルとの連携により、荷物の情報と合わせた管理を実現。
- 荷室の温度管理や、ドア開閉センサなど豊富なオプションセンサに対応。
- [商標]
- 『DoPa』はNTTドコモの登録商標です。
以 上
【装置仕様】
項目 | 仕 様 |
運輸省型式指定番号 | |
CPU | 16ビットCPU |
ICメモリカード | 256KB(1日用) 512KB(3日用) 1MB(7日用)
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入出力インタフェース | 車速センサ,エンジン回転センサ,エンジンON/OFF信号 イグニションキー,温度センサ,ドアスイッチなど RS-232C×2(DoPa,ハンディターミナル等) 共通出力インタフェース |
GPSレシーバ | 標準搭載 |
音声出力 | 音声アラーム、操作ガイダンスなどを出力可能 |
操作パッド |
表示 | : | 8文字×4行(漢字),バックライト付き |
操作 | : | 大型キー×3(セレクトランプ付き) 小型キー×16(テンキー,小数点,カーソル等,バックライト付き) |
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寸法(本体) | 178(W)×194(L)×50(H)mm |
電源部 | DC12/24V |
動作温度 |
本体 | : | -10℃〜+60℃ |
GPSアンテナ | : | -30℃〜+85℃ |
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