富士通が次世代バンキングシステムのアウトソーシング新会社を設立
〜東邦銀行は同社の第一号ユーザとして基幹システムをアウトソーシング〜
富士通株式会社(社長:秋草直之)は、最新IT技術やソリューションを活用し地方銀行向けにバンキングシステムのアウトソーシングを行う新会社を設立いたします。
また、株式会社東邦銀行(頭取:瀬谷俊雄)は、次期の勘定系システムに富士通が新たに提供する次世代勘定系システム「PROBANK」を採用するとともに、基幹系システムの維持・運用をアウトソーシングいたします。
昨今の地方銀行においては、金融ビッグバンの進展に伴うメガ・コンペティションの時代に勝ち残るために、CRM(Customer Relationship Management)システムや経営管理システム等の戦略的IT分野への積極的な投資が求められる一方で、勘定系を中心とするバックオフィスシステムについては、アウトソーシングなどによるコスト削減が重要な課題となっております。
新会社は、このようなニーズに対応するため、富士通が2月3日に発表したバンキングビジネス戦略ITモデル「Strategic BANK」をはじめとする先進バンキングソリューションをベースに、21世紀に向けたトータルアウトソーシングサービスを提供していきます。
新会社の設立にあたっては、IT企業である富士通が中心に出資し、東邦銀行をはじめ地方銀行各行から幅広く出資を募るという前例の無い形態を採用いたします。これにより、富士通が今まで培ってきた地銀システムやアウトソーシングサービスに関するノウハウと最新のIT技術力に地方銀行の業務ノウハウを加え、事業を展開していくことが可能となります。
新会社の概要は以下のとおりです。
(1)社名 | : | 未定 |
(2)資本金 | : | 1億円程度
[富士通が出資するとともに、銀行からも幅広く出資(5%以内)を募っていく予定] |
(3)本社 | : | 未定(東京地区を予定) |
(4)代表者 | : | 未定(富士通より派遣) |
(5)設立 | : | 2000年度上期 |
(6)業務内容 | : | 地方銀行向けのトータルアウトソーシングサービスの提供
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基幹系、分散系、ネットワーク、営業店システム等のトータルアウトソーシング |
・ | マルチベンダーシステムのアウトソーシング |
・ | ヘルプデスクサポート 等 |
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新会社の特徴は以下のとおりです。
- 最新ソリューションの適用により地方銀行向けトータルアウトソーシングサービスを提供
- 勘定系を中心とするバックオフィスシステムから各行の戦略性・独自性を発揮するミドル/フロントにいたるまで、最適なソリューションによるトータルアウトソーシングサービスを提供いたします。
- アウトソーシングによるコスト削減と、戦略性・独自性の確保を同時に実現
- アプリケーションのコンポーネント化、24時間365日運転対応など最新の技術を結集した富士通の地方銀行向け次世代バックオフィスシステム「PROBANK(PROgressive BANKing solution)」を採用し、メンテナンスコストの削減と参加銀行の独自性の確保を両立させます。
- また、各行毎に独立したコンピュータシステムを用意し、運用の独自性とセキュリティの確保を実現いたします。
- 富士通による満足度の高い運営を実施
- 富士通のもつ最新技術や金融ノウハウに加え、国内/海外の有力パートナーとの連携により新サービス・新機能へのスピーディな対応を実現いたします。
- 全国的なサービス展開
- アウトソーシングサービスを実現するインフラとして、富士通の館林/明石システムセンターや全国ネットワーク等をご利用いただけます。
- また、第一号ユーザである東邦銀行の事務センターや今後出資いただく参加銀行の事務センターを活用させていただく事により、全国的なサービスを展開いたします。
富士通は、地方銀行向けソリューションビジネスでは日本のトップクラスの実績を有するとともに、館林/明石をはじめとしたシステムセンターを拠点としたアウトソーシングビジネスを全業種で展開しており、既に日本国内で約160社にアウトソーシングサービスをご提供しております。
富士通では、こうした実績をベースに、新会社を今後の地銀向けビジネスの中核子会社と位置づけ、さらに地銀向けソリューションビジネスを発展させてまいります。
東邦銀行は、積極的なIT戦略を展開するうえで基幹システムの最適化を検討してきました結果、富士通が発表したバンキング戦略ITモデル「Strategic BANK」の考え方が、東邦銀行の方向性に合致したことから、次期の勘定系システム(預金・融資・為替など銀行の主要業務を処理するシステム)に、「Strategic BANK」の中核となる次世代バックオフィスシステム「PROBANK」を採用することといたしました。
また、東邦銀行は、アウトソーシング新会社の設立に参加するとともに、「PROBANK」の維持・運用を中心にシステムのアウトソーシングを実施いたします。
これにより、システムの維持・運用コストおよびシステム要員を削減し、コア業務やIT投資等戦略分野への経営資源集中をさらに徹底することで、競争力・収益力を強化するとともに、お客さまのニーズに的確かつ迅速にお応えし、より一層のサービス向上に努めてまいります。
東邦銀行におけるアウトソーシングの狙いと効果は以下のとおりです。
- アウトソーシングの狙い
- 金融ビッグバン時代をにらんだ競争力のある戦略ITシステムの構築とシステム維持・管理経費の削減によるコア業務への経営資源集中を図り競争力・収益力の強化と顧客ニーズへの的確かつ迅速な対応を目指します。
- アウトソーシングの効果
- 基幹システムの運用、管理業務から開放されることで、戦略系システムの企画・開発に専念でき、より高度なCRMと顧客ニーズへのスピーディな対応が実現できます。
- 現行のコンピュータ関連経費の約30%削減を見込んでおり、さらに積極的な戦略IT投資が可能となります。
以 上
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