清水銀行と富士通がバンキングシステムのアウトソーシングで基本合意
-基幹系システムのアウトソーシング、新会社への参画-
清水銀行(頭取:杉山公一、本店:静岡県清水市)は、次期勘定系システムに、富士通(社長:秋草直之、本社:東京都千代田区)が提供する次世代勘定系システム「PROBANK」を採用し、基幹システムの開発・保守・運用管理をアウトソーシングすることで富士通と基本合意に達しました。今後、詳細検討を行い、2000年10月には第一段階として現行のシステムを富士通へアウトソーシングし、「PROBANK」運用開始となる新システムへの移行は2003年1月の実現を目指します。
昨今の地域金融機関においては、金融ビックバンの進展による業務範囲の拡大、顧客のライフスタイル変化によるニーズの多様化、情報技術の急速な発展といった環境変化の中にあって、「顧客のニーズに合致するサービス」を「最適なチャネル」で「迅速に」お届けすることが要求されています。こうした環境下、ますます激化するメガ・コンペティションの時代に勝ち残るためには、システムコストの削減が重要な課題となる一方で、CRM(Customer Relationship Management)システムや経営管理システム等の戦略的IT分野への積極的な投資が求められるようになっています。
清水銀行では、競争力ある戦略ITシステムの構築と、システム維持・管理経費の抑制によるコア業務への経営資源集中を図り、競争力・収益力の強化と顧客ニーズへの的確かつ迅速な対応を目的として、基幹システムの開発・保守・運用管理を富士通にアウトソーシングすることと致しました。
まず、第一段階として富士通製のホストコンピュータを採用している現行システムの開発・運用について、2000(平成12)年10月を目処にアウトソーシングを行います。これにより、現有の経営資源を有効に活用しながら、現行システムにおける基幹システムの開発・競争力の強化、また、次世代システムへの移行を睨んだ営業店システム・ネットワーク基盤の強化を図ります。同時に新システムへの安定的移行を実現します。
第二段階として、富士通が新たに提供する次世代勘定系システム「PROBANK」を採用し、2003(平成15)年1月の新システム基盤への移行を目指します。「PROBANK」は富士通が2月8日設立発表した新会社を核として運用され、地方銀行向けに先進的アウトソーシングサービスを提供していきます。新会社設立にあたっては、富士通が中心に出資し、その他サービス提供を受ける地方銀行から幅広く出資を募る形態を採用することとなり、清水銀行も新会社の設立に参加していく予定です。
清水銀行では「PROBANK」採用により、365日連続稼働の実現による顧客サービスの向上、スピーディーな開発体制、営業店事務の効率化、また大規模災害時のバックアップ体制の構築などを実現していきます。
また、今後増大が想定されるシステム・コストを抑制するとともに、戦略的システム分野へのIT投資のシフトを行います。システム要員については全体で約4割程度の要員を銀行のコア事業へと再配置することが可能となります。
富士通は、2月3日に発表したバンキングビジネス戦略モデル「Strategic Bank」をはじめとする先進バンキングソリューションをベースに、今後とも清水銀行に高品質なサービスを提供してまいります。
以上
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