CATV網で在宅介護等を支援する 「富士通在宅ケア支援システム/CATV」新発売
介護保険施行後の地域介護サービスの向上に対する高齢者介護支援ソリューション
当社はこのほど、CATVネットワークを利用した双方向カラー動画像通信技術により在宅での健康相談や介護サービスを支援する「富士通在宅ケア支援システム/CATV」を開発し、2月16日から自治体、医療機関、介護サービス事業者向けに販売を開始します。
日本の高齢化は急速に進み、65歳以上の高齢者の対総人口比は、2015年に25%に、公的介護保険の対象となる要介護高齢者数は、2010年に390万人に達する(厚生省推定)と言われています。一方、人的資源や資金には限りがあり、本年4月の公的介護保険制度施行後は、人手不足や地域格差等の在宅介護の問題点がますます顕在化すると予想されます。
こういう背景を踏まえ、政府は「生活空間倍増戦略プラン」「ミレニアムプロジェクト」や「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を推進し、高齢者が健康で安心して生活できる社会の実現を目指しています。各省庁も高齢者対策の施策を拡充しており、各自治体でも地域ネットワークインフラを活用したサービス実現の機運が高まっています。
当社は、平成10年2月にマルチメディア情報通信技術を活用した介護支援システムとしてISDNに対応した「富士通在宅ケア支援システム」の提供を開始しました。
このたび同システムのCATV版を開発し、地域に密着した介護サービスを支援いたします。
[「富士通在宅ケア支援システム/CATV」の概要]
本システムは、CATVネットワークに接続された介護センターや医療機関と、高齢者宅の間での双方向カラー動画像通信(テレビ電話機能)を可能とし、介護者と被介護者がお互いの顔を見ながら、健康相談や在宅ケアを行うことができます。高齢者宅側の端末には、血圧計や心電計等のセンサー接続機能を備えており、センター側装置には、高齢者宅側のカメラ制御やケア記録等のケア運用機能を備えています。
CATVネットワークを利用することにより、標準設定で384Kbpsと高速な双方向動画像通信が行えます。また、毎月の通信コストも安価に運用できます。
本システムの導入で、在宅介護サービスが以下のように充実したものになります。
(1) |
介護者の健康チェックを毎日行えるので、病気の早期発見や住民の健康意識の向上につながり、地域の保健活動が活性化いたします。
|
(2) |
双方向動画像を使うことにより、各家庭の状況に合わせたリハビリ指導や介護指導が可能です。訪問ケアと組み合わせることで、一層きめ細かい介護支援業務が行えます。
|
(3) |
保健・医療・福祉が連携した地域サービスが実現し、地域全体で高齢者が安心できる生活環境を構築できます。
|
[「富士通在宅ケア支援システム/CATV」の主な特長]
- 高画質で動きのスムーズな画像通信
CATVネットワークを利用することにより、標準設定で384Kbpsの伝送速度を可能とし、高画質で動きのスムーズな動画像通信を実現しました。高齢者の様子を、より的確に把握することが可能となります。
- 業界標準のバイタルサイン(生体情報)インタフェースを採用
高齢者、患者の容態や予算等に応じて最適なバイタルサインセンサーの選択を可能とするため、昨年6月にJAHIS(保健医療福祉情報システム工業会)で決定された業界標準インタフェースをいち早く採用しました。また、センター側からのバイタルデータの収集を実現して、ご家庭でのご利用をより簡便にしました。
- 高齢者にやさしい操作性
高齢者側の端末は、高齢者が使いやすい専用の操作ボードを開発し、電話機並の簡単な操作性とハンズフリーでの会話機能、ワンタッチでの送信を実現しました。センター側から、高齢者宅のカメラ制御を可能とし、高齢者の負担をより軽減しています。
- センター間連携による地域の保健・医療・福祉連携を実現
センター装置は、在宅ケアに必要な問診や介護記録、バイタルデータの時系列グラフ表示等の機能、セキュリティ管理機能を備え、さらに複数センターの情報共有を行うための機構も備えています。
[販売価格] |
在宅側端末 |
家庭用テレビ対応タイプ PCディスプレイ対応タイプ
|
: :
|
76万円(税別) 79万円(税別)
|
センター装置 |
250万円(税別。ソフトウェア込み。パソコン含まず) |
|
[出荷開始] | 本年3月初旬 |
[販売目標] |
今後三年間で、100局(団体)への販売を見込んでいます。 |
[「在宅ケア支援システム」のご紹介ホームページ]
URL:http://www.fujitsu.co.jp/hypertext/softinfo/product/indust/zaitaku/
(本日発表の製品に関する情報は、2月18日から掲載する予定です)
以 上
|