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1999-0188
平成11年9月13日
富士通株式会社

ノートパソコン用リチウムイオン電池保護用IC新発売

〜過充電検出後の消費電流を限りなくゼロに〜

当社はこのほど、富士通ヴィエルエスアイ株式会社(本社:愛知県春日井市,社長:鹿島田 秀夫)と共同で、ノートパソコンのリチウムイオン電池保護用ICとして、3セル直列対応の「MB3835」を開発し、 9月13日より発売いたします。

近年、ノートパソコン市場は飛躍的に拡大しており、搭載される電池として、ニカド電池やニッケル水素電池に比べて長時間稼働が可能なリチウムイオン電池の需要が増加しております。

リチウムイオン電池は、長時間使用したり、放置することにより、性能が劣化するため、その原因となるリチウムイオン電池の過充電、過放電、過電流を検出し、充放電を制御するリチウムイオン電池保護用ICが必須であり、低消費電流で高精度な過充電検出が行えるICが求められています。

本製品は、リチウムイオン電池の過放電検出後、リチウムイオン電池と接続されている全ての内部回路をオフにするため、リチウムイオン電池の消費電流が数100pA(*)以下と限りなくゼロになります。
また、出荷前に、リチウムイオン電池が稼動するまで、一時的に出力をオフにすることにより、電池を長期に放置しても、電池パックの放電流を従来の1/3に抑えられます。
さらに、各セル毎に過放電検出を行えるので、セル毎の過放電レベルまで充分使い切ることができます。ACアダプタ未使用時のノートパソコン稼働時間を、従来の3セルまとめた過放電検出の場合に比べて10%以上長くできます。

当社は、今後も拡大が見込まれるリチウムイオン電池保護用IC市場の需要に、本製品を含めた豊富なラインアップでお応えいたします。
・注(*):pA(ピコアンペア)はA(アンペア)の1兆分の1です。

以 上

【サンプル価格】360円
【出荷時期】平成11年10月より
【販売目標】10万個/月

【仕様】

・構造:BiCMOS
・入力電圧範囲:6V〜13.5V
・対応セル数:3セル
・パッケージ:SSOP-20 JEDEC準拠
【主な特長】
・高精度過充電検出電圧(各セル):4.325V±0.6%
・過放電検出後の回路消費電流が少ない :500ピコA(Typ.):500ピコA(Typ.)
・擬似過放電機能内蔵
・過放電出力遮断の事前警告機能内蔵
・リモートオン・オフ機能内蔵
・2段階の遅延時間をもつ過電流検出機能内蔵 :
:
7ミリ秒(Typ.) at Vth=300ミリV
500マイクロ秒(Typ.)at Vth=600ミリV

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