1999年10月27日
富士通株式会社
グロービア インターナショナル株式会社
完全Webに対応した製造業特化ERPソリューション
富士通株式会社(以下、富士通)とグロービアインターナショナル(以下、グロービア)は、インターネットに全面的に対応した製造業向けERPソリューション「glovia.com/5(グロービアドット コム ファイブ)」日本語版を10月27日より販売開始いたします。
富士通の「GLOVIA/Manufacturing」及びグロービアの「glovia.com」は、製造業に特化したERPソリューションとして長年の歴史があり、SEIBAN(製番管理)などの日本的手法を取り入れた機能に高い評価をいただいております。これまで欧米を中心に世界で800サイトの実績があり、その約9割が6〜9ケ月という短期間で導入を完了しているのが特長です。
日本においては、これまで、組立製造業の生産管理業務にパッケージを適用することは難しいと考えられていましたが、本製品では、日本の管理手法に欧米のベストプラクティスを融合させたことにより、日本の製造業に非常によく適合していることが評価され、今年に入って11サイトが本格稼動しています。
富士通とグロービアは、時代の変化にいち早く対応し、21世紀を勝ち抜く製造業の競争力を支援するため、インターネット時代に対応した新製品に「glovia.com/5」を統一名称として採用し、ワールドワイドに販売してまいります。
glovia.com/5は、全面的にWeb対応し、短期間・低コストで、インターネットをベースとした企業内の調達・生産・販売業務の統合ができるだけでなく、顧客や調達先とのネットワークを活用した情報共有がより一層強化でき、迅速な企業経営を実現できます。glovia.com/5は、調達〜生産〜販売業務などのERPの標準的な機能に加えて、受注生産品を製造する際の見積作業や製品納入後のアフターサービス等の幅広い業務をインターネット上で実現できます。
さらに、部品調達によるEDI取引が先行している米国自動車部品業界の受発注要件を取り込み、他の電子電機、産業機械も含む組立製造業におけるサプライチェーンを支援する機能を提供いたします。これにより、生産リードタイムの短縮と在庫圧縮が可能となり、製造業のコア業務を強化することができます。
今後は最適な生産計画をリアルタイムに実現するAPS(アドバンスドプランニング&スケジューリング)機能や工場の工程計画、負荷計画機能なども提供していく予定です。
【提供時期】2000年1月
【販売目標】3年間で500サイト(日本国内)
【販売価格】基本システム 10クライアント 820万円〜(税別)
【機能強化ポイント】
(1)インターネット時代に向けた完全Web対応
- 既存ユーザはglovia.com/5のカスタマイズしたコードを一切変更することなく、Webへの移行ができ、調達先や取引先との公開情報の流通がスムーズに実施できます。
- 従来のERP製品と異なり、glovia.com/5サーバーは、WindowsクライアントやJAVAクライアントの差を意識せずに同時にアクセスすることが可能であり、システム開発から運用までのコスト削減が実現できます。
- Microsoft Internet Explorer,Netscape Communicator等業界標準のブラウザや、既存ネットワーク環境(イントラネット、専用回線、仮想専用網(Virtual Private Networkなど)を利用できるので導入が容易です。
(2) 自動車業界を中心とした組立製造業向けサプライチェーンを支援
- 納入スケジューリング(完成車メーカーやセットメーカーの生産計画に連動した部品メーカーの納入計画)と調達スケジューリング(自社の生産計画と連動した部品サプライヤーへの納入指示)により、納入先・調達先との生産計画の同期が図れジャストインタイムの納入体制を実現します。
- 日系自動車部品メーカーなどの要望を反映し、自動車業界やセットメーカー業界向けにANSI,EDIFACT,ODETTEやANXに対応した統合EDIを提供。これにより、受発注処理の迅速化・省力化を実現します。
(3) ISO14000基準に従った治工具管理、測定機器管理
- 治工具の現場への払出と回収の管理、測定計器等の定期的な調整の管理ができ、ISO14000の基準に対応した品質管理や、管理コストの削減を実現します。
(4) 営業活動を支援するセールスビュービルダーの提供
- 顧客との商談毎に製品仕様、追加オプション追加品目の構成を確定することによって、営業による生産品目の特定化、コストの試算が可能となります。
【富士通とグロービアインターナショナルの協調】
- 富士通はグローバルなパッケージソフトウェアの開発を目的として、glovia.com/5の開発元である米国グロービアに出資する(30.5%出資)とともに、IT技術、製番管理などの日本固有ノウハウを提供しております。グロービアは30年来培った欧米の業務ノウハウを、富士通から提供されたノウハウで補完することによって、glovia.comを開発・販売しています。
(SEIBAN:Industryweek誌のTechnology Award受賞)
- 富士通では、日本およびアジアを中心にglovia.com/5を提供・サポートし、60名の認定コンサルタントと約2万人のSE体制により、コンサルティングから運用保守までのサービスを提供いたします。
- glovia.com/5は富士通の「経営革新ソリューション"GLOVIA"」の製造ソリューションとして提供されます。
- 1999年6月に設立された日本法人グロービア インターナショナル株式会社は米国グロービア インターナショナル社の100%子会社で、主に富士通のglovia.com/5の販売活動を支援しています。
用語
- APS(Advanced Planning and Scheduling)
- 自己発見法、ルール・ベース・ロジック、最適化等のテクニックを駆使した高度計画システム。生産管理システムの計画策定過程に使われる新しいアプリケーション
- ANSI(American National Standards Institute)
- 米国規格協会。米国の工業分野の規格の標準化を行う非営利組織で,ISO(国際標準化機構)のメンバーでもある。1918年に発足した。ANSI規格は日本のJIS(日本工業規格)に相当する。
- EDIFACT
- 国際連合・欧州経済委員会(UN/ECE)で、1988年に米国と欧州が採択したEDI(電子データ交換)プロトコルの標準。
- ODETTE
- 欧州の自動車部品業会の団体名
- ANX(Automotive Network eXchange)
- 米国の自動車産業ネットワーク通信網、プロトコル
- ISO14000
- ISO(国際標準化機構)が制定した、環境保全管理に関する規格群。エネルギ消費や産業廃棄物のような地球の環境悪化につながる問題を改善するための、企業などの取り組みのガイドラインを決めている。このシリーズの規格の制定は完了しておらず、製品のライフサイクル・アセスメントの検討などが行われている。
商標
GLOVIAは富士通株式会社の登録商標です。
SEIBANはGLOVIA International LLCの商標です。
Internet Explorerは、マイクロソフト社の商標です。
Netscape Communicatorは、Netscape Communications Corporation社の商標です。
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