[ PRESS RELEASE ] |
![]() 1999-0217 平成11年10月20日 富士通株式会社 |
当社はこのほど、パソコン用周辺機器として、静電容量式半導体センサを採用した指紋認識装置「Fingsensor(フィンセンサ)」を開発し、10月20日より販売を開始いたします。
誰もが、いつでも、どこからでも利用できる近年のネットワーク環境の中で、企業情報システムには、許可された者だけがシステムやデータベースにアクセスできる本人認証による制御機能が必要となっています。本人認証として、現在一般的に用いられているIDとパスワードに代わり、手軽でありながら、より高いセキュリティを可能とする指紋認識装置が注目を集めています。
新商品は、株式会社富士通研究所の指紋識別アルゴリズム「特徴相関法(*1)」を採用し、1指あたり平均300バイトと少ないデータ量ながら、本人受理率99.96%/他人受理率0.0002%(*2)と優れた認識精度での高速照合[約6ミリ秒(*3)]が可能です。
指紋の凹凸の電荷蓄積の差を画像検出する「静電容量式半導体指紋センサ」により、幅53mm, 奥行き94mmとほぼ名刺サイズ、重量約250g(*4)と小型/軽量を実現しています。
パラレルインタフェース対応の「FS-200P(*5)」と、USBインタフェース対応の「FS-200U(*5)」の2タイプがあり、標準価格は、どちらとも29,800円と低価格です。
パソコンの使用を指紋認識により制御できる「ログオン for Fingsensor」を標準で添付しています。当ソフトウェアを用いれば、Windowsログオン時、スクリーンセーバの解除時に、指紋による本人認証ができます。
また、お客様が指紋認識に対応したアプリケーションを開発するための 「ソフトウェア開発キット」も別途提供いたします。
さらに、グループウェアや業務アプリケーションと指紋認証機能を簡単に連携させる「Fsas指紋認証システムSF2000」(富士通サポート&サービス株式会社提供)や、パソコンのファイル暗号化ソフト「SECURE PC CARD」(株式会社富士通ビー・エス・シー提供)等のアプリケーションでも、当装置をサポート予定です。
今回の新商品は、富士通の統合セキュリティソリーション「SECUREVISION」(セキュアビジョン)のパソコンセキュリティを担う商品に位置づけられ、機密情報やプライバシー情報へのアクセス制御、電子決済システムでの承認/決済者の本人認証、人事システムやネットワークサーバへのアクセス制御など、さまざまな業務のセキュリティに対応致します。
【販売価格】
【出荷時期】
本体価格 : 29,800円(税別)(FS-200P/FS-200Uとも) 指紋認識装置Fingsensorソフトウェア開発キット V1.0(B298C3510) : 198,000円(税別)
【販売目標】今後1年間に2タイプ合わせて1万台
FS-200P : 平成11年12月初旬より FS-200U : 平成11年12月中旬より
(*1) 特徴相関法
:株式会社富士通研究所が開発した指紋識別アルゴリズム。
指紋の模様に含まれる特徴点(隆線の端点や分岐点)の相対的なつながりを利用して、本人か他人かを識別する精度を飛躍的に高くする方法。通常、特徴点だけでも十分な認識精度が得られるが、特徴点相互間の相関を計算すると、識別能力が高くなる上に同時に指紋の歪みや汗に惑わされずに認識できる利点がある。(*2) 一般オフィス環境で指の置き方にある程度習熟した人を対象としており、指紋登録時に所定の品質以上の指紋だけを登録した場合の数値です。また、照合失敗時に1度だけ指の置き直しを許しています。品質を問わずに登録した場合は、本人受理率99%,他人受理率0.002%となります。 (*3) Pentium(R)2-300MHz搭載パソコンで、指紋登録した本人が照合した場合の照合時間。 (*4) 本体とケーブルを合わせた重量(FS-200U は、約140g)。 (*5) FS-200P は、Windows(R)98/95,WindowsNT(R)4.0に対応。
FS-200U は、Windows(R)98に対応。
以 上